「寝る前の腹筋って、効果あるのかな?」と思っているあなた。



それなら、ちょっとやめましょう。その理由が次の3つです。
- 眠くなりにくい
- 筋肉が作られにくい
- マット・ベッドの上だと、負荷が逃げることも
さらに、やるなら夕食前がベストです。運動できる体で、栄養も入ってきますから。そして、ダイエットなら「全身を動かす運動」と「食事制限」をしましょう。これで、迷いは無くなります。早速始めましょう。
寝る前の「1分間」の運動は、寝つきがよくなる
寝る前の運動は「1分間」だけなら、寝つきがよくなります。これは、論文でも証明されていること
1分間の腕立て群(U群)
体幹、股関節および膝関節伸展位にて両腕を肩幅に広げ、肘関節最大伸展位で両手掌を床面に接地させる、いわゆる腕立て姿勢にて1分間保持するものとした。
寝付きの改善を図るのには、就床直前の腕立て運動という簡便な運動の実施であっても効果的であり、リラックス効果とともに、深部体温の急激な低下によって改善される可能性がある。

予想とは違う結果でしょう。私も調べて、びっくりしました。
追い込むのを止めるべき3つの理由
ただ、追い込む腹筋はやめましょう。理由は、次の3つです。
- 眠くなりにくい
- 栄養も入ってこない
- マット・ベッドの上だと、負荷が逃げることも
それでは、確認しましょう。
1:眠くなりにくい
まずは、眠くなりにくい点。全力を出すと、アドレナリン、ノルアドレナリンというホルモンが出ます。
血漿A(アドレナリンの濃度)は70~90%(運動)強度で急激に増加したのに対して
アドレナリンとノルアドレナリンは70%VO2MAX(運動の強さ)の場合に、運動60分後と2時間後で他の条件に比べ(30%~60%の運動の強さ)約2倍もの濃度差が認められた
これは興奮する働きがあり、目が覚めます。睡眠がうまく取れないと、普通の生活にも影響がでますからね。
2:筋肉が作られにくい
筋トレした後、体は筋肉の材料である「タンパク質」が必要です。ただ、寝る前なので、入ってきません。筋肉が作られず、しかも、空腹感で眠れなくもなる。

筋トレしたあと、プロテイン(タンパク質を粉上にしたもの)を取るのも、筋肉の回復を速くするためです。
3:マット・ベッドの上だと、負荷が逃げることも
寝る前に、布団のマットやベッドで行うと、負荷が逃げます。

トレーニングしにくいと、やる気も無くなりますよね。
やるなら、夕食前がベストな3つの理由
やるなら、夕食前がベストです。その理由は次の3つです。
- 寝る2時間前だから、睡眠に影響なし
- 栄養も入ってくる
- 運動できる体
理由があれば、やりたくなりますよね。
1:寝る2時間前だから、睡眠に影響なし
寝る2時間前ですから、睡眠に影響はありません。食べてすぐ寝る人はいないですからね。

これで、全力を出しても問題ありません。
2:栄養も入ってくる
トレーニングした後、夕食なので、栄養も入ってきます。これで、筋肉も作りやすくなる。

肉や魚、卵など、タンパク質の多い料理なら、筋肉も喜びますね。
3:運動できる体
最後に運動できる体であること。夕方なので、動けますよね。

これで、追い込めます。
ダイエットしたいなら、腹筋だけでは不十分
もし、ダイエットしたいなら、腹筋だけでは不十分です。なぜなら、小さい筋肉で、使うエネルギーも少ないから。実際に比較しましょう。
腹筋…【310㎤】
- 太ももの表側(大腿四頭筋:だいたいしとうきん)
【1,913㎤】
- 背中(広背筋:こうはいきん)
【550㎤】
- 胸(大胸筋:だいきょうきん)
【676㎤】
- お尻(大殿筋:だいでんきん)
【864㎤】
このため、必要な「運動」と「食事制限」をご紹介します。
ダイエットに必要な「運動」と「食事制限」
ダイエットに必要な「運動」と「食事制限」をお話ししましょう。
- 「有酸素運動」「全力を出す運動」で脂肪を分解するホルモンを出す
- 20分以上行い、その分解したエネルギーを使う
- カロリー制限に必要な「たった1つの式」を使う
- 糖質制限は「今の半分」から始めてみる
これで、成功への道が見えてきます。
1-1:「有酸素運動」「全力を出す運動」で脂肪を分解するホルモンを出す
「有酸素運動」「全力を出す運動」をすると、脂肪を分解するホルモンが出ます。これが、先ほどの「アドレナリン」「ノルアドレナリン」。これらは「カテコールアミン」と言い、論文で証明されています。
〇カテコールアミンの働き
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
〇 有酸素運動
また,(有酸素運動の)連続法では運動中の血中アドレナリン,ノルアドレナリン,成長ホルモン,遊離脂肪酸およびグリセロール濃度が増加し,濃度の低下が認められた.

全力を出す運動は、先ほど、お話しした通りです。
1-2:20分以上行い、その分解したエネルギーを使う
20分以上行うことで、分解したエネルギーを使いましょう。使わないと、また脂肪に戻ります。

ジョギングやウォーキングは、長くできるため、ダイエットに効果的なのですね。
2-1:カロリー制限に必要な「たった1つの式」を使う
カロリー制限とは、食べ物のエネルギーの単位「カロリー」を抑えるものです。これに必要なのは、次の式になります。
- 使ったカロリー
- >食べたカロリー
- >基礎代謝(きそたいしゃ)
基礎代謝とは、じっとしても、使うエネルギー。これ以下になると、必要なエネルギーが入らないため、体が危険と判断します。そのため、脂肪を使いません。大事なエネルギーの貯金ですからね。その代わり、使うのが「筋肉」。これを分解して、エネルギーにする(糖新生:とうしんせい)のです。

だから、絶食はダメです。
2-2:糖質制限は「今の半分」から始めてみる
糖質制限とは、ごはんやパン、お菓子やジュースなどに多く入っている栄養「糖質」を抑えるダイエットです。これを「今の半分」から始めてみましょう。この制限は、ライザップなどのパーソナルトレーニングジム(会員1人に対し、トレーナーが1人つくこと)で使われ、広まりました。

「極端に抑える」考えもありますが、糖質自体は必要なので、いきなりゼロだと、体も大変。
食品を一つずつ調べ、入っているもの全て禁止は、辛いですよね。
そこで、今の半分にして、体を慣れさせ、その後、徐々に減らすのが、1番いい方法です。ごはんやお菓子は食べすぎが多いので、カロリーも減るうえ、栄養バランスも改善します。


はい。論文で証明されています。
KDが生体に与える影響の分子基盤を,実験動物などを用いて生化学,分子生物学的に検討している報告は意外と少ない.また,KD(ケトジェニックダイエット:糖質制限ダイエットと同じ意味)にダイエット効果があることはケトン体生合成メカニズム で明白であるが,
体重減少の特徴は、Blackburn の体重減少の評価法の高度体重減少と中等度体重減少の境界線付近に集中している様子が観察された。また、13研究(論文A, C, D, E, F, G, H, I, J, L, N, O, P)、すなわち(低糖質ダイエット)全体の68.4%において、検討期間である6カ月間に、一度以上の高度体重減少が見られた。一度も高体重減少が見られなかった研究は6研究と少数であった。その結果、検討対象の約70%の論文で、短期間での高度体重減少が観察された。


はい。「1日120~150g」ですね。この量も、論文での証明があるものです。
一方、世界的に糖質制限食の研究結果の報告が蓄積され、1 日の糖質摂取量を120gあるいは150g以下にするような食事法が血糖、体重、血圧、脂質といったメタボリックシンドロームの構成要素のすべてに有効であることが示されている。

つまり「今の半分」→「1日120~150g」にするのです。これで、具合も悪くならず、ダイエットできますよ。
【「ご飯」を優先する】
ご飯など、主食を取ることを優先しましょう。炭水化物は「糖質」と「食物繊維」が合わさったもの。この食物繊維は、胃腸の調子を整える大事な栄養になります。だから、お菓子やジュースなどの、砂糖をまず抑える。これなら、栄養バランスも整いますよ。
まとめ
腹筋なら、もう少し早くやりましょう。この「少しの違い」が、あなたの体を変えます。わずかな変化で気持ちも変わり、その結果、違う運動もしたくなる。その全てをここに書きました。ぜひ、参考にしてください。
1分だけなら大丈夫。寝つきがよくなります。