「食べる量が少ないんだけど、太るんだよな」と悩んでいるあなた。その理由は、次の6つです。
- 1:極端な食事制限をしたあと
- 2:遅いタイミングで食べている
- 3:食べる時間がバラバラ
- 4:最近、食事制限を始めた
- 5:年齢による色々なマイナス
- 6:そもそも食べている
これで、悩みは解決です。そして大切なのは「バランス」。空腹は「栄養不足のサイン」ですから、色々な食事を取れば、満足しますよね。
そして、体型を気にしましょう。「体重」も「体脂肪率」も関係ありません。だから、筋トレを行うのです。これで、見た目が変わり、自信がつく。さあ、早速始めていきましょう。
食べる量が少ないのに太る6つの理由
食べる量が少ないのに、太る理由は、次の6つです。
- 1:極端な食事制限をしたあと
- 2:遅いタイミングで食べている
- 3:食べる時間がバラバラ
- 4:最近、食事制限を始めた
- 5:年齢による色々なマイナス
- 6:そもそも食べている
1つずつ見ていきましょう。
1:極端な食事制限をしたあと
まずは、極端な食事制限をした後。ダイエット前より太る「リバウンド」しやすい体になっています。なぜなら、1日に必要な最低限のカロリーである「基礎代謝(きそたいしゃ)」以下になると、筋肉を分解して、エネルギーを使わない体になるから。
基礎代謝以下は、危険。そこで、カロリーをたくさん使う「筋肉」を分解して、エネルギーを作り出す(糖新生:とうしんせい)のです。その代わり、脂肪は、カロリーの貯金(脂肪1kgで7,200kcal)なので、大事だから取っておく。これで、筋肉が少なく、脂肪がそのままの体になる。
この状態で、少し食事を抑えても、太りますよね。
2:遅いタイミングで食べている
遅いタイミングで食べるのも、太りやすいですね。食べてすぐ寝ると、お腹の中にずっと食べ物がある状態。しかも、空腹なので、栄養も吸収しやすい。さらに、寝ている間も胃腸が働くから、睡眠にも悪い影響がある。これで、ホルモンバランスが崩れてしまうのです。ちなみに、ホルモンには次のものがあります。
- カテコールアミン…脂肪を分解するもの
- インスリン…カテコールアミンの邪魔をするもの
- コルチゾール…太らせるもの
こちらが、その証明です。
【 カテコールアミン 】
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
【 インスリン 】
インスリンはカテコールアミンによる脂肪分解を抑制し、脂肪分解抑制作用をもつホルモンとして重要である。
【 コルチゾール 】
コルチゾールとは副腎皮質から分泌されるステロイドのことで、血糖値を高めて、エネルギーを生成し、炎症を抑える働きをします。
別名『ストレスホルモン』とも呼ばれ、働き過ぎや、睡眠不足、過度のダイエットによりストレスが溜まると、コルチゾールの値も高くなっていき、お腹の脂肪や内臓脂肪が出来やすくなります。
このバランスが崩れてしまう。だから、太るのです。
3:食べる時間がバラバラ
食べる時間がバラバラもなりやすいですね。なぜなら、体が安心して、エネルギーを使えないから。食べる時間が分からないと、体は取っておく。「次入ってくるのが、いつか」分かりませんからね。だから、脂肪にすれば、安心。これで、体型が変わるのです。
4:最近、食事制限を始めた
最近、食事制限を始めたのも、ありえますね。これも「3」と同じで、栄養を取っておくため。いつもより「少ない」ので、安心して使えません。
5:年齢による色々なマイナス
年齢による色々なマイナスもあります。具体的には、次の5つ。
- 基礎代謝
- 運動量
- 行動量
- 筋肉量
- エネルギーを使う脂肪
これだけあるのです。
その1:基礎代謝
先ほど出てきた基礎代謝も、年齢の影響を受けます。計算式を見れば、よくわかります。
ハリス・ベネディクト方程式(改良版)を使って基礎代謝量を計算しています。
男性
- 13.397×【体重(kg)】
- +4.799×【身長(cm)】
- -5.677×【(年齢)】
- +88.362
女性
- 9.247×【体重(kg)】
- +3.098×【身長(cm)】
- -4.33×【(年齢)】
- +447.593
1年で4~5kcal減っていく。つまり、20年前と比べると、ご飯1杯分(80~100kcal)少ないのです。
その2:運動量
運動量も減っていきますね。学生時代の部活・サークルなどはない。また、スポーツジムに通うのも、面倒だと感じてしまう。これでは、使うカロリーは減ってしまいます。
その3:行動量
「運動量」と関係しますが、行動量も減りますね。20代のころは、キャンプ、釣り、ドライブ、買い物に行った。30代になれば、子育ても出てきますよね。それが終わると…、1日中家にいる。だから、少ないエネルギーですむのです。
その4:筋肉量
こちらも「運動量」「行動量」と関係しますが、筋肉も減っていきます。そして、落ちるスピードがかなり速い。ボクシングジムに通っていた時、トレーナー(教えてくれる人)から、このような話を聞きました。

衝撃的ですよね。熊のような体が、30日もしないで、普通に戻ってしまう。さらに、こちらの動画でも、筋肉が無くなるのが目で分かります。
これほど、簡単に小さくなるのです。
その5:エネルギーを使う脂肪
エネルギーを使う脂肪もあります。これが「褐色脂肪細胞(かっしょくしぼうさいぼう)」。具体的な働きはこちら。
さらに、褐色脂肪細胞の発熱能力は通常、熱産生が行われている骨格筋の70 ~ 100倍あるといわれており、相当のパワーを褐色脂肪細胞がもっていると考えられます。
こちらも、年齢によって、かなり衰えます。
実際に褐色脂肪活性が低いほど body massindex(BMI)が高く体脂肪量や内臓脂肪量が多いことが、臨床例のみならず健常被験者でも確認されている。しかし、これらは年齢によって大きく異なり、加齢に伴い褐色脂肪活性は急激に低下し、鏡像的に BMI や腹部の内臓脂肪、皮下脂肪は増加する。
(中略)
この加齢に伴う肥満度の変化を高活性者群と低活性者群に分けて集計すると、20 歳代では2群間に差はみられなかったが、低活性者群では加齢に伴いBMI、内臓脂肪などが増加するのに対し、高活性者群であまり変化せず、40 歳代でも 20 歳代のスリムな体型を維持していた。これらの結果は、加齢に伴う肥満、いわゆる「中年太り」が褐色脂肪の活性低下によることを示唆している。
しかし、成人の褐色脂肪細胞の数は加齢により減少していきます。私も20年来、褐色脂肪細胞の研究を行っていますが、この加齢による褐色脂肪細胞の消失が、肥満を引き起こす要因になっているのではないかと考えています。
こういったものがあるのです。
6:そもそも食べている
最後に食べていること。つまり「少ない」と思っているだけです。
口にしたもの全て、写真に撮る
口にしたもの全てを、写真に撮りましょう。これは「飲み物も含めて」です。ジュースもカロリーが高いですからね。
- サントリー ボス カフェオレ 350g
【 154kcal 】
- 7カフェ ホットカフェラテL
【 137kcal 】
- コカ・コーラ 500ml
【 225kcal 】
- オレンジジュース 500ml
【 210kcal 】
「記憶」とは違った結果になるはずです。
アプリを使う
写真に撮るなら、アプリを使いましょう。次の2つなら、簡単にできるはずです。
- あすけん
- カロママ
では、画面を見ながら、確認します。
①:あすけん
あすけんの画面は、こちらです。
次は特徴です。
- 会員数500万人近いアプリである
- 公式サイトで「平均3か月でマイナス4キロ」と記載がある
- 食事のメニューを入力すると、カロリーを計算してくれる
- 管理栄養士から、アドバイスがもらえる

もう1つあります。
②:カロママ
カロママとは、こちらになります。
特徴をご紹介します。
- AI管理栄養士から、アドバイスがもらえる
- 写真を撮って送ると、次のこんだてのアドバイスがもらえる
- メニューを入力すると、アドバイスがもらえる
- 糖質制限、カロリー制限のどちらかを選べる
これなら、出来そうですよね。
量と「バランス」を考える
食事は量も大事ですが、バランスも考えましょう。なぜなら、栄養が入れば、自然と適正な量で終わるから。空腹は「栄養が足りないサイン」。色々取れば、体は満足するのです。
ポテトチップスを食べても、ご飯がまだ入るのが、その証拠になります。
運動で筋肉を付ける
そして、運動で筋肉を付けましょう。これで、カロリーを使う体になります。しかも、綺麗で、カッコいい体型が、手に入るのです。
見るべきものは体型
見るべきものは体型。なぜなら、他の人から見えるのが、鏡に映った姿だから。これが変われば「100kg」でもいいのです。
体重は意味がない
体重は意味のない数字です。なぜなら、次のことが考えられるから。
- 1日に「±2キロ」は、普通に変わります。
- 食事をとれば、増えます。
- 運動し始めは、筋肉に栄養・血液をためるので、増えます。
- 食事制限のし始めは、エネルギーをため込むので、増えます。
- その日の体調で増えます。
- 計るタイミングが違うと、増えます。
だから、気にしないことです。
体脂肪率は、正確ではない
体脂肪率は、正確ではないです。実際に、体脂肪率も測れる体重計を作っている「タニタ」のサイトにて、記載があります。
生体電気インピーダンス(BIA=Bioelectrical Impedance Analysis)法とは、からだに微弱な電流を流し、その際の電気の流れやすさ(電気抵抗値)を計測することで体組成を推定する方法です。「脂肪はほとんど電気を流しませんが、筋肉などの電解質を多く含む組織は電気を流しやすい」という特性を利用します。
これは食事や入浴により体水分・体温などの変化が起こることで体組成の計測値に影響が出ることで、日々の変動傾向の把握を妨げてしまうためです。
さらに、なかやまきんに君のYouTubeで、ボディビルダーの「ジュラシック木澤」さんとの話で、同じことをお話ししています。
数字は、気にしなくて問題ありません。
筋肉はエンジンのような役割
さらに、筋肉はエンジンのようなもの。大きければ、使うエネルギーも増えます。燃費の悪い体で、やせていきますよ。
手軽な筋トレ
そこで、手軽な筋トレをしましょう。次の3つ、ご初会します。
- その1:壁に手をつけた腕立て伏せ
- その2:壁に足を付けた腹筋
- その3:ほんの少しだけ下すスクワット
1つずつ「動きとポイント」を見ていきます。
その1:壁に手をつけた腕立て伏せ
壁に手をつけた腕立て伏せなら、今すぐ出来ますよね。

- 手は胸の下あたり、肩幅に広げる
- 体を少し倒し気味にする

- 息を吸いながら、2秒かけて、体を落とす
- 体は一直線のまま

- おでこと壁が触れるくらいで「1秒」キープ

- 息を吐きながら、2秒かけて「A」に戻す
その2:壁に足を付けた腹筋
壁に足を付けると、腹筋も簡単に出来ます。

- 壁に足をぴったりつける
- 両手は頭の上

- お腹を見るように、腹筋を縮める
その3:ほんの少しだけ下すスクワット

- 両手は胸の前で組む
- 両足にしっかりと体重を乗せる

- ほんの少しだけ下す

辛ければ、壁や台を使いましょう。


まとめ
食べる量が少ないのに太るのは、怖いですよね。ただ、理由はきちんとある。しっかり見直せば、あなたの体も変わっていきます。あとは、鏡を見て、体型を気にしましょう。背中に体重の数字を書いた紙を貼っていない。だから、1キロ増えたくらいで、悩む必要はないのです。あとは、あなた次第ですよ。
「プロレスラーの体は、何もしないと、1か月で、普通の体に戻るんだよ」