「体脂肪が減らない原因・理由を知りたい」と思っているあなた。その原因は、次の通りです。
- 1:あなたが思っているペースではない
- 2:体脂肪が平均である
- 3:絶食など、極端な食事制限
- 4:体重の大幅な減少
- 5:運動だけ、食事制限だけ
- 6:睡眠不足
そして、ダイエットは健康になること。シックスパックなど、割れた腹筋は「健康」とはいいがたいです。ここを確認すれば、頭もクリアになりますよ。
■ 目次
減らない6つの原因
減らない原因は、こちらになります。
- 1:あなたが思っているペースではない
- 2:体脂肪が平均である
- 3:絶食など、極端な食事制限
- 4:体重の大幅な減少
- 5:運動だけ、食事制限だけ
- 6:睡眠不足
では、確認しましょう。
1:あなたが思っているペースではない
まずは、あなたが思っているペースではない点です。「2週間でマイナス10%!」など、おかしな目標を立てていませんよね。

体脂肪の減る計算をしてみる
では、実際に体脂肪を使う計算をしてみましょう。60kgの人が脂肪1kg(7,200kcal)のカロリーを使う場合です。
例えば、ジョギングです。
- 運動の強さ(6.0メッツ)×
- 運動の時間(○○時間)×
- 体重(60kg)×
- 1.05=
7,200kcal

ずばり20時間です。1日1時間走った場合、20日間かかります。


しかも「運動で使うのが全て脂肪」と考えた場合です。本当はこの倍はかかりますね。


そうです。そこで、体脂肪率を見てみましょう。
- 60kgで、体脂肪が10kgの場合 16%
- 59kgで、体脂肪が9kgの場合 15%


となるのです。
2:体脂肪が平均である
続いて、体脂肪が平均である場合。男性と女性で違いがありますが、この範囲内なら変わりにくいです。
- 男性(10%以上~20%未満)
- 女性(20%以上~30%未満)
体脂肪率は標準的です。普段の自分の体脂肪率を知って健康管理に役立ててください。
かなりの努力が必要
体脂肪を平均以下にするなら、かなりの努力が必要になります。食事と運動をしっかり行うことが大事ですね。
3:絶食など、極端な食事制限
絶食など、極端な食事制限をすると、体脂肪が落ちません。なぜなら、体が危ないと反応するから。
筋肉を分解して、エネルギーにする
この時、体は筋肉を分解して、エネルギーにします。これを糖新生(とうしんせい)と言うのです。筋肉は、エネルギーを多く使う邪魔なものですからね。その代わり、脂肪は「エネルギーの貯金」であり、大事なので、取っておく。これで、筋肉が無くなり「太りやすい体」となるのです。
4:体重の大幅な減少
体重の大幅な減少も、体脂肪を使いません。具体的には、次の基準になります。
- 体重の5%以上
- 3キロ以上
こうなると、体脂肪を使いません。
ホメオスタシス(恒常性:こうじょうせい)という働き
今までが「デブ」でも、そこに戻ろうとします。これを「ホメオスタシス(恒常性)」と言うのです。
恒常性は生物のもつ重要な性質のひとつで生体の内部や外部の環境因子の変化にかかわらず生体の状態が一定に保たれるという性質、あるいはその状態を指す。生物が生物である要件のひとつであるほか、健康を定義する重要な要素でもある。生体恒常性とも言われる。
ホメオスタシスとは恒常性の維持機能 即ち、自律神経系、内分泌系、免疫系が互いに調節し合い(相関)正常な心身状態を保とうとする働きをいう。つまり身体や周囲の環境が、少し正常な状態から外れた状況の場合に身体が勝手に判断して正常な状態(健康)にもどす反応が現れる現象のことである。
つまり「自動的に痩せないようにしている」。だから、体脂肪も変わらないのです。
5:運動だけ、食事制限だけ
運動だけ、食事制限だけも、体脂肪が変わりにくいです。その理由はこちら。
- 体を動かすと、お腹が減る
- 安心感から、ついつい食べ過ぎる
- 運動自体のカロリーは考えている以上にわずかなので、ダイエットになりにくい
- 筋肉が分解されて、エネルギーに変わる
- カロリーを使わない体になる
- 手足だけが細くなって、理想の姿とは違ってくる
つまり「食事制限」も「運動」もすべきなのです。
6:睡眠不足
睡眠不足もあり得ますね。体調がおかしいと、危険な状態と脳が判断するのです。さらに、ホルモンバランスもおかしくなる。これは脂肪を分解するホルモンである「カテコールアミン」それを邪魔する「インスリン」さらに太らせる「コルチゾール」にも、影響します。
【カテコールアミン】
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
【インスリン】
インスリンはカテコールアミンによる脂肪分解を抑制し、脂肪分解抑制作用をもつホルモンとして重要である。
【コルチゾール】
コルチゾールとは副腎皮質から分泌されるステロイドのことで、血糖値を高めて、エネルギーを生成し、炎症を抑える働きをします。
別名『ストレスホルモン』とも呼ばれ、働き過ぎや、睡眠不足、過度のダイエットによりストレスが溜まると、コルチゾールの値も高くなっていき、お腹の脂肪や内臓脂肪が出来やすくなります。

睡眠はダイエットでも、非常に大事になります。
ダイエットは健康になること
ダイエットは健康になることです。体脂肪がつきすぎると、病気になりやすい。厚生労働省のサイトでも、記載があります。
日本人の死因の第2位は心臓病、第3位は脳卒中です。この2つの病気は、いずれも動脈硬化が原因となって起こることが多くなっています。動脈硬化を起こしやすくする要因(危険因子)としては、高血圧・喫煙・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)・肥満などがあります。これらの危険因子はそれぞれ単独でも動脈硬化を進行させますが、危険因子が重なれば、それぞれの程度が低くても動脈硬化が進行し、心臓病や脳卒中の危険が高まることがわかっています。
だから、この数字が「重要視」されるのです。
体脂肪はある程度、必要
ただ、体脂肪は「ある程度、必要なもの」でもあります。先ほどからお話ししている通り「エネルギーの貯金」だから。「生き延びるために」作られた「大事な機能」。さらに、次の働きもあります。
- 外側からの衝撃があった時のクッション材として
- 寒さに耐えられる断熱(だんねつ)材として
体脂肪も「生きる上で大事」なのです。
そぎ落とすには、かなり厳しいダイエットが必要
つまり、そぎ落とすには、かなり厳しいダイエットが必要になります。

ちなみに「すぐ」「手軽」「簡単」と表示しているダイエットは「避けるべき」と考えてください。
ボディビルダーの減量方法
ボディビルダーは、かなり厳しいダイエットをします。大会前の2~3か月前に始め、糖質、カロリーを計算し、制限をして、あの体を作り出す。そして、2~3日前から糖質を多く取りこみ(カーボアップ)筋肉に張りを付ける。だから、あの体なのです。
体脂肪は、ただの数字
体脂肪は、ただの数字です。なぜなら、誰も知らないから。あなたはほかの人の体脂肪も、体脂肪率も知らない。そして、あなたの体脂肪についても、誰も知らない。だから「気にしなくていい」のです。
体型こそ大事
大事なのは、体型です。なぜなら、これが「ほかの人から見たあなた」だから。鏡をしっかり見て、理想の体型を追い求めましょう。
体型を見ていくと、体脂肪も自然と変わっていく
そして、体型を見ると、体脂肪も自然と変わります。次の2人を見れば納得。サッカー選手のクリスチアーノ・ロナウドと芸人の「兵頭大樹」さんです。
この2人は、同じ84kg。つまり「体脂肪の差」が体型にも表れているのです。
脂肪をつけずに、筋肉を付けるのは、難しい
脂肪を付けずに、筋肉を付けるのは難しいです。「太る」「痩せる」の違いは、こうなります。
- 筋肉、脂肪など「何かを体につける」→太る
- 筋肉、脂肪など「何かを体から取る」→痩せる

つまり「太る」と「痩せる」を両方やる。これは、色々な条件が重なって、始めて出来るものです。
バルク期と呼ばれる、筋肉を付ける期間
ボディビルダーが、ダイエットしていない期間を「バルク期」と言い、筋肉を成長させる時期としています。だから、トレーニングもしっかり追い込める。
脂肪を落として、筋肉を付けるのは、食べ物のカロリー、栄養、自分のトレーニングをかなり計算して、それを正確に実行する必要がある。だから、難しいのです。
まとめ
体脂肪が減らない不安は、確かにありますね。ただ、体型を気にすれば、理想の姿が手に入ります。原因をしっかりと見つめ直し、あとは行動をしましょう。