「30歳になったから、体重も減らないわ」と言っているあなた。その理由をご紹介します。
- 運動だけ
- 始めて1~2週間
- 体重が減少すると、楽に動ける
- 2ヶ月ほど、痩せ続けた
- 1か月に体重の5%、または3キロ以上減少
- 極端な食事制限
- 厳しい糖質制限
さらに、今の体型を作り出したのは「20代のあなた」。10年かけて、その姿ができたのです。そこで、充実した「30代」「40代」を手にするため、筋トレとバランスの取れた食生活をご紹介します。
43歳ですが、176㎝、65kgの体型を28年間維持している私がお伝えします。


体重が減らない理由
体重が減らない理由は、次の通りです。
- 運動だけ
- 始めて1~2週間
- 体重が減少すると、楽に動ける
- 2ヶ月ほど、痩せ続けた
- 1か月に体重の5%、または3キロ以上減少
- 極端な食事制限
- 厳しい糖質制限
それでは、確認です。
1:ダイエットになっていない
まずは、ダイエットになっていない点。これでは、仕方ありません。
1-1:運動だけ
運動だけのダイエットをしている場合、食べ過ぎの可能性が出てきます。運動で使うカロリーは、とても少ない。実際の計算式をご覧ください。
カロリー=
- 運動の強さ(メッツ)×
- 運動時間(時間)×
- 体重(kg)×
- 1.05
そして「60kg」の人が「1時間」走った場合、ジョギングの強さは「6.0メッツ」になります。つまり…
- 6.0(メッツ)×
- 1(時間)×
- 60(kg)×
- 1.05=
378(kcal)



はい。今と変わりません。
1-2:始めて1~2週間
始めて、1~2週間も脂肪は減りません。なぜなら、体内にあるグリコーゲンというエネルギーを使うから。これは、1gあたり水分を3gもくっつけます。
最初は水分が抜けていきます。体の70%あるので、当然、変動もしやすい。例えば、今、話題の「糖質(とうしつ)制限」をすると、体内の栄養であるグリコーゲンが使われます。これを1g使うと、体から3gの水が抜けていきます。
~(中略)~
この状態で糖質制限を行うと、筋グリコーゲンや肝グリコーゲンが枯渇し、それに伴って当然結合水もなくなるわけです。
そうすることによって、約2キロ近く体重を減らすことができます。
このことが糖質制限初期における体重減少のメカニズムになります。逆に考えると糖質制限を継続していた方がご飯や甘いものなど糖質をとってしまった場合において、体重の増加の大部分がグリコーゲン+結合水の重さであり、すぐに体脂肪が増えたわけではないので、そのあたりは安心してください。
糖質制限中に旅行やイレギュラーな食事会などで糖質を取ったあと思いのほか体重が増加するのはこういう理由からです。
つまり、ダイエットし始めは、簡単に体重が落ちていく。しかし、1~2週間すると、この状態もなくなり、体重が減らないのです。

脂肪の分解するスピードは、変わりませんよ。
2:ある程度成功した場合
続いて、ある程度、ダイエットに成功した場合があり得ます。こちらも、1つずつ確認しましょう。
2-1:体重が減少すると、楽に動ける
体重が減少すると、楽に動けます。先ほどの運動で使うカロリーも「体重」を使いました。なぜなら、重りをおろしたのと同じだから。
実際に、日常で使うカロリーをご覧ください。
【日常生活のカロリー】
行動 ?1回あたりの時間(分) メッツ 45㎏の人が使うカロリー
50㎏の人が使うカロリー 60㎏の人が使うカロリー 70㎏の人が使うカロリー 80㎏の人が使うカロリー 掃除機 15 2.5 30 33 39 46 53 皿洗い 10 2.3 18 20 24 28 32 料理 30 2.5 59 66 79 92 105 アイロンかけ 10 2.3 18 20 24 28 32 雪かき 30 4 95 105 126 147 168 ゴミ出し 5 2.5 10 11 13 15 18 洗車 30 4.5 106 118 142 165 189
5kgの重りをおろせば、立つのも、座るのも、家事も楽になりますよね。これで、使うカロリーが減り、ダイエット効果が小さくなるのです。
2-2:2ヶ月ほど、痩せ続けた
2か月ほど痩せ続けると、体が「あれ? まずいぞ」と感じます。なぜなら「食べ物が少ない飢餓(きが)」と同じ状態だから。ずっと、体重が減り続けると、人は「死」を予感します。だから、カロリーを使わず、痩せにくいのです。
2-3:1か月に体重の5%、または3キロ以上減少
急激な体重減少も同じですね。「1ヶ月に」「体重の5%」または「3キロ」以上だと、危ないです。これでは「生命の維持」ができず「昔のデブのころに戻そう」と勝手に反応する。これを「ホメオスタシス(恒常性:こうじょうせい)」と言うのです。
恒常性は生物のもつ重要な性質のひとつで生体の内部や外部の環境因子の変化にかかわらず生体の状態が一定に保たれるという性質、あるいはその状態を指す。生物が生物である要件のひとつであるほか、健康を定義する重要な要素でもある。生体恒常性とも言われる。
ホメオスタシスとは恒常性の維持機能 即ち、自律神経系、内分泌系、免疫系が互いに調節し合い(相関)正常な心身状態を保とうとする働きをいう。つまり身体や周囲の環境が、少し正常な状態から外れた状況の場合に身体が勝手に判断して正常な状態(健康)にもどす反応が現れる現象のことである。
2-4:極端な食事制限
極端な食事制限もありますね。例えば、1日に必要な最低限のカロリーである「基礎代謝(きそたいしゃ)」以下になると、かなり危険です。


計算式は、こちらです。
ハリス・ベネディクト方程式(改良版)を使って基礎代謝量を計算しています。
男性
- 13.397×【体重(kg)】
- +4.799×【身長(cm)】
- -5.677×【(年齢)】
- +88.362
女性
- 9.247×【体重(kg)】
- +3.098×【身長(cm)】
- -4.33×【(年齢)】
- +447.593
これ以下だと、今日生きていくエネルギーが無いので、当然、体は「エコモード」になる。スマホ(スマートフォン)などである、電池が少ない状態になるのです。
2-5:厳しい糖質制限
厳しい糖質制限もそうですね。栄養が無いと、体は「おかしい」と感じます。それが「糖質」であってもです。


では、糖質制限のダイエット効果を、少し説明しましょう。
現代の食生活は、糖質を取り過ぎていました。コンビニやスーパーに行けば、ジュースやお菓子、弁当など、糖質が多く含まれています。そして、タンパク質、食物繊維(しょくもつせんい)ビタミンなどが不足していたので、食べ過ぎも起きていた。
そこで、糖質を抑えると、カロリーが抑えられて、栄養バランスも改善できたため、多くの人の食生活がよくなり、ダイエット効果が出たのです。
今の体型は「20代のあなた」が作り出した
今の体型は「20代のあなた」が作り出したのです。なぜなら、食べた物でしか、体は作られず、運動だけが、筋肉を成長させるから。つまり、あなたの「行動」だけが「体型」を作るのです。

では、次の3つを確認しましょう。
- 1:飲み会の多さ
- 2:外食・お菓子・ジュース
- 3:運動習慣がない生活
1:飲み会の多さ
20代は社会人になって間もないので、飲み会が多いでしょう。これが肥満を作り出します。


はい。次の5つがあります。
- 食欲を増やす
- アルコール自体のカロリー
- おつまみのカロリー
- 睡眠が深く取れない
- 時間が長い
こちらも、1つずつ確認です。
1-1:食欲を増やす
まずは、食欲を増やす点。食前酒と呼ばれる、コース料理の前に出てくるお酒も、この力を使って、より美味しく料理を味わってもらうもの。飲み会で行われる「最初の飲み物だけの注文」も同じです。だから、食べ過ぎを生むのです。
1-2:アルコール自体のカロリー
アルコール自体に、カロリーがあります。
アサヒ スーパードライ 350ml
- 【147kcal】
キリン 氷結R シチリア産レモン 350ml
- 【157.5kcal】
これは「エンプティカロリー」と言い、最初に使われて、残りません。


これを使っている間、食べ物や脂肪が使われませんよね。


もちろん、残ると脂肪に変わってしまいます。
1-3:おつまみのカロリー
おつまみのカロリーは高いです。メニューの値段がカロリーとも、言われています。実際に見てみましょう。
熱々サイコロステーキ
- 590円
鶏なんこつの唐揚げ
- 390円
チーズポテトもち
- 490円
焼き鳥盛り合わせ(5本)
- 690円
なぜか、納得する数字ですよね。つまり、あなたが支払った金額が、取ったカロリーともいえるのです。

支払金額が4,000円なら…、恐ろしいですよね。
1-4:睡眠が深く取れない
アルコールは睡眠を妨げます。なぜなら、分解に時間がかかるから。厚生労働省のサイトでも、この記載があります。
アルコールの消失(分解)速度
アルコールの吸収は速やかに行なわれます。それと共に分解も速やかに開始されます。飲酒後血中濃度のピークは30分~2時間後に現れ、その後濃度はほぼ直線的に下がります。血中のアルコール消失(分解)速度は個人差が非常に大きいことが知られています。私どもの実験結果によると、消失速度の平均値は男性でおよそ1時間に9g、女性で6.5g程度です。ビール中ビン1本(20g)が、分解されるのにおよそ男性では2.2時間、女性では3時間程度かかります。これはあくまでも平均値ですから、目安と考えてください。
消失速度に影響する要因
要因としてまず挙げなければならないのは肝臓の大きさです。大きい方がアルコールの分解は速くなり、体の大きい人は小さい人より、また一般的に男性は女性より速いのはこのためです。
寝ている間も、体が働くので、当然ですよね。睡眠が深く取れないと、ホルモンバランスが崩れます。これには、脂肪を分解するもの「カテコールアミン」それを邪魔する「インスリン」さらにストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」があります。
【カテコールアミン】
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
【インスリン】
インスリンはカテコールアミンによる脂肪分解を抑制し、脂肪分解抑制作用をもつホルモンとして重要である。
【コルチゾール】
コルチゾールとは副腎皮質から分泌されるステロイドのことで、血糖値を高めて、エネルギーを生成し、炎症を抑える働きをします。
別名『ストレスホルモン』とも呼ばれ、働き過ぎや、睡眠不足、過度のダイエットによりストレスが溜まると、コルチゾールの値も高くなっていき、お腹の脂肪や内臓脂肪が出来やすくなります。
この働きが崩れると、当然太りやすいです。
1-5:時間が長い
飲み会は、最低でも2~3時間かかります。この間、食べたり、飲んだりすれば、当然、太りますよね。
2:外食・お菓子・ジュース
外食、お菓子、ジュースなど、多くなっているはずです。学生時代にあった「親の目」が無くなり、簡単に手にしますからね。こちらも、カロリーを載せておきます。
- サントリー ボス カフェオレ 350g
【 154kcal 】
- 7カフェ ホットカフェラテL
【 137kcal 】
- コカ・コーラ 500ml
【 225kcal 】
- オレンジジュース 500ml
【 210kcal 】
- カルビー ポテトチップス
【 336kcal 】
- コカ・コーラ 500ml
【 225kcal 】
- キットカット 小分けの1袋
【 54kcal 】

すごい数字になるはずです。
3:運動習慣がない生活
社会に出ると、部活やサークルなどの運動習慣が無くなります。だから、筋肉が簡単に落ちる。私もボクシングジムに通っていた時、トレーナーから「プロレスラーの熊みたいな体も、1ヶ月で普通に戻るんだよ」と聞いたことがあります。
つまり、今の体は「あの頃」ではないのです。
充実した30代・40代を目指すために
そこで、充実した30代、40代を目指すために、必要な2つをご紹介しましょう。
- バランスの取れた食生活
- 筋トレ
では、1つずつ確認です。
1:バランスの取れた食生活
まずは、バランスの取れた食生活こそ、大事です。あなたの髪も、骨も、爪も、肌も、筋肉も、全て作り変える材料が必要。これがバランスの取れた食生活で出来るのです。栄養が足りないサイン「空腹」を抑えられ、自然と「量」も適正になります。
理想のイメージは「鍋物」
理想のイメージは「鍋もの」ですね。「肉、魚、キノコ、野菜、白滝やこんにゃく」などがバランスよく入っています。
ご飯のお代わりよりも、おかずをたくさん
また、ご飯のお代わりよりは、おかずをたくさん取りましょう。これで、タンパク質が多く取れます。これは体を作る材料として重要ですからね。
野菜を先に取るルールを守る
野菜を先に取ると、インスリンが抑えられます。
その結果、野菜を先に摂取した場合は米飯を先に摂取した場合と比較して、食後の血糖値およびインスリン値の上昇が20~30%抑制された
つまり「カテコールアミン」の邪魔せず、痩せやすい食生活になります。さらに、食物繊維(しょくもつせんい)も取れます。これは、大腸がんや糖尿病を予防する力があるのです。
一般的に食物繊維は、食物の咀嚼回数や消化液の分泌を増加させたり、便通や腸内環境を改善したりするが、不溶性と水溶性で異なる生理作用もある。不溶性食物繊維は保水性が良く、便量の増加や腸の蠕動運動の促進、脂肪や胆汁酸、発がん物質等の吸着・排出作用がある。水溶性食物繊維は、糖の消化吸収を緩慢にして血糖値の急な上昇を抑える糖尿病予防効果、胆汁酸の再吸収を抑えてコレステロールの産生を減らす脂質異常症の抑制効果が期待できる。また、水分を吸収してゲル化するため,胃腸粘膜の保護や空腹感の抑制作用がある。

素晴らしい力ですよね。
2:筋トレ
そして、筋トレで、筋肉を成長させ、脂肪を分解しましょう。先ほどのカテコールアミンは、全力運動で出ることが証明されています。
血漿A(アドレナリン(カテコールアミンの1つ)の濃度)は70~90%(運動)強度で急激に増加したのに対して
アドレナリンとノルアドレナリン(カテコールアミン)は70%VO2MAX(運動の強さ)の場合に、運動60分後と2時間後で他の条件に比べ(30%~60%の運動の強さの)約2倍もの濃度差が認められた


はい。次の4つです。
- 腕立て伏せ
- 腹筋
- ブリッジ
- スクワット

4コマで動きを確認します。分かりやすいですよ。
2-1:腕立て伏せ

- 手の位置は、胸の下
- 手の幅は、肩幅ほど
- 体は一直線に

- 息を吸いながら、体を下す
- 肩を引き寄せる感じで
- わきは締めたまま
- 2秒かけて行う

- 胸と床の間は、拳1つ分ほど
- このまま1秒キープする

- 息を吐きながら、体を上げる
- 2秒かけて「A」に戻す
2-2:腹筋

- いすに座って、座面をつかむ
- ひざを胸に引き寄せて体を丸める

- 息を吐きながら、2秒かけて、足を伸ばす
- 座面をつかみながら、上半身も少し後ろに倒す

- 足を一直線にして、1秒キープ

- 息を吸いながら、足を曲げる
- 2秒かけて「A」に戻す
2-3:ブリッジ

- 座って足を伸ばす
- 手を後ろにして、お尻を浮かせる

- 息を吐きながら、腰を上げる
- 2秒かけて行う

- 体を一直線にして、1秒キープする

- 息を吸いながら、腰を下ろす
- 2秒かけて「A」に戻す
2-4:スクワット

- 胸の前で、手を組む
- 足にバランスよく体重をかける

- 息を吸いながら、体を下す
- 2秒かけて行う

- ふくらはぎと、太ももの裏を付けて、1秒キープ

- 息を吐きながら、体を上げる
- 2秒かけて「A」に戻す
見るべきものは体型
見るべきものは体型です。なぜなら、他人が見た「あなた」だから。細く引き締まれば、100kg、200kgでも、問題ありませんよね。ここをしっかり見つめましょう。
体重は意味のない数字
つまり体重は意味のない数字です。
- 誰も、あなたの体重を知らない
- あなたも、家族を含む、他の人の体重を知らない
- 紙に書いて、それを背中に貼っていない
- SNSなどで、発信していない
だから、気にすることはないのです。
まとめ
減らない理由は、必ずある。そこをしっかり確認すれば、次のステップが見つかります。そして、体型こそ大事。鏡を見て、あなた自身を見つめ直しましょう。これだけで、ダイエットは加速しますよ。
ケーキ1個と同じです。