「炭水化物を抜いているのに、体重が減らないな」と悩んでいるあなた。その理由は、次の通りです。
- 1:食べ過ぎ
- 2:ご飯だけを我慢している
- 3:お酒を飲んでいる
- 4:極端な食事制限をしている
そして、次の4つを注意すること。
- 1:1日120~150gを目安に
- 2:カロリーは基礎代謝以上
- 3:栄養バランスもしっかりと
- 4:筋トレなど、運動も必ず行う
これだけで、ダイエットは生まれ変わりますよ。
減らない4つの理由
減らない理由は、次の通りです。
- 1:食べ過ぎ
- 2:ご飯だけを我慢している
- 3:お酒を飲んでいる
- 4:極端な食事制限をしている
1つずつ確認しましょう。
1:食べ過ぎ
まずは食べ過ぎ。いくら炭水化物を抑えても、肉10kgを食べ続ければ、太りますよね。カロリーも計算することが大事。取り過ぎれば、当然脂肪に変わります。
2:ご飯だけを我慢している
「ご飯だけを我慢している」も考えられます。なぜなら「それ以外」にも「糖質」が入った食べ物がたくさんあるから。
糖質を多く含むもの
意外と知られていない、糖質を多く含むものがこちらです。
【 100g中 】
- じゃがいも 16.3g
- はるさめ 83.5g
- アーモンド 11.0g
- オレンジ 10.7g
- グレープフルーツ 9g
- バナナ 21.4g
- ドリンクタイプのヨーグルト 12.2g
さらに、お菓子やジュースを飲めば、何の意味もありませんね。
3:お酒を飲んでいる
続いて、お酒を飲んでいる点。これも、体重が減りません。まずお酒には、食欲を増やす働きがあります。
「食前酒」という慣習は、消化管への正の影響です。アルコールは、消化酵素の分泌を増やしたり胃の血流を良くすることで胃の動きを活発にして消化運動を亢進させ、食欲増進にもつながります。
さらに、おつまみのカロリーも高く、食べ飲みをする時間も長いので、どうしても食べ過ぎを起こしてしまう。だから、ダイエットにならないのです。
糖質を多く含むお酒
糖質を多く含むお酒についても、確認しておきましょう。
【 100ml中 】
- 日本酒 4.8g
- ビール 3.1g
- 梅酒 21.5g
飲むなら、焼酎やウイスキーがいいですね。どちらとも、糖質を含みませんから。
- 焼酎 100mlあたり 0g
文部科学省 科学技術・学術審議会 資源調査分科会 編 日本食品標準成分表 2015
- サントリー角ハイボール缶(500ml) 糖質0g
- トリス ハイボール(500ml) 糖質0~5g
4:極端な食事制限をしている
最後に極端な食事制限をしている点。1日に必要なカロリー(基礎代謝:きそたいしゃ)が入らないと、筋肉を分解してエネルギーにします。これを「糖新生:とうしんせい」と言うのですが、筋肉が落ちるので、当然カロリーを使わない体になる。つまり「痩せにくい」ので、体重が減らないのです。
正しいやり方 4つのポイント
そこで、正しいやり方をご紹介しましょう。次の4つです。
- 1:1日120~150gを目安に
- 2:カロリーは基礎代謝以上
- 3:栄養バランスもしっかりと
- 4:筋トレなど、運動も必ず行う
では、確認です。
1:1日120~150gを目安に
まずは、1日120~150gの間にすること。これは、論文で証明されています。
一方、世界的に糖質制限食の研究結果の報告が蓄積され、1 日の糖質摂取量を120gあるいは150g以下にするような食事法が血糖、体重、血圧、脂質といったメタボリックシンドロームの構成要素のすべてに有効であることが示されている。
糖質は大事な栄養

と思う人も多いでしょう。多くの人は、糖質を「悪」「脂肪に変わる不要なもの」と、考えています。
しかし、タンパク質、脂質とならぶ「3大栄養素」であり、糖質を使って、運動するから、脂肪も使いやすくなります。使うエネルギーの割合のイメージはこちら。

だから、大事なのです。
2:カロリーは基礎代謝以上
カロリーは、基礎代謝とりましょう。これは体重、身長、年齢で計算されます。
ハリス・ベネディクト方程式(改良版)を使って基礎代謝量を計算しています。
男性
- 13.397×【体重(kg)】
- +4.799×【身長(cm)】
- -5.677×【(年齢)】
- +88.362
女性
- 9.247×【体重(kg)】
- +3.098×【身長(cm)】
- -4.33×【(年齢)】
- +447.593
筋肉の分解も防げますよ。
3:栄養バランスもしっかりと
栄養バランスもしっかりと取ること。なぜなら、空腹は「栄養が足りないサイン」だから。骨も、髪も、爪も、肌も作り変えるために、材料が必要。だから、色々な栄養を取るのです。

つまり、適正な食事量で、満足します。
4:筋トレなど、運動も必ず行う
そして、運動もしっかりと行うこと。筋肉は使わないと、簡単に落ちます。こちらをご覧ください。
そして、あなたの理想は「カッコいい」「綺麗な」体型である。これには、筋肉が必要。だから、トレーニングが大事になるのです。
簡単に出来る筋トレ
そこで、簡単に出来る筋トレをご紹介しましょう。次の3つ、ご紹介します。
- 壁に手をついた腕立て伏せ
- 壁に足を付けた腹筋
- イスを使ったスクワット


はい。正しいフォームで行えば、筋肉だけに大きな刺激が行きます。実は私もここから始めて2年以上続いている。今では、人生で1番腕が太くなりました。


それでは、早速始めましょう。
- ①:壁に手をつけた腕立て伏せ

- 手は胸の下
- 手の広さは肩幅
- 壁に少しもたれる
- 体は一直線に
- 1秒キープする

- 息を吸いながら、体を下す
- 時間は2秒かける
- 肩を背中側に引き寄せて、脇を締める

- おでこと、壁が触れるくらいで1秒キープ

- 息を吐きながら、体を上げる
- 時間は2秒かける
- ②:壁に足を付けた腹筋

- 壁に足をしっかり付ける
- 手は頭の上

- お腹を見るように行う
- 背中はつけたまま
- 首は一直線に
- 息を吐きながら、行う
- ③:イスを使ったスクワット

- イスに浅く座る
- 足は前後に
- 手は胸の前で組む

- 息を吐きながら、お尻を上げる
- 2秒かけて行う

- しっかりと立って、1秒キープ

- 息を吸いながら、体を戻す
- 時間は2秒かける
辛ければ、壁や台などを使いましょう。
炭水化物はすごい
炭水化物には、すごい力があります。それを確認しましょう。
食物繊維が持つすごい力
まずは、炭水化物に含まれる「食物繊維」はすごい力があります。それは、がんなどの大きな病気を予防する力。こちらが、その証明です。
食物繊維(Dietary Fiber,DF)は難消化性のために、栄養素中心の栄養学では注目されることはなかった。しかし、1970年代以降、DFには栄養素では達することのできない種類の生理機能、すなわち大腸癌、糖尿病、虚血性心疾患などの生活習慣病を予防する効果のあることが明らかにされ、健康を維持するうえで重要な役割を果たす”栄養素”として注目されるようになった。
一般的に食物繊維は、食物の咀嚼回数や消化液の分泌を増加させたり、便通や腸内環境を改善したりするが、不溶性と水溶性で異なる生理作用もある。不溶性食物繊維は保水性が良く、便量の増加や腸の蠕動運動の促進、脂肪や胆汁酸、発がん物質等の吸着・排出作用がある。水溶性食物繊維は、糖の消化吸収を緩慢にして血糖値の急な上昇を抑える糖尿病予防効果、胆汁酸の再吸収を抑えてコレステロールの産生を減らす脂質異常症の抑制効果が期待できる。また、水分を吸収してゲル化するため,胃腸粘膜の保護や空腹感の抑制作用がある。
日本人の平均食物繊維摂取量は、1950年頃には一人あたり一日20gを超えていましたが、穀類・いも類・豆類の摂取量の減少に伴い、減少傾向にあります。最近の報告によれば、平均摂取量は一日あたり14g前後と推定されています。
厚生労働省策定の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、一日あたりの「目標量」(生活習慣病の発症予防を目的として、現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量)は、18~64歳で男性21g以上、女性18g以上となっています[2]。食物繊維は、体に絶対的に必要な栄養素ではありませんが、体の健康に深く関与する食品成分です。平均摂取量と目標量の差を見て明らかなように、食物繊維の積極的な摂取が必要です。
欧米において一日あたり24g以上の摂取で、心筋梗塞、脳卒中、2型糖尿病、乳がん、胃がん、大腸がんなどの発症リスク低下が観察されるとの研究報告があります。体内でコレステロールから作られる胆汁酸の体外(便中)への排泄を促進し、血中コレステロール値を下げます。また食後の糖の吸収をゆるやかにし、血糖値の急激な上昇を抑える作用があるためです。さらに便の量を増加させるとともに、腸内の腸内細菌のうち、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の割合を増やし、腸内環境を良好に整える作用も知られています。
(中略)
食品で見ると、そば、ライ麦パン、しらたき、さつまいも、切り干し大根、かぼちゃ、ごぼう、たけのこ、ブロッコリー、モロヘイヤ、糸引き納豆、いんげん豆、あずき、おから、しいたけ、ひじきなどは、1食あたり摂取する量の中に食物繊維が2~3gも含まれています。
つまり、砂糖に代表される「糖質だけ」の食べ物より、よっぽど体にいいのです。
トレーニング前に取れば、パフォーマンスが上がる
また、トレーニング前に取ると、パフォーマンスが上がります。なぜなら、全力が出やすくなるから。これで、脂肪を分解するホルモン「カテコールアミン」も多く発生する。こちらが論文の証明です。
【 カテコールアミンの働き 】
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
【 全力運動では、多く出る 】
血漿A(アドレナリンの濃度)は70~90%(運動)強度で急激に増加したのに対して
アドレナリンとノルアドレナリンは70%VO2MAX(運動の強さ)の場合に、運動60分後と2時間後で他の条件に比べ(30%~60%の運動の強さの)約2倍もの濃度差が認められた

こうやって、うまく使うことが大事です。
まとめ
炭水化物は、大事な栄養です。「糖質」と「食物繊維」ですからね。だからこそ、味方にしましょう。色々な栄養を取ることが、体に必要。そして、あなたの目標は「体重を減らす」ではなく「カッコいい」「綺麗な」体型になること。そのために、炭水化物「も」利用するのです。