「30代で急に太ってきたんだよな」と悩んでいるあなたへ。その理由は、次の4つです。
- 1:仕事のストレス
- 2:飲み会が多くなった
- 3:子育てでひと段落する
- 4:年齢によるマイナス
そして、本当は徐々に増えたことを確認します。そして、私が176cm、65kgの体型を27年間維持(現在42歳)できる3つの根拠。
- 毎日15分のストレッチ
- 25分ほどの運動を週に2~3回
- 簡単な食事のルールをやる
これで、あなたは前を向ける。さあ、早速始めます。
30代で急に太る4つの理由
30代で急に太る理由は、次に4つです。
- 1:仕事のストレス
- 2:飲み会が多くなった
- 3:子育てがひと段落する
- 4:年齢によるマイナス
1つずつ確認します。
1:仕事のストレス
まずは、仕事のストレス。30代前半は「同僚の先輩」後半は「管理職」として、プレッシャーが出ますよね。これには、次の3つの力があります。
- 太らせるホルモンを出す
- 胃腸の働きを弱らせる
- ドカ食いを引き起こす
こちらも、確認です。
その1:太らせるホルモンを出す
ストレスがかかると、太らせるホルモン「コルチゾール」が出ます。こちらが、医療機関のサイトの記載です。
コルチゾールとは副腎皮質から分泌されるステロイドのことで、血糖値を高めて、エネルギーを生成し、炎症を抑える働きをします。
別名『ストレスホルモン』とも呼ばれ、働き過ぎや、睡眠不足、過度のダイエットによりストレスが溜まると、コルチゾールの値も高くなっていき、お腹の脂肪や内臓脂肪が出来やすくなります。
驚くべき力ですよね。
その2:胃腸の働きを弱らせる
胃腸の働きが弱いと、太りやすいです。なぜなら、うまく栄養が吸収されず、空腹を感じやすいから。お腹が空くのは「栄養が足りないサイン」です。そして、胃腸の働きがよくないと、食べ物が入っても、消化が上手くいかず、栄養が入らない。だから、食べ過ぎるのです。
その3:ドカ食いを引き起こす
ストレスは、いつも以上に食べる「ドカ食い」を引き起こします。こちらも、論文で証明されていること。
入り口がダイエットであろうとストレスであろうと,BE(むちゃ食い) がダイエットを促進させることで悪循環の過程は発生する。また,仮に,ダイエットをやめたとしても,ストレスが慢性化していれば,常にこうした悪循環を活性化する動力源が供給され続け,BE からは容易に抜け出せないことになる。
だから、太ってしまうのです。
2:飲み会が多くなった
飲み会が多くなるのも、太りますね。30代前半は「同僚・友人」と、後半は「クライアント(顧客:こきゃく)」と多くなる。これには、次の5つの力があります。
- アルコールのカロリー
- おつまみのカロリー
- 眠りが浅くなる
- 体温調整のため、お腹に脂肪を付ける
- 時間が長い
1つずつ確認です。
その1:アルコールのカロリー
アルコールには、カロリーがあります。実際に見てみましょう。
アサヒ スーパードライ 350ml
- 【147kcal】
キリン 氷結R シチリア産レモン 350ml
- 【157.5kcal】
これは、体にためない「エンプティカロリー」と言います。


そこが落とし穴。もう少し詳しく考えてみましょう。
アルコールのカロリーを使っている間、他のエネルギーは使いません。これは「脂肪」も「おつまみ」も含まれる。そして残れば、当然体につくのです。
その2:おつまみのカロリー
おつまみのカロリーは「値段と同じ」と言われます。見てみると、よくわかります。
熱々サイコロステーキ
- 590円
鶏なんこつの唐揚げ
- 390円
チーズポテトもち
- 490円
焼き鳥盛り合わせ(5本)
- 690円
なぜか「納得する」数字。つまり、あなたが支払う「金額」が「摂ったカロリー」と同じになる。考えると、ぞっとしますよね。
その3:眠りが浅くなる
アルコールを飲むと眠りが浅くなります。なぜなら、分解に時間がかかるから。厚生労働省のサイトでも、この記載があります。
アルコールの消失(分解)速度
アルコールの吸収は速やかに行なわれます。それと共に分解も速やかに開始されます。飲酒後血中濃度のピークは30分~2時間後に現れ、その後濃度はほぼ直線的に下がります。血中のアルコール消失(分解)速度は個人差が非常に大きいことが知られています。私どもの実験結果によると、消失速度の平均値は男性でおよそ1時間に9g、女性で6.5g程度です。ビール中ビン1本(20g)が、分解されるのにおよそ男性では2.2時間、女性では3時間程度かかります。これはあくまでも平均値ですから、目安と考えてください。
消失速度に影響する要因
要因としてまず挙げなければならないのは肝臓の大きさです。大きい方がアルコールの分解は速くなり、体の大きい人は小さい人より、また一般的に男性は女性より速いのはこのためです。
「二日酔い」と呼ばれる、翌日もアルコールが残る状態も、長い時間が必要だからですね。そして、この睡眠はホルモンバランスを整える働きがある。ホルモンには、脂肪を分解する「カテコールアミン」があります。
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
さらに、この邪魔をするホルモン「インスリン」もあるのです。
インスリンはカテコールアミンによる脂肪分解を抑制し、脂肪分解抑制作用をもつホルモンとして重要である。
そして、先ほどの「コルチゾール」。このバランスが崩れると、太りやすくなるのです。
その4:体温調整のため、お腹に脂肪を付ける
キンキンに冷えたビールを飲むと、体温調整のため、お腹に脂肪を付けます。なぜなら、体温が下がると、生命の危険があるから。低体温症(ていたいおんしょう)になると、死んでしまう。その維持のため、冷えたお腹に脂肪を付けるのです。脂肪には、断熱(だんねつ)効果と呼ばれる「熱を逃がさない力」があります。デブが汗かきなのも、これが理由。だから、ボテっとしたお腹になるのです。
その5:時間が長い
飲み会は、少なくても2時間かかります。この間、飲み食いすれば、当然太る。ダラダラ食べますから、当然ですよね。
3:子育てがひと段落する
子育てがひと段落すると、太ります。小さい頃は、寝る暇もないほど、家事と子育てをしていた。少し大きくなると、公園や遊園地、ショッピングモールに出かけた。それが終わって、幼稚園・小学校に上がると…何もなくなる。
そして「お菓子をつまむストレス解消」だけが残る。これが太らせるのです。
4:年齢によるマイナス
年齢による、色々なマイナスもあります。具体的には、次の4つです。
- 基礎代謝
- 活動・運動量
- 筋肉量
- エネルギーを使う脂肪
こちらも、確認です。
その1:基礎代謝
まずは、基礎代謝。これは、1日に必要な最低限のカロリーで、計算式を見ればわかります。
ハリス・ベネディクト方程式(改良版)を使って基礎代謝量を計算しています。
男性
- 13.397×【体重(kg)】
- +4.799×【身長(cm)】
- -5.677×【(年齢)】
- +88.362
女性
- 9.247×【体重(kg)】
- +3.098×【身長(cm)】
- -4.33×【(年齢)】
- +447.593
つまり、20代と比べて「40~120kcal」ほど少ない。しかも、毎日。だから、食事量がそのままでも、食べ過ぎているのです。
その2:活動・運動量
続いて、活動・運動量ですね。休みの日にやった朝野球、スポーツジム。キャンプや海水浴など、どんどん減っていく。しかも、コンビニですら、車を使う。これでは、カロリーも使いません。
その3:筋肉量
「その2」と関係しますが、筋肉も減っていきます。プロレスラーも、1か月で普通の人と同じ体に戻る。これは、私がボクシングジムに通っていたとき、トレーナー(教える人)から聞いた話。これほど、早く落ちるのです。
さらに、こちらの動画も見てください。

あなたの過去の栄光は、全く意味がありません。
その4:エネルギーを使う脂肪
エネルギーを使う脂肪を「褐色脂肪細胞(かっしょくしぼうさいぼう)」と言います。
さらに、褐色脂肪細胞の発熱能力は通常、熱産生が行われている骨格筋の70 ~ 100倍あるといわれており、相当のパワーを褐色脂肪細胞がもっていると考えられます。
これも、年齢で落ちることが、論文で証明されています。
実際に褐色脂肪活性が低いほど body massindex(BMI)が高く体脂肪量や内臓脂肪量が多いことが、臨床例のみならず健常被験者でも確認されている。しかし、これらは年齢によって大きく異なり、加齢に伴い褐色脂肪活性は急激に低下し、鏡像的に BMI や腹部の内臓脂肪、皮下脂肪は増加する。
(中略)
この加齢に伴う肥満度の変化を高活性者群と低活性者群に分けて集計すると、20 歳代では2群間に差はみられなかったが、低活性者群では加齢に伴いBMI、内臓脂肪などが増加するのに対し、高活性者群であまり変化せず、40 歳代でも 20 歳代のスリムな体型を維持していた。これらの結果は、加齢に伴う肥満、いわゆる「中年太り」が褐色脂肪の活性低下によることを示唆している。
しかし、成人の褐色脂肪細胞の数は加齢により減少していきます。私も20年来、褐色脂肪細胞の研究を行っていますが、この加齢による褐色脂肪細胞の消失が、肥満を引き起こす要因になっているのではないかと考えています。
年を取ると、こうなるんですよね。
本当は徐々に太った
ただ、本当は「じょじょに」太ったのです。あなたは気づかなかっただけ。脂肪はつくのも、使うのも「少しずつ」になります。
今の体は「過去10年間のあなた」が作ったもの
つまり、今の体は過去10年間のあなたが作ったものです。なぜなら、人は、筋肉も、骨も、肌も、爪も、髪も作り変えて生きているから。過去に食べたもの、やった運動が、今のあなたを作っているのです。
暴飲暴食も、積み重なる
暴飲暴食も、積み重なります。当然です。食べた物は消えません。「塵(ちり)も積もれば山となる」。これまでの生活が、体型として、現れたのです。
私が176㎝、65kgの体型を27年間維持している3つの根拠
私は176㎝、65kgの体型を27年間、維持している42歳です。


その根拠は、次の3つです。
- 毎日15分のストレッチ
- 25分ほどの運動を週に2~3回
- 簡単な食事のルールをやっている
こちらも、1つずつ確認しましょう。
1:毎日15分のストレッチ
まず毎日15分のストレッチを20年ほどやっています。積み重ねた時間を計算してみましょう。
- 15(分)×
- 365(日)×
- 20(年間)=
- 109,500(分)=
1,825(時間)
ストレッチの詳しい中身は、こちらの記事を参考にしてください。
2:25分ほどの運動を週に2~3回
さらに、週に2~3回ほど、25分の運動をしています。具体的には、次の3つ。
- 筋トレ
- スロージョギング+ダッシュ4本
- シャドーボクシング
こちらも、実際に計算してみましょう。
- 25(分)×
- 2(回)×
- 52(週)×
- 20(年間)=
- 52,000(分)=
866(時間)

1年間で追いつくには「1日2時間以上」のトレーニングが必要です。とんでもない量ですよね。
3:簡単な食事のルールをやっている
さらに、簡単な食事のルールも行っています。具体的には、次の7つです。
- その1:甘いものは朝に食べる
- その2:お腹が空いたら、ガムをかむ
- その3:お腹が空いたら、温かいものを飲む
- その4:タンパク質を多めに取る
- その5:筋トレをして、食事をとる
- その6:揚げ物よりも焼き物
- その7:野菜を先に食べる
これだけで、かなり変わります。
その1:甘いものは朝に食べる
甘いものは朝に食べましょう。エネルギーとして、使いやすいです。私は、タルトも、ケーキも、大福も、バナナも、朝に食べます。この記事を書いている日の朝も、チョコレートケーキを食べました。
【好きなものは朝にする】
このルールから、好きなものもアリですね。朝にラーメンの「朝ラー」カレーの「朝カレー」もOKです。
その2:お腹が空いたら、ガムをかむ
お腹が空いたら、ガムを噛みましょう。これで、お菓子の量が減ります。私も10分の1になりました。
その3:お腹が空いたら、温かいものを飲む
「ガムはちょっと…」なら、温かいものを飲みましょう。朝ならブラックコーヒー。昼以降はお茶、夜なら白湯(さゆ:普通のお湯)がいいですね。お腹が温まると、安心しますよ。
その4:タンパク質を多めに取る
タンパク質を多めに取りましょう。糖質(とうしつ)と呼ばれる、炭水化物に多く含まれる栄養は取り過ぎの可能性が高い。これは菓子パン、お菓子、ジュースにも多く含まれますからね。ご飯のお代わりより、おかずですよ。
その5:筋トレをして、食事をとる
「その4」の食事を、筋トレしてから取りましょう。これで「プロテイン(粉上のタンパク質で、水などに溶かして飲むもの)」もいりません。栄養を全て体に取り込むのです。
その6:揚げ物よりも焼き物
揚げ物より、焼き物にすると、カロリーを抑えられます。実際にご覧ください。
揚げ物
- Lチキ ガーリックマヨ味
349kcal
- 鶏から しょうゆ 4個
340kcal
焼き物
- でか焼鳥 ねぎま 2本
162kcal
- でか焼鳥 もも塩 2本
248kcal
「とんかつより、豚の生姜焼き」「鶏の唐揚げよりも、焼き鳥」がいいですね。
その7:野菜を先に食べる
野菜を先に食べましょう。これで、先ほどのインスリンが抑えられ、脂肪を分解するカテコールアミンの力を発揮できます。
その結果、野菜を先に摂取した場合は米飯を先に摂取した場合と比較して、食後の血糖値およびインスリン値の上昇が20~30%抑制された
さらに「野菜自体も取れる」ようになり、食物繊維が入ってきます。これは、おなかの調子を整え、糖尿病、がんなどを抑えてくれるのです。
食物繊維(Dietary Fiber,DF)は難消化性のために、栄養素中心の栄養学では注目されることはなかった。しかし、1970年代以降、DFには栄養素では達することのできない種類の生理機能、すなわち大腸癌、糖尿病、虚血性心疾患などの生活習慣病を予防する効果のあることが明らかにされ、健康を維持するうえで重要な役割を果たす”栄養素”として注目されるようになった。
一般的に食物繊維は、食物の咀嚼回数や消化液の分泌を増加させたり、便通や腸内環境を改善したりするが、不溶性と水溶性で異なる生理作用もある。不溶性食物繊維は保水性が良く、便量の増加や腸の蠕動運動の促進、脂肪や胆汁酸、発がん物質等の吸着・排出作用がある。水溶性食物繊維は、糖の消化吸収を緩慢にして血糖値の急な上昇を抑える糖尿病予防効果、胆汁酸の再吸収を抑えてコレステロールの産生を減らす脂質異常症の抑制効果が期待できる。また、水分を吸収してゲル化するため,胃腸粘膜の保護や空腹感の抑制作用がある。

意識だけで、簡単に変わりますよ。
病気についても確認
太るのは、病気である可能性もあります。例えば、次の通り
【甲状腺機能低下症】
体全体の新陳代謝を促す甲状腺ホルモンが、何らかの原因によって不足している状態をいう。甲状腺ホルモンは新陳代謝を促進するほかにも、脳や胃腸の活性化、体温の調節などの役割があり、活動のために必要なエネルギーを作っているため、甲状腺ホルモンが不足すると活動性が鈍くなり、体温が低くなるほか、全身のだるさや眠さ、むくみなどが起こる。女性に多くみられ、40歳以降の女性の約1%が発症するといわれている。成人になってから
【腎不全】
腎不全とは、腎臓の機能が低下した状態をいいます。腎臓は、血液をろ過して尿を作り、老廃物や余分な水分、酸・電解質を体の外に排泄する役割を担っています。また、血液を作るホルモンを出したり、骨を維持するのに必要なビタミンDを活性化したりする働きもあります。腎不全になると、これらの働きが悪くなり、全身にさまざまな影響が出てきます。病気の進行パターンによって2種類に分かれ、急激に症状が進行する反面、適切に治療すれば回復可能な急性腎不全と、徐々に悪くなり、回復が見込めない慢性腎不全があります。腎機能が極端に落ちてしまうと、透析療法または腎移植を受けないと生存できなくなってしまいます。早めに医療機関を受診し、適切な治療や生活指導を受けてください。
これは「体からの大事なサイン」。あなたの生活を見直しましょう。
健康に向かうものが、本物のダイエット
健康に向かうのが、本物のダイエットです。「病気が原因で太る」ほかに「太ることで、病気を引き起こす」ことも考えられます。
運動と食事で、あなたは変わる
これを変えるには、簡単。運動と食事です。なぜなら、食べた物であなたは作られ、運動することで筋肉は成長するから。

多くの人が「気づかないふり」をしていますね。
今からやれば、充実した40代を過ごせる
今からダイエットを始めれば、充実した40代を迎えられます。実際に私がそう。腰痛もなく、細く引き締まった体のまま。このため、小学生の息子の参観日に行ったとき、息子の同級生から「○○君のお父さんですか? 20代ですか?」と言われました。この「明日」があなたも手にできます。
まとめ
急に太るのは、体のサイン。きちんと向き合いましょう。あとは、行動するだけ。

そのお腹のまま、これからの人生を過ごすのですか? ダイエットは必ず成果が出る、素晴らしい自己投資(自分への投資)です。さあ、早速始めましょう。