「プロテインを飲んでいるんだけど、体重が減らないんだよな」と悩んでいるあなた。その理由は、次の通りです。
- 1:飲んでいるだけ
- 2:トレーニングが少ない
- 3:グリコーゲンを使った後
- 4:極端なカロリー制限
- 5:運動前に飲んでいる
- 6:2か月以上ダイエットが成功している
そして、売っているプロテインの飲み物と、粉上のものを比較してみましょう。これで、プロテインも、あなたも味方になりますよ。
減らない6つの理由
減らない理由は、次の通りです。
- 1:飲んでいるだけ
- 2:トレーニングが少ない
- 3:グリコーゲンを使った後
- 4:極端なカロリー制限
- 5:運動前に飲んでいる
- 6:2か月以上ダイエットが成功している
では、確認しましょう。
1:飲んでいるだけ
まずは「飲んでいるだけ」。これは魔法の粉ではありません。タンパク質は「牛乳や卵のタンパク質成分だけを粉上にしたもの」つまり「牛乳や卵」と同じ。だから、飲んでも痩せません。
2:トレーニングが少ない
続いて、トレーニングが少ない点。つまり、運動で使うカロリーが小さいのです。
運動で使うカロリーを計算
実際に運動で使うカロリーを計算してみましょう。まずは、その式から。
ハリス・ベネディクト方程式(改良版)を使って基礎代謝量を計算しています。
男性
- 13.397×【体重(kg)】
- +4.799×【身長(cm)】
- -5.677×【(年齢)】
- +88.362
女性
- 9.247×【体重(kg)】
- +3.098×【身長(cm)】
- -4.33×【(年齢)】
- +447.593
そして、腹筋の場合、運動の強さは「8.0(メッツ)」。そして、1回あたり6秒だとしたら、100回の場合「600(秒)=10(分)=1/6(時間)」となるので「60kg」の人が行った場合
- 8.0(メッツ)×
- 1/6(時間)×
- 60(kg)×
- 1.05=
84kcal

3:グリコーゲンを使った後
ダイエットを始めて2~3kgスッと減り、その後停滞するのは、グリコーゲンを使った後だからです。グリコーゲンとは、肝臓や筋肉にため込んでいる「エネルギー」のこと。これを使うと、簡単に減っていきます。
グリコーゲン1gに水分3gがついている
グリコーゲン1gに水分3gがついています。
最初は水分が抜けていきます。体の70%あるので、当然、変動もしやすい。例えば、今、話題の「糖質(とうしつ)制限」をすると、体内の栄養であるグリコーゲンが使われます。これを1g使うと、体から3gの水が抜けていきます。
~(中略)~
この状態で糖質制限を行うと、筋グリコーゲンや肝グリコーゲンが枯渇し、それに伴って当然結合水もなくなるわけです。
そうすることによって、約2キロ近く体重を減らすことができます。
このことが糖質制限初期における体重減少のメカニズムになります。逆に考えると糖質制限を継続していた方がご飯や甘いものなど糖質をとってしまった場合において、体重の増加の大部分がグリコーゲン+結合水の重さであり、すぐに体脂肪が増えたわけではないので、そのあたりは安心してください。
糖質制限中に旅行やイレギュラーな食事会などで糖質を取ったあと思いのほか体重が増加するのはこういう理由からです。
つまり使うと、体重が大きく減る。ただ、使い終わると、当然スピードも遅くなる。だから「減らない」と悩むのです。

適性なスピードに戻っただけなんですけどね。
4:極端なカロリー制限
そして、極端なカロリー制限も減りにくくなりますね。「1日で口にするのは、プロテイン1杯だけ」などは、逆にやせにくくなります。
基礎代謝以下になると、体は危ないと反応する
「1日に必要な最低限のカロリー」を基礎代謝(きそたいしゃ)と言います。これ以下になると、体は危ないと反応する。最低限のカロリーさえ入らないので、当然ですよね。
だから、カロリーを使わなくなるのです。
5:運動前に飲んでいる
運動前に飲んでいるのも、あり得ますね。なぜなら、プロテインがエネルギーとして使われるから。つまり「脂肪が使われない」のです。
食べ物のエネルギーが先に使われる
運動すると、食べ物のエネルギーが先に使われます。始めて20分ほど経つと、徐々に脂肪の割合が高くなるのです。体に貯めた「エネルギーの在庫」なので、使うのに少し時間がかかるためですね。
また、タンパク質にもカロリーがあり、エネルギーとしても使われます。だから、筋肉にならず、消費されるのです。
6:2か月以上ダイエットが成功している
2か月以上ダイエットが成功しているのも、減りにくいですね。なぜなら、食べ物が足りない状況がずっと続くのは、かなり危険だから。昔から、人は「食べ物が無い飢餓(きが)」と闘ってきました。その時に身に付けたのが「エネルギーを使わない状態」。これがダイエットの時も発動するのです。
売っているプロテインの飲み物を比較

コンビニなどで売っている、プロテイン入りの飲み物を見てみましょう。
プロテインシェイク キャラメル風味 200ml
- 熱量:152kcal
- タンパク質:20g
- 炭水化物:12.2g
アイソカル クリア clear ピーチ味 200ml
- 熱量:200kcal
- タンパク質:10g
- 炭水化物:40g
ザバス ミルクプロテインココア 200ml
- 熱量:102kcal
- タンパク質:15g
- 炭水化物:10.6g
粉上のプロテインと比較

そして「本格的」な、粉上のプロテインも見ていきます。
ザバス ホエイプロテイン 100(20gあたり)
- エネルギー 83kcal
- 炭水化物 2.5g
- たんぱく質 15.0g
エクスプロージョン ホエイプロテイン(20gあたり)
- エネルギー 79kcal
- 炭水化物 2.4g
- たんぱく質 14.9g
ウイダー マッスルフィット プロテイン プラス <カフェオレ味>
- エネルギー 72kcal
- 炭水化物 2.2g
- たんぱく質 14.2g
粉上の方が、やはりたんぱく質以外のものが少ない

粉上の方が、やはり「たんぱく質以外」が少ないですね。
炭水化物、エネルギーの数字に違いがあります。
粉上に加工する理由は「たんぱく質をより多く」するため。なぜなら、本格的に筋トレをしている人は「より多く」取り入れたいから。
例えば「全てたんぱく質だけ」なら、本当に「最高」。ただ、そうすると、飲みにくさが出るので、違うものを入れて、美味しい味にしているのです。
筋トレ後にタンパク質を取れば、プロテインもいらない
筋トレ後に、肉や魚など、食事でしっかりとタンパク質を取ればプロテインはいらないと、私は思っています。
ボディビルダーやフィジーク(海でカッコいい体を目指すという競技。コンテストも海パンを履いています。)などの大会に出る人や、2時間もトレーニングするなら、確かに必要でしょう。その方が、筋肉に必要な栄養が「すぐ」吸収されますからね。
ただ、そうでない人は、食事の改善こそ、最初に行うこと。なぜなら、ダイエット成功に必要だから。
食べ物が、あなたを作った
今まで食べたものが、あなたを作りました。だから、改善すれば、体も心も変わります。次の2つをご覧ください。
- バランスの取れた食事で作られた、骨、髪、肌、筋肉
- ポテトチップスやハンバーガー、ジュースで出来た、骨、髪、肌、筋肉
だから、変わるのです。
色々なたんぱく質を取ると、いい理由
肉や魚などからタンパク質を取ると、プロテインだけよりもいいです。なぜなら、タンパク質以外にも色々な栄養が摂れるから。例えば、この違いがあります。
- 牛肉…亜鉛が多い。白髪が黒くなり、免疫力が上がる
- 豚肉…ビタミンBが豊富。代謝が良くなる
- 鶏肉…脂分が少なく、ヘルシー。ビタミンA、Bが豊富
- 赤身の魚…鉄分が豊富、貧血予防に効果的
- 白身の魚…脂肪が少なく、コラーゲンが多いので、肌にハリが出る
- 大豆…食物繊維が豊富、総コレステロールを低くする大豆レシチン、抗酸化作用、またコレステロールなど血中脂質の低下を作用する大豆サポニン
- ヨーグルト…乳酸菌など、大腸を健康にするものがある
人は、骨も、髪も、肌も、筋肉も、内臓も、爪も、作り変えて生きている。だから、色々な栄養が必要で、タンパク質「だけ」では生きていけません。そして、空腹は「栄養が足りない信号」ですから、何か足りないと「お腹が空いた感覚」は収まりません。
だから、色々な種類を取ることが大事なのです。
2~3日でバランスを取る
栄養バランスは「2~3日」でとりましょう。なぜなら「1日ごと」「1食ごと」でバランスを整えるのは「面倒」で、続かないから。さらに、消化も同じくらい時間がかかります。
だから、ある程度かけて、色々な食材をとっても問題ありません。
筋肉にとって、本当の栄養は「トレーニング」
筋肉にとって、本当の栄養は「トレーニング」です。なぜなら、鍛えることでしか、筋繊維(きんせんい:筋肉の繊維)は大きくならないから。トレーニングすると、ここが切れます。そこで回復させるときに、前より少しだけ太く強くする。これを「超回復(ちょうかいふく)」と言うのです。
トレーニングによって、出来る筋肉は違う
しかも、この筋繊維を傷つける時の回数で、できる筋肉に違いがでます。
- 8~12回で限界を迎えるトレーニング
- ボディビルダー、プロレスラー
- 20回以上で、限界を迎えるトレーニング
- マラソンランナー、ボクサー
さらに、付ける場所によっても、印象が違います。
- 胸、太もも、力こぶ
- 引く動作で鍛えられる
- 大きい太い体
- ボディビルダー、プロレスラー
- 背中、肩、ふくらはぎ、お尻
- 押す動作で鍛えられる
- 引き締まった体
- ボクサー、格闘家

これが基本です。
「筋肉がつく=太る」という真実
筋肉がつくのは「太る」のと一緒です。太ると痩せるの、本当の定義をご紹介しましょう。
- 太る
体に「筋肉・脂肪などが」つく
- 痩せる
体から「筋肉・脂肪などが」取れる

知らなかったですよね。情報は力になります。
「体を大きくしないと、筋肉がつかない」という言い伝え
これが「体を大きくしないと、筋肉がつかない」という昔からの言い伝えがあった理由です。「太る=筋肉を付けること」ですからね。
ただ「カロリーを大きくオーバー」する必要はない。つまり「ちょっとだけ多く取れば」筋肉はつくのです。
脂肪は筋肉にならない
脂肪は筋肉になりません。なぜなら、全く違うものだから。
脂肪は「エネルギーの貯金」であり、筋肉は「骨などを支え」「関節を動かす」「内臓を支える」「姿勢を保つ」器官です。
つまり「脂肪を付けてから、筋肉に変える」と言う言い伝えは、全く違うのです。
まとめ
プロテインは「栄養の1つ」と認識しましょう。痩せるために「食事」と「運動」の改善が必要で、その「ツール(道具)の1つ」がプロテインである。便利だが、これがすべてではない。
きちんと食事と運動さえすれば、あなた自身変わっていきます。さあ、早速始めるのです。
たったこれだけです。