「ご飯を減らしても、体重が減らないんだよな」と悩んでいるあなた。その理由は、次の通りです。
- 食べ過ぎ
- 極端な食事制限
- 極端な糖質制限
- 体重の5%、または3キロ以上減っている
- お酒を飲み過ぎている
- 甘いもののために、ご飯を減らしている
- まだ1~2週間
さらに、炭水化物も種類別に解説しましょう。そして、簡単な食事のバランスの取り方と、運動について、説明しましょう。これで、あなたはしっかりとダイエットに向かえる。早速、始めます。
減らない7つの理由
減らない理由は、次の通りです。
- 食べ過ぎ
- 極端な食事制限
- 極端な糖質制限
- 体重の5%、または3キロ以上減っている
- お酒を飲み過ぎている
- 甘いもののために、ご飯を減らしている
- まだ1~2週間
早速、確認です。
1:食べ過ぎ
まずは食べ過ぎ。つまり、我慢が、全く意味がない点。


では、次のカロリーを確認してください。
【 ジュースやカフェオレ 】
- サントリー ボス カフェオレ 350g
【 154kcal 】
- 7カフェ ホットカフェラテL
【 137kcal 】
- コカ・コーラ 500ml
【 225kcal 】
- オレンジジュース 500ml
【 210kcal 】
【 お菓子 】
- カルビー ポテトチップス
【 336kcal 】
- コカ・コーラ 500ml
【 225kcal 】
キットカット 小分けの1袋
【 54kcal 】
【 プロテイン 】
- 森永ウイダープロテイン(20g)
【 55~110kcal 】
- グリコ ホエイプロテイン(20g)
【 74 kcal 】
- 明治 ザバス ホエイプロテイン(21g)
【 81kcal 】
- ザバス for Woman シェイプ&ビューティ(21g)
【 77kcal 】

取り過ぎると、当然、太ります。
口にしたもの、全てを写真に撮ること
口にしたもの、全てを写真に撮ると、見直しが簡単に出来ます。しかも、アルバムなどを作って、まとめられて、整理も簡単。

「こんなに」とびっくりしますよ。
2:極端な食事制限
極端な食事制限も、体重が減りません。なぜなら、体が「危険」を感じるから。「絶食」「1,000kcal以下」では、生命の維持に危険になります。
基礎代謝以上をしっかり取ること
1日に必要な最低限のカロリーを「基礎代謝(きそたいしゃ)」と言います。計算式を載せておきます。
ハリス・ベネディクト方程式(改良版)を使って基礎代謝量を計算しています。
男性
- 13.397×【体重(kg)】
- +4.799×【身長(cm)】
- -5.677×【(年齢)】
- +88.362
女性
- 9.247×【体重(kg)】
- +3.098×【身長(cm)】
- -4.33×【(年齢)】
- +447.593
これ以下になるのは、避けましょう。
3:極端な糖質制限
極端な糖質制限も同じですね。ある栄養が「ほぼゼロ」になると、体は「あれ? おかしい」と感じるのです。
糖質も大事な栄養
糖質も大事な栄養です。糖質、タンパク質、脂質は「三大栄養素」ですからね。生きていく上で大事です。
1日120~150gでも、ダイエット効果がある

そこで、1日120~150gにしましょう。ダイエット効果が、論文で証明されています。
一方、世界的に糖質制限食の研究結果の報告が蓄積され、1 日の糖質摂取量を120gあるいは150g以下にするような食事法が血糖、体重、血圧、脂質といったメタボリックシンドロームの構成要素のすべてに有効であることが示されている。
ご飯2杯ほど食べても大丈夫ですよ。
4:体重の5%、または3キロ以上減っている
1ヶ月で「体重の5%」または「3キロ」以上減るのも、危険ですね。体重の大きな減少は、強い負担になります。
ホメオスタシスという働き
今までの体に戻そうとする働きを「ホメオスタシス」と言います。
恒常性は生物のもつ重要な性質のひとつで生体の内部や外部の環境因子の変化にかかわらず生体の状態が一定に保たれるという性質、あるいはその状態を指す。生物が生物である要件のひとつであるほか、健康を定義する重要な要素でもある。生体恒常性とも言われる。
ホメオスタシスとは恒常性の維持機能 即ち、自律神経系、内分泌系、免疫系が互いに調節し合い(相関)正常な心身状態を保とうとする働きをいう。つまり身体や周囲の環境が、少し正常な状態から外れた状況の場合に身体が勝手に判断して正常な状態(健康)にもどす反応が現れる現象のことである。
これが働くので、体重も減らないのです。
5:お酒を飲み過ぎている
お酒を飲み過ぎている点もありますね。具体的には、次の4つです。
- お酒自体のカロリー
- おつまみのカロリー
- 睡眠が浅い
- 食べ過ぎてしまう
当然、確認していきます。
その1:お酒自体のカロリー
お酒自体のカロリーは、当然あります。
アサヒ スーパードライ 350ml
- 【147kcal】
キリン 氷結R シチリア産レモン 350ml
- 【157.5kcal】
このカロリーは、先に使われる「エンプティカロリー」と言います。つまり、体内にある間、優先的に使われ、脂肪やおつまみは後になる。これらが余ると、脂肪に変わってしまう。だから、体重が減らないのです。
その2:おつまみのカロリー
おつまみのカロリーは、かなり高いです。特に揚げ物。ご飯を減らしても、おつまみを食べれば、全く意味がありません。
その3:睡眠が浅い
お酒を飲むと、睡眠が浅くなります。なぜなら、消化に時間がかかるから。例えば、ビールの中ビン1本「2~3時間」かかります。
アルコールの消失(分解)速度
アルコールの吸収は速やかに行なわれます。それと共に分解も速やかに開始されます。飲酒後血中濃度のピークは30分~2時間後に現れ、その後濃度はほぼ直線的に下がります。血中のアルコール消失(分解)速度は個人差が非常に大きいことが知られています。私どもの実験結果によると、消失速度の平均値は男性でおよそ1時間に9g、女性で6.5g程度です。ビール中ビン1本(20g)が、分解されるのにおよそ男性では2.2時間、女性では3時間程度かかります。これはあくまでも平均値ですから、目安と考えてください。
消失速度に影響する要因
要因としてまず挙げなければならないのは肝臓の大きさです。大きい方がアルコールの分解は速くなり、体の大きい人は小さい人より、また一般的に男性は女性より速いのはこのためです。
寝ている間、体が動き続けるので、疲れが取れない。これでは、ホルモンバランスが崩れます。このホルモンには、次の3つも含まれます。
- カテコールアミン…脂肪を分解するもの
- インスリン…カテコールアミンを邪魔するもの
- コルチゾール…ストレスを感じると出てきて、太らせるもの

こちらが論文の証明です。
【 カテコールアミン 】
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
【 インスリン 】
インスリンはカテコールアミンによる脂肪分解を抑制し、脂肪分解抑制作用をもつホルモンとして重要である。
【 コルチゾール 】
コルチゾールとは副腎皮質から分泌されるステロイドのことで、血糖値を高めて、エネルギーを生成し、炎症を抑える働きをします。
別名『ストレスホルモン』とも呼ばれ、働き過ぎや、睡眠不足、過度のダイエットによりストレスが溜まると、コルチゾールの値も高くなっていき、お腹の脂肪や内臓脂肪が出来やすくなります。
だから、体重が減りにくいのです。
その4:食べ過ぎてしまう
アルコールを飲むと、どうしても食べ過ぎます。食欲を増やす力があり、時間も長いですからね。
「食前酒」という慣習は、消化管への正の影響です。アルコールは、消化酵素の分泌を増やしたり胃の血流を良くすることで胃の動きを活発にして消化運動を亢進させ、食欲増進にもつながります。

ダイエットにとって、お酒はマイナスが多いです。
6:甘いもののために、ご飯を減らしている
甘いものために、ご飯を減らす人も多いですね。先ほどの通り、ご飯よりも、お菓子のほうがカロリーは高く、栄養バランスも悪いです。
お菓子だと満腹にならない理由
お菓子だと、お腹いっぱいになりません。なぜなら、栄養バランスが悪いから。体には色々な栄養が必要です。髪も、骨も、肌も、爪も、筋肉も、内臓も、作り変えるため。しかし、糖質だけでは、かなり不足している。だから「空腹」のサインを出すのです。
つまり、バランスがいい食事なら、適正な量で満足します。
7:まだ1~2週間
最後に、まだ1~2週間だけ。期間が短すぎる点です。今の体は、過去10年間のあなたが作り出した。それほど、簡単には変わりません。
白米以外の炭水化物を見てみる


そこで、各炭水化物を白米と比べた特徴をご紹介しましょう。
食物繊維、脂肪、カリウム、マグネシウム、リンなどが多い
ナトリウムが多く、糖質の量が少ない
食物繊維、マグネシウム、リン、鉄分が多い
たんぱく質、脂肪酸、食物繊維、ミネラルが多いが、カロリーが高い
色が濃いものほど、栄養価が高い
そして「色が濃いと栄養価が高い」というのが1つの基準となります。

簡単で、覚えやすい。素晴らしい基準ですね。
白米にも、メリットがある


いえいえ。ほかの食材でバランスを取れば、OKです。
例えば、タンパク質、食物繊維を肉、魚、豆類、野菜からしっかり取れれば、白米を取っても問題ありません。さらに、白米自体にメリットもあります。
- 美味しい
- 手軽に手に入る
- 家族と同じ食べ物だから、気を使わせない
- 腹持ちがいい
(そばやうどん、オートミールに比べると)
つまり、おかずや間食などをうまく使い、必要な栄養をプラスすれば、問題はありません。
バランスの取れた食事なら、適正な量で満足する
バランスが取れた食事なら、適正な量で満足します。なぜなら、空腹は「栄養が足りないサイン」だから。つまり、骨、髪、筋肉、肌、爪などを作る食材が入れば、問題ない。だから、バランスの取れた食事なら、適正な量で収まるのです。

逆に、ポテトチップスを食べても、その後、食事が出来ますよね。これは、量を取っても、栄養が入らないためです。
簡単なバランスの取り方
そこで、簡単なバランスの取り方をご紹介しましょう。次の4つになります。
- その1:鍋物が最強
- その2:野菜から取る
- その3:ケーキより和菓子
- その4:ご飯のお代わりより、おかず
では、確認です。
その1:鍋物が最強
バランスの取れた最強の食事は「鍋物」です。肉、魚、野菜、きのこ、白滝やこんにゃくなど、色々なものを何も考えずに入れられる。素晴らしいですよね。
その2:野菜から取る
食事は「野菜」から取りましょう。これで、不足しがちな食物繊維を増やせます。さらに、発がん物質や糖尿病などを予防する力もあるのです。
食物繊維(Dietary Fiber,DF)は難消化性のために、栄養素中心の栄養学では注目されることはなかった。しかし、1970年代以降、DFには栄養素では達することのできない種類の生理機能、すなわち大腸癌、糖尿病、虚血性心疾患などの生活習慣病を予防する効果のあることが明らかにされ、健康を維持するうえで重要な役割を果たす”栄養素”として注目されるようになった。
一般的に食物繊維は、食物の咀嚼回数や消化液の分泌を増加させたり、便通や腸内環境を改善したりするが、不溶性と水溶性で異なる生理作用もある。不溶性食物繊維は保水性が良く、便量の増加や腸の蠕動運動の促進、脂肪や胆汁酸、発がん物質等の吸着・排出作用がある。水溶性食物繊維は、糖の消化吸収を緩慢にして血糖値の急な上昇を抑える糖尿病予防効果、胆汁酸の再吸収を抑えてコレステロールの産生を減らす脂質異常症の抑制効果が期待できる。また、水分を吸収してゲル化するため,胃腸粘膜の保護や空腹感の抑制作用がある。
また、脂肪を分解するホルモンである「カテコールアミン」。これを邪魔する「インスリン」も抑えることもできます。
その結果、野菜を先に摂取した場合は米飯を先に摂取した場合と比較して、食後の血糖値およびインスリン値の上昇が20~30%抑制された
つまりは「痩せやすい食生活」と言えるのです。
その3:ケーキより和菓子
食物繊維つながりで、ケーキより和菓子ですね。もち米や小豆には、食物繊維が多く含まれている。この意識もいいですね。
その4:ご飯のお代わりより、おかず
ご飯のお代わりよりも、おかずを食べましょう。タンパク質が補給できます。これがとても大事。体内の合成比はこちらです。
- 水分 : 62.6%
- タンパク質:16.4%
- 脂質:15.3%
- ミネラル:5.7%
- 糖質:1%未満
つまり、糖質よりも、タンパク質や脂質を取るほうが、体の材料としていいのです。だから、おかずを優先して食べましょう。
運動の素晴らしさ
そして、運動をすること。なぜなら、食事制限だけでは、筋肉が落ちるから。筋肉を分解してエネルギーにすることを「糖新生(とうしんせい)」と言います。これを防ぐ方法が運動です。筋肉を使い「ここは必要なんだよ」と、体に教えられるから。

ボディビルダーが、減量中も筋トレする理由は、これになります。
簡単な筋トレだけでOK


簡単なもので、十分です。
正しいフォームなら、筋肉に大きな刺激を与えられます。例えば、腕立て伏せで、反動をつけたり、ひじを動かしたり、腰から上げると、負荷が逃げる。






はい。次の4つを4コマで確認していきます。
- その1:腕立て伏せ
- その2:腹筋
- その3:ブリッジ
- その4:スクワット
では、1つずつ見ていきましょう。
その1:腕立て伏せ

- 手の位置は、胸の下、肩幅くらい
- 体は一直線にする
- 1秒キープする

- 肩を背中に引き寄せて、体を下す
- 2秒かけて、息を吸いながら行う
- 脇はしめたまま

- 床までギリギリの距離で、1秒キープする
- 体は一直線に行う

- 息を吸いながら、体を上げる
- 2秒かけて「A」に戻す
- 体は一直線のままにする
その2:腹筋

- イスの座面をしっかりとつかむ
- ひざと胸をくっつけるくらいまで、体を縮ませる
- このまま1秒キープする

- 息を吐きながら、足を伸ばす
- 上半身も背中側に少し倒してOK
- 2秒かけて行う

- 足を一直線にして1秒キープ
- 腹筋が伸びていることを意識する

- 息を吸いながら、足を曲げる
- 上半身も少し前に倒す
- 2秒かけて「A」に戻す
その3:ブリッジ

- 足を伸ばして、座る
- 手の位置は体の横あたり
- 手の指先は、足のほうに向ける

- かかとで体を支えて、腰を上げる
- 2秒かけて、息を吸いながら、行う

- 体を一直線にして、1秒キープ
- 腕とかかとで、体全体を支える

- 息を吸いながら、腰を下ろす
- 2秒かけて「A」に戻す
その4:スクワット

- イスに浅く座る
- 足をイラストのように前後する
(前に出す足は、左右両方行う)
- 手は胸の前

- お尻を上げて、体を上げる
- 2秒かけて、息を吐きながら行う

- しっかりと立つ
- このまま1秒キープする

- 息を吸いながら、体を落とす
- 2秒かけて「A」に戻す
まとめ
体重の減らない原因はいくつかあります。そして「食事のバランス」に気を付けて「運動」と組み合わせると、体は確実に応えてくれる。実際、筋肉は、年齢や人種に関係なく成長することが論文で証明されている。
高齢者の筋力トレーニングの効果については, 日本人、カナダ人、アメリカ人、スウェーデン人を対象にした研究報告がいくつかみられる。いずれの報告においても, トレーニングにより筋力の増加が認められたという結果で一致している
つまり、あなたに必要なのは「行動だけ」です。さあ、早速始めましょう。