50代、アラフィフで体重が減らない5つの理由。健康とアンチエイジングに向かって

白い犬の顔

「50代にもなると、体重が減らないわ」と嘆いているあなた。その理由を5つ、ご紹介しましょう。

  • 1:年齢によるもの
  • 2:アルコールの力
  • 3:極端な食事制限
  • 4:2か月以上、ダイエットが成功している
  • 5:1ヶ月に「体重の5%」「3キロ」の減少

 

そこで、健康とアンチエイジングを手にするダイエットを行いましょう。そして「50代だからこそ」続けることが大事な点も、解説します。これで、ダイエットこそ、生きがいと言えます。さあ、早速始めましょう。

50代で体重が減らない5つの理由

 

50代で体重が減らない理由は、次の5つです。

その理由
  • 1:年齢によるもの
  • 2:アルコールの力
  • 3:極端な食事制限
  • 4:2か月以上、ダイエットが成功している
  • 5:1ヶ月に「体重の5%」「3キロ」の減少

では、1つずつ確認です。

 

1:年齢によるもの

 

まずは、年齢によるものですね。これは、次の5つが考えられます。

だから、痩せない
  • 行動量
  • 運動量
  • 筋肉量
  • 基礎代謝(きそたいしゃ)
  • 褐色脂肪細胞細胞(かっしょくしぼうさいぼう)

1つずつ見ていきます。

 

1-1:行動量

まずは行動量ですね。若いころは、友人・知人とキャンプ、朝野球、買い物、ツーリングなどに出かけた。子供ができたら、公園、遊園地、ヒーローショー、運動会などに参加した。それが一段落した今、何もない。動かないと、当然、エネルギーも使いませんからね。

 

1-2:運動量

1-1と関係しますが、運動自体もしなくなったはず。例えば「自転車」。昔、コンビニやスーパーに行くのに使っていたが、今は車で、が多い。これでは「少なくなった」と言うしかありません。

 

1-3:筋肉量

行動、運動をしないと、当然、筋肉も少なくなります。これは、次の動画をご覧ください。

サイヤマングレートさんのYouTubeより

さらに、私がボクシングジムに通っていた時、トレーナーから、このように言われました。

トレーナー

あの大きなプロレスラーの体が、わずか1ヶ月で普通に戻るんだよ。

衝撃的でした。これほど「簡単に」落ちるのです。

 

1-4:基礎代謝(きそたいしゃ)

基礎代謝とは、1日に最低限、必要なカロリーのこと。計算式を見ると、よくわかります。

ハリス・ベネディクト方程式(改良版)を使って基礎代謝量を計算しています。

男性

  • 13.397×【体重(kg)】
  • +4.799×【身長(cm)】
  • -5.677×【(年齢)】
  • +88.362

女性

  • 9.247×【体重(kg)】
  • +3.098×【身長(cm)】
  • -4.33×【(年齢)】
  • +447.593

基礎代謝量 – 高精度計算サイト – Keisan – CASIOのサイトより

つまり、20代と比べると80~150kcalほど減ってしまう。しかも毎日。これで、太るのは当然です。

 

1-5:褐色脂肪細胞細胞(かっしょくしぼうさいぼう)

脂肪を使う脂肪の「褐色脂肪細胞」も、減りますね。まず、働きを確認です。

さらに、褐色脂肪細胞の発熱能力は通常、熱産生が行われている骨格筋の70 ~ 100倍あるといわれており、相当のパワーを褐色脂肪細胞がもっていると考えられます。

肥満に関係するだけじゃない.脂肪細胞の正体(ヘルシストのサイト)より

 

一方、筋力トレーニングに伴う筋肥大に関連する新規の筋肉シグナルPCG-1αアイソゾームのCG-1α4が刺激となりmeteorin様物質が増加することが報告されている。このmeteorin様物質が、誘導型褐色脂肪細胞に働きかけて熱産生を起こすことも分かってきた。つまり、運動刺激が安静時のミトコンドリア呼吸、エネルギー消費の増加につながる可能性が示唆されている。

褐色脂肪組織と運動習慣との関係および 褐色脂肪組織増

そして、年齢を重ねると衰える証明です。

実際に褐色脂肪活性が低いほど body massindex(BMI)が高く体脂肪量や内臓脂肪量が多いことが、臨床例のみならず健常被験者でも確認されている。しかし、これらは年齢によって大きく異なり、加齢に伴い褐色脂肪活性は急激に低下し、鏡像的に BMI や腹部の内臓脂肪、皮下脂肪は増加する。

(中略)

この加齢に伴う肥満度の変化を高活性者群と低活性者群に分けて集計すると、20 歳代では2群間に差はみられなかったが、低活性者群では加齢に伴いBMI、内臓脂肪などが増加するのに対し、高活性者群であまり変化せず、40 歳代でも 20 歳代のスリムな体型を維持していた。これらの結果は、加齢に伴う肥満、いわゆる「中年太り」が褐色脂肪の活性低下によることを示唆している。

褐色脂肪組織による熱産生と体温・体脂肪調節

 

しかし、成人の褐色脂肪細胞の数は加齢により減少していきます。私も20年来、褐色脂肪細胞の研究を行っていますが、この加齢による褐色脂肪細胞の消失が、肥満を引き起こす要因になっているのではないかと考えています。

肥満に関係するだけじゃない.脂肪細胞の正体(ヘルシストのサイト)より

ちゃと

年齢を重ねると、これだけ出てくるのです。

 

2:アルコールの力

 

アルコールの力もありますね。こちらも、次の5つがあります。

これがその力
  • 食欲を増やす
  • アルコールのカロリーが先に使われる
  • おつまみのカロリーが高い
  • 時間が長い
  • 睡眠が浅くなってしまう

もちろん、確認していきます。

 

2-1:食欲を増やす

まずは、食欲を増やすこと。これは厚生労働省のサイトにて、文章があります。

「食前酒」という慣習は、消化管への正の影響です。アルコールは、消化酵素の分泌を増やしたり胃の血流を良くすることで胃の動きを活発にして消化運動を亢進させ、食欲増進にもつながります。

厚生労働省のサイトより

飲み会でも「まず飲み物」と声かけがありますよね。これは早く用意できるほかに、この力を利用して、料理をより美味しく感じてもらうためです。

 

2-2:アルコールのカロリーが先に使われる

アルコールのカロリーが先に使われると、料理や脂肪が使われません、だから、アルコールは「エンプティカロリー」とも言われます。

ちゃと

「お酒は大丈夫」と言われているのも、このことからです。

 

2-3:おつまみのカロリーが高い

おつまみのカロリーは高いです。揚げ物が多いですしね。実際に、メニューの値段と同じとも言われます。

熱々サイコロステーキ

  • 590円

鶏なんこつの唐揚げ

  • 390円

チーズポテトもち

  • 490円

焼き鳥盛り合わせ(5本)

  • 690円

ワタミのホームページより

これは怖いですよね。

 

2-4:時間が長い

飲み会は時間が長いです。少なくとも2時間はかかる。この間、目の前にアルコールと料理が並んでいれば、自然と食べ過ぎますよね。

 

2-5:睡眠が浅くなってしまう

アルコールは分解に時間かかります。これは厚生労働省のサイトでも記載があります。

アルコールの消失(分解)速度

アルコールの吸収は速やかに行なわれます。それと共に分解も速やかに開始されます。飲酒後血中濃度のピークは30分~2時間後に現れ、その後濃度はほぼ直線的に下がります。血中のアルコール消失(分解)速度は個人差が非常に大きいことが知られています。私どもの実験結果によると、消失速度の平均値は男性でおよそ1時間に9g、女性で6.5g程度です。ビール中ビン1本(20g)が、分解されるのにおよそ男性では2.2時間、女性では3時間程度かかります。これはあくまでも平均値ですから、目安と考えてください。

消失速度に影響する要因

要因としてまず挙げなければならないのは肝臓の大きさです。大きい方がアルコールの分解は速くなり、体の大きい人は小さい人より、また一般的に男性は女性より速いのはこのためです。

厚生労働省のサイトより

だから、睡眠が浅くなります。内臓がずっと働いていますから。このため、ホルモンバランスが崩れる。このホルモンには、次の3つも含まれます。

ダイエットに関係するホルモン
  • カテコールアミン…脂肪を分解するもの
  • インスリン…カテコールアミンを邪魔するもの
  • コルチゾール…太らせるもの
ちゃと

こちらが、その証明です。

【 カテコールアミン 】

脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。

~(中略)~

カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。

このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。

脂肪の代謝とその調節 ―からだのエネルギーバランス―

【 インスリン 】

インスリンはカテコールアミンによる脂肪分解を抑制し、脂肪分解抑制作用をもつホルモンとして重要である。

インスリンの脂肪分解抑制作用に対するトレーニング効果およびそのアデノシンとの関連

【 コルチゾール 】

コルチゾールとは副腎皮質から分泌されるステロイドのことで、血糖値を高めて、エネルギーを生成し、炎症を抑える働きをします。

別名『ストレスホルモン』とも呼ばれ、働き過ぎや、睡眠不足、過度のダイエットによりストレスが溜まると、コルチゾールの値も高くなっていき、お腹の脂肪や内臓脂肪が出来やすくなります。

医療法人 W クリニックのサイトより

だから、アルコールを飲む機会が増えると、太るのです。

 

3:極端な食事制限

 

極端な食事制限をすると、体重は減りません。なぜなら、体が「危ない」と思うから。これには、次の状況が考えられます。

これが解決方法
  • 基礎代謝以下
  • 1日30g以下の糖質制限

また、この時に分解するのが「筋肉」です。なぜならカロリーを多く使う「邪魔なもの」だから。その代わり、脂肪は「エネルギーの貯金」となり、大事になってしまう。だから「取っておく」のです。

なぜ子さん
え? ウソ!
ちゃと

本当です。

 

4:2か月以上、ダイエットが成功している

 

そして、2か月以上ダイエットが成功しているのも、ありますね。なぜなら「飢餓(きが)」と同じだから。食べ物が足りない状態が「ずっと続く」と、当然、危険ですよね。これも、エネルギーを使わないモードに変更する。だから、体重が減らないのです。

ちゃと

ダイエットの成功が原因なんて、考えてなかったですよね。

 

5:1ヶ月に「体重の5%」「3キロ」の減少

 

大幅な体重減少すると、体が「元に戻そう」として、カロリーを使いません。これを「ホメオスタシス」と言います。

恒常性は生物のもつ重要な性質のひとつで生体の内部や外部の環境因子の変化にかかわらず生体の状態が一定に保たれるという性質、あるいはその状態を指す。生物が生物である要件のひとつであるほか、健康を定義する重要な要素でもある。生体恒常性とも言われる。

ウィキペディアより

ホメオスタシスとは恒常性の維持機能 即ち、自律神経系、内分泌系、免疫系が互いに調節し合い(相関)正常な心身状態を保とうとする働きをいう。つまり身体や周囲の環境が、少し正常な状態から外れた状況の場合に身体が勝手に判断して正常な状態(健康)にもどす反応が現れる現象のことである。

ホメオスタシスの仕組みについて

このままいくと、生命の維持すら危ないと判断するからですね。

 

健康とアンチエイジングを手にするダイエット

 

50代なら「健康」と「アンチエイジング」を手にするダイエットをしましょう。これは、次の2つになります。

これなら手にできる
  • バランスの取れた食生活
  • 運動

では、確認です。

 

1:バランスの取れた食生活

 

バランスの取れた食生活は「健康」「アンチエイジング」に欠かせません。なぜなら、食べた物だけで、体が作られるから。

比べてください

  • ファーストフードばかりの肌、髪、爪、筋肉
  • 色々な食材を使った食事で作られた肌、髪、爪、筋肉

これなら、よくわかりますよね。さらに、医食同源(いしょくどうげん:医療と食事は同じ源であること)の言葉からも分かるように、食生活を改善すると、病気になりにくいです。例えば、次の通り。

これを防げます
  • 鉄分を取る…貧血を防ぐ
  • ビタミンを取る…風邪などが引きにくい
  • 食物繊維を取る…快適な排便、大腸がん、糖尿病のリスクが低くなる
  • タンパク質を取る…筋肉や肌が作られやすく、若々しい印象を与える
  • 糖質を取る…代謝がよくなり、トレーニングがしっかりできる

バランスの取れた食生活こそ、大事です。

 

2:運動の大きな力

 

運動には大きな力があります。まず、病気に打ち勝つ力はイメージつきますよね。論文の証明がこちらになります。

適度の運動負荷は生体に刺激を与え, 組織の機能を一時的に低下させるものの, 運動後の機能はかえって高い水準にあがる.)は生体に障害を引き起こす過酸化脂質の変動に関しての検討で適切な種類と強さの運動訓練を重ねることにより, 健康を維持できるだけでなく,疾病の予防効果も期待できるとしている

運動と活性酸素

 

適度な有酸素運動は免疫力(めんえきりょく)と抗酸化能力(こうさんかのうりょく)を高める作用があり、運動終了後一定期間持続する。

アンチエイジングにおける運動療法の位置づけ

さらに、心の健康も手に入ります。抑(よく)うつ状態と呼ばれる「落ち込んだ状態が、長く続くこと」にも、効果があることが証明されています。

トレーニングの進行にともなって安静時心拍数は有意に減少し,心臓自律神経活動は有意に亢進した。POMS の得点も全ての項目で改善し,特に抑うつ一落ち込み得点で有意な改善が見られた。運動の急性効果としては,トレーニング期間後期において運動後脳波にしめるa 波の割合が有意に上昇した。

1.有酸素運動トレーニングによるリラクゼーション効果について

また、アンチエイジングについても、日本抗加齢医学会(にほんこうかれいいがっかい)という学会のサイトで、運動の素晴らしさが書かれています。

アンチエイジング医学は“加齢”に焦点をあてた究極の予防医学といえる。 予防医学を考えるときに最も中心的な医学となる可能性を秘めた医学なのである。

現在厚生労働省は、メタボリックシンドローム撲滅のためにあげている、適度な運動、適切な食事、禁煙、サプリメントなどはまさにアンチエイジング医学の流れにそったものであり、単に疾患予防というレベルを超えて、さらに健康レベルをあげていくことがアンチエイジング医学的アプローチといえる。

所見から抗加齢(アンチエイジング)的な医学的戦略に結びつけます

(例)

骨年齢が高ければ、 適量の骨に刺激を与える運動や有酸素運動をすすめます。

体脂肪が多く、筋肉量、筋力等に問題があれば、 具体的な運動方法を教え、簡単に出来る筋トレを指導します。

血管年齢が高ければ、 動脈硬化性疾患の存在を念頭に置き、上位の医療機関で再検査を行い、抗凝固療法なども視野におきます。

日本抗加齢医学会のホームページ

だから、体を動かすのです。

 

2つの組み合わせこそ大事

 

そして、この2つを組み合わせましょう。どちらか1つでダメです。

1つではダメ

  • 運動だけ

食べ過ぎの原因となる。

  • 食事だけ

筋肉が分解されて、痩せにくい体になる

だから、両方合わせて、ダイエットができるのです。

 

体型を見るべき

 

大事なのは体型です。見るべきは鏡。なぜなら「他人から見たあなた」が細く引き締まり、カッコよく、綺麗になることが、目標だから。ちなみに私は43歳ですが、176㎝、65kgの体型を28年間も維持しています。

白い服を着た自分
裸の自分

さらに、腰痛も頭痛もなく、とても健康。これが「あなたが手にしたい明日」になります。

 

体重自体に意味がない

 

つまり、体重自体に意味はありません。例えば、サッカー選手のスーパースター、クリスチアーノ・ロナウドと同じ体重が、芸人の兵頭大樹さんです。

maidigitvの公式チャンネルより

 

なぜなら、脂肪と筋肉は、同じ重さでも体積が全く違うから。

 

脂肪と筋肉の違い

さらに、あなたの体重は誰も知りません。なぜなら、あなたは、パートナーの体重も、今日初めて会ったクライアントの体重も、たまたま入ったコンビニの店員の体重も知らないから。その程度の数字を気にすること自体、おかしな話です。

 

続けることが大事

 

そして、続けることが大事です。なぜなら、この年齢で失うと、元に戻れないから。

 

失ったものは、取り戻せない怖さ

 

50代を過ぎると「失ったものを取り戻す」のに「大きな力・労力・お金」が必要です。筋肉を付けるには、相当なトレーニングと、時間と、ジムなどの入会金、月謝が必要になる。しかも若いころよりもゆっくりで、なかなか成長しません。

さらに、ケガ・病気も同じ。骨折なら、入院、リハビリ、その病院代。これが脳梗塞(のうこうそく)などの大きな病気になると、半身まひ(体の左右どちらか半分がまひして、自由がきかないこと)になり、完全には元に戻らない。年齢を重ねると、どうしてもこの点が出てくる。

だからこそ、今あるものを、手にし続けるために、ダイエットが必要なのです。

 

残りの人生で1番若いのは「今」

 

なぜ子さん
そんなこと言っても、もう年だし。
ちゃと

でも、今は「残りの人生で1番若い」んですよ。

なぜ子さん
あ! 確かに…。

始めるなら、若い方がいいですよね。だから「今」なのです。すぐにやれば、運動・食事の効果を「残りの人生で1番長く」手にできる。だから、迷う暇などありません。

 

まとめ

 

50代だからこそ、続けることが大事。やめるなんて、もったいないです。健康とアンチエイジングが手に入るものなど、なかなかありません。つまり、ダイエットは「やったもの勝ち」。これこそ「本物のダイエット」ですよ。

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