「空腹って、我慢すると太るのかな?」と思うあなた。その理由は、次の3つです。
- 食べ過ぎてしまう
- 夜眠れない
- 栄養を吸収しやすい
そして、空腹を我慢と思わない方法もご紹介しましょう。
- 空腹は正義
- 1日1食や絶食で成功した人もいること
「でも、食べるのが好きなんだよな」そんなあなたには、バランスの取れた食事こそ大事。その方法を詳しく解説します。もう、迷わない。早速始めましょう。
空腹の我慢が太る3つの理由
空腹の我慢が太る理由は、次の3つです。
- 食べ過ぎてしまう
- 夜眠れない
- 栄養を吸収しやすい
1つずつ見ていきましょう。
1:食べ過ぎてしまう
まずは食べ過ぎてしまう点。お腹が減ると、いつも以上に量が多くなります。さらに、ストレスになると、ドカ食いを引き起こします。これは、論文でも証明されていること。
入り口がダイエットであろうとストレスであろうと,BE(むちゃ食い) がダイエットを促進させることで悪循環の過程は発生する。また,仮に,ダイエットをやめたとしても,ストレスが慢性化していれば,常にこうした悪循環を活性化する動力源が供給され続け,BE からは容易に抜け出せないことになる。
太るのは、当然ですよね。
2:夜眠れない
お腹が減って、夜眠れないのも、太りやすいです。なぜなら、ホルモンバランスが崩れるから。ホルモンには色々な働きがあり、そのバランスは睡眠でとります。


そうですね。次の3つをご紹介します。
- カテコールアミン…脂肪を分解するホルモン
- インスリン…カテコールアミンの邪魔をするホルモン
- コルチゾール…太らせるホルモン
こちらが、論文などの証明です。
【 カテコールアミン 】
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
【 インスリン 】
インスリンはカテコールアミンによる脂肪分解を抑制し、脂肪分解抑制作用をもつホルモンとして重要である。
【 コルチゾール 】
コルチゾールとは副腎皮質から分泌されるステロイドのことで、血糖値を高めて、エネルギーを生成し、炎症を抑える働きをします。
別名『ストレスホルモン』とも呼ばれ、働き過ぎや、睡眠不足、過度のダイエットによりストレスが溜まると、コルチゾールの値も高くなっていき、お腹の脂肪や内臓脂肪が出来やすくなります。
大事な理由が、これです。
3:栄養を吸収しやすい
栄養を吸収しやすいのもありますね。お相撲さんの食生活がこれです。朝ごはんを食べずに、厳しいトレーニング(稽古:けいこ)を行う。そして、お腹を空かせた後、たくさん食べる。だから、あの脂肪が出来上がるのです。
空腹を我慢と思わない2つの方法
空腹を我慢と思わない方法もあります。


それが、次の2つになります。
- 空腹は正義
- 1日1食や絶食で成功した人もいること
こちらも、見ていきましょう。
1:空腹は正義
まずは「空腹は正義」ということ。お腹が減ると、人は生命の危険を感じます。食べられずに死ぬ「餓死(がし)」が多かった昔の記憶が、人の奥に今でもある。だから、どうしても不安を感じる。この意識を変えるのです。
「今、脂肪を使っている」感覚
空腹だと脂肪を使います。なぜなら、エネルギーの貯金だから。当然ですよね。こう思えば簡単に頭を切り替えられます。
基礎代謝(きそたいしゃ)以上取ることも大事
空腹であっても、1日に必要な最低限のカロリーである基礎代謝以上取ることが大事です。なぜなら、筋肉を分解するから。最低限必要なエネルギー以下だと、危機的な状況と体は判断します。
そこで、エネルギーを多く使う筋肉を分解する(糖新生:とうしんせい)。その代わり、脂肪は先ほども言った通り、エネルギーの貯金で大事と判断します。これで「太りやすい体」の完成。


身長、体重、年齢で違います。こちらがその計算式です。
ハリス・ベネディクト方程式(改良版)を使って基礎代謝量を計算しています。
男性
- 13.397×【体重(kg)】
- +4.799×【身長(cm)】
- -5.677×【(年齢)】
- +88.362
女性
- 9.247×【体重(kg)】
- +3.098×【身長(cm)】
- -4.33×【(年齢)】
- +447.593
基準が分かれば、行動しやすいですよね。
2:1日1食や絶食で成功した人もいること
次に、1日1食や、絶食で成功した人もいる現実を思い出す。例えば、こちら。
- 南雲(なぐも)医師…1日1食ダイエットで成功
- 高橋一生、北野武、京本正樹、未唯(mie)…1日1食の食生活
- 与沢翼…1日にプロテイン1杯だけのダイエットで成功→その後、リバウンド
- 榎木孝明…30日間の不食を達成
ちなみに、南雲医師、榎木孝明さんの説明はこちらです。
【 南雲医師 】
東京慈恵会医科大学卒業、東京女子医大形成外科、癌研究会付属病院外科、慈恵医大学第一外科乳腺外来医長を経て、乳房専門のナグモクリニックを開業。
慈恵医大、近畿大学の非常勤講師、韓国東亞医科大学、中国大連医科大学の客員教授。現在、医療法人社団ナグモ会理事長、ナグモクリニック総院長。
40代半ばまでは実年齢より老けて見られるメタボリック体型であり、便秘や不整脈に悩まされる不健康体でもあったが、一日一食などの健康法を実施し、さらには独特の健康法を開発・実行して15kgのダイエットと50代にして30代に見られるほどのアンチエイジングに成功したとしている
【 榎木孝明 】
2015年6月18日、フジテレビの情報番組『とくダネ!』の中で、30日間の不食を公表した。体重を80Kgから71Kgに落とした様子を、自身のフェイスブックで「不食ノート」として公表した。完全な不食でなく、医師に血液検査を受けながら飴や砂糖入りコーヒーを摂った。夜は記録カメラ付きの病院の一室で寝たものの、昼は普段通り仕事をした。体重は9キログラム減り、腰痛と膝痛は改善。集中力が増して目覚めがすっきりして、古武術の稽古では身体が軽くなったという。終えた後は妻がつくったけんちん汁を食した。
つまり、1日3食の常識に「とらわれないこと」も大事です。


あります。次の2つの特徴を確認します。
2つの特徴
食事の回数を減らして、成功する人は次の2つの特徴があります。
- ①:胃腸が弱い人
まずは、胃腸が弱い人。すぐにお腹を壊す理由が「1日3回」の食事が多すぎる可能性が高い。だから、回数を減らすのが、いいのです。
- ②:疲れやすい人
疲れやすいのも、ありますね。食事をすると「内臓を動かす」ので「運動」と同じです。体力がないなら、これも、いい方法です。
食べるのが好きなら、栄養バランスが1番大事

と思っている人には、栄養バランスを第1にしましょう。
食べるものをしっかり選ぶ
食べるものを、まずはしっかりと選ぶこと。これで、体は作られます。「ポテトチップスばかり、ジュースばかりの体」と「栄養バランスが整った食事で作られた体」は、やはり違う。同じ家でも、材料が違えば、全く別ですよね。これと同じです。
選ぶとしたら、この7つ
選ぶとしたら、まずはこの7つにしましょう。
- ①:旬なもの
- ②:焼き鳥の塩
- ③:カカオ高めのチョコ
- ④:ナッツ類
- ⑤:炭酸水
- ⑥:ブラックコーヒー
- ⑦:和菓子
- ①:旬なもの
旬なものを選びましょう。その時期に「栄養が豊富」になります。具体的には、次の通り。
【春】
- ごぼう
- アスパラ
- きゃべつ
- 鯛(たい)
- カツオ
- タコ
【夏】
- スイカ
- きゅうり
- トマト
- さくらんぼ
- イワシ
- うなぎ
【秋】
- かぼちゃ
- さつまいも
- きのこ
- カレイ
- さんま
- さけ
【冬】
- 白菜
- かぶ
- ねぎ
- りんご
- みかん
- ぶり
- タラ
- イカ
これは「その季節に必要な栄養」が入っています。夏に旬を迎える「きゅうりやスイカ」が、水分を多いことからも、わかりますよね。だから、体は満足するのです。
- ②:焼き鳥の塩
コンビニなら、お菓子より、焼き鳥の塩を選びましょう。しっかりお腹にたまるし、タンパク質も取れます。糖質(とうしつ)と呼ばれる、エネルギーに変わる栄養は、ご飯、パン、麺類、お菓子、ジュース、果物など、取り過ぎの可能性が高いので、この意識だけで、変わっていきます。
- ③:カカオ高めのチョコ
チョコが食べたいなら、カカオ高めですね。これには、血管を硬くなる「動脈硬化(どうみゃくこうか)」を防ぐ力があります。
動脈硬化を引き起こす原因のひとつは、体内に生じる活性酸素によってコレステロールが酸化されること。カカオポリフェノールは強い抗酸化力で、酸化を抑える働きが期待されています。
ただし、1日25g以下にしましょう。カロリーが高いですからね。
- 明治ミルクチョコレート 100gあたり
【 558kcal 】
- チョコレート効果 カカオ72% 100gあたり
【 560kcal 】
- チョコレート効果 カカオ86% 100gあたり
【 580kcal 】
食べ過ぎはいけませんね。
- ④:ナッツ類
「食べた」感覚が欲しいなら、ナッツ類がいいですね。硬く、ボリボリという食感で、満足します。ただ、カロリーが高い。
100gあたり【 585.1kcal 】
- ごはん 100g 【 168kcal 】
- ポテトチップス 100g 【 536.1kcal 】
少ない量でも食べ過ぎには注意です。
- ⑤:炭酸水
ジュースの代わりに、飲みましょう。カロリーが全く違います。
- コカ・コーラ 500ml
【 225kcal 】
- オレンジジュース 500ml
【 210kcal 】
- サントリー 南アルプス炭酸水 500ml
【 0kcal 】
- サントリー天然水 贅沢スパークリング 白ぶどう&赤ぶどう 500ml
【 0kcal 】
私も、こちらに変えましたね。
- ⑥:ブラックコーヒー
朝なら、ブラックコーヒーもいいですね。ホットならお腹も落ち着きますよ。これは、スキージャンプのソチオリンピック銀メダリスト、葛西紀明(かさいのりあき)選手が、以前、テレビで言っていたことです。
- ⑦:和菓子
ケーキよりも、和菓子にしましょう。もち米、あずきなど、食物繊維(しょくもつせんい)を豊富に取れますからね。これは、お腹の調子を整え、大腸がんなど、大きな病気の予防にも効果があります。
食物繊維(Dietary Fiber,DF)は難消化性のために、栄養素中心の栄養学では注目されることはなかった。しかし、1970年代以降、DFには栄養素では達することのできない種類の生理機能、すなわち大腸癌、糖尿病、虚血性心疾患などの生活習慣病を予防する効果のあることが明らかにされ、健康を維持するうえで重要な役割を果たす”栄養素”として注目されるようになった。
一般的に食物繊維は、食物の咀嚼回数や消化液の分泌を増加させたり、便通や腸内環境を改善したりするが、不溶性と水溶性で異なる生理作用もある。不溶性食物繊維は保水性が良く、便量の増加や腸の蠕動運動の促進、脂肪や胆汁酸、発がん物質等の吸着・排出作用がある。水溶性食物繊維は、糖の消化吸収を緩慢にして血糖値の急な上昇を抑える糖尿病予防効果、胆汁酸の再吸収を抑えてコレステロールの産生を減らす脂質異常症の抑制効果が期待できる。また、水分を吸収してゲル化するため,胃腸粘膜の保護や空腹感の抑制作用がある。
ほんの少しの違いを、積み重ねるのです。
バランスの取り方 4選
バランスの取り方は、次の4つをご紹介します。
- 野菜から食べる
- 今食べた物と、別の「食材」「調理方法」を選ぶ
- 飲み物から、砂糖を抜く
- ご飯よりタンパク質
こちらも、簡単に出来ますよ。
その1:野菜から食べる
まずは「野菜から食べる」こと。これで「必ず野菜を取る」ので、不足しがちな栄養が摂れます。サラダ、みそ汁などを取る意識が出てきます。
その2:今食べた物と、別の「食材」「調理方法」を選ぶ
今、食べた物と、別の「食材」「調理方法」を選びましょう。例えば、このように。
- 昼は「野菜炒め」
「野菜」と「炒め物」
- 夜は「とんかつ」
「豚肉」と「揚げ物」
- 朝は「目玉焼き」
「卵」と「焼き物」
- 昼は「サバの味噌煮」
「青魚」と「煮物」
これで、色々な食材が取れます。しかも、味付けも変わるから、飽きない。さらに、食べることを考えるので、ストレスもゼロ。最強の方法です。
その3:飲み物から、砂糖を抜く
飲み物から、砂糖を抜くと、和食のような、薄い味付けを好む口になります。具体的には、次の4つ。
- 水(炭酸水はOK)
- お茶
- ブラックコーヒー
- ストレートティー
先ほどの「炭酸水」「ブラックコーヒー」も入っています。
その4:ご飯よりタンパク質
「焼き鳥の塩」で、お話ししましたが、ご飯よりタンパク質を取りましょう。肌、筋肉、爪などの材料になりますからね。体の調子が良くなります。
さらに、糖質制限のダイエット効果は、論文でも証明されていること。
KD(ケトジェニックダイエット:糖質制限ダイエットと同じ意味)が生体に与える影響の分子基盤を,実験動物などを用いて生化学,分子生物学的に検討している報告は意外と少ない.また,KD(ケトジェニックダイエット:糖質制限ダイエットと同じ意味)にダイエット効果があることはケトン体生合成メカニズム で明白であるが,
体重減少の特徴は、Blackburn の体重減少の評価法の高度体重減少と中等度体重減少の境界線付近に集中している様子が観察された。また、13研究(論文A, C, D, E, F, G, H, I, J, L, N, O, P)、すなわち(低糖質ダイエット)全体の68.4%において、検討期間である6カ月間に、一度以上の高度体重減少が見られた。一度も高体重減少が見られなかった研究は6研究と少数であった。その結果、検討対象の約70%の論文で、短期間での高度体重減少が観察された。
これなら、安心して、できますよね。
まとめ
空腹の我慢は続きません。だからこそ、口に運ぶものに意識を向けること。これだけで、あなた自身が変わる。そうなれば、運動をプラスして、さらに磨きをかける。だから、ダイエットが成功するのです。あとは、行動のみ。1つずつクリアしていきましょう。