「30代だけど、ボクシング初心者で何をすべきかな?」と思っているあなた。
20代から始めて、10年間やってきた私が贈る「基本の全て」13個にまとめました。
1:縄跳びの飛び方
2:構え方
3:力の抜き方
4:パンチを打つポイント
5:ジャブ
6:右ストレート
7:左フック
8:パンチを切る「ボクサーのパンチ」
9:パーリングの仕方
10:フックの防御の仕方
11:反復練習
12:「相手のサイン」を見抜くこと
13:左ボディの打ち方
これで、初心者を「最短距離で」脱出できます。さらに、うまくなる方法も3つ、ご紹介します。
また「痛み」や「ケガの不安」も、お話ししましょう。仕事があると、休めませんからね。そして「揃えるもの」「続くポイント」もご紹介。これで、あなたの拳に魂(たましい)がやどります。私とともに歩みましょう。
初心者が覚えておくべき13のテクニック
初心者が覚えておくべきテクニックは、次の13個です。
1:縄跳びの飛び方
2:構え方
3:力の抜き方
4:パンチを打つポイント
5:ジャブ
6:右ストレート
7:左フック
8:パンチを切る「ボクサーのパンチ」
9:パーリングの仕方
10:フックの防御の仕方
11:反復練習
12:「相手のサイン」を見抜くこと
13:左ボディの打ち方
「世界チャンピオンの説明」よりも分かりやすく、解説していきます。
1:縄跳びの飛び方
縄跳びって、カッコよく飛べると「ボクサー」の感じがしますよね。飛び方は、次の4ステップでやりましょう。
- 片足で2回ずつ飛ぶ
- 足踏みのように、飛ぶ
- 1.5倍の速さ(の感覚)で飛ぶ
- 2倍の速さ(の感覚)で飛ぶ
絵を使いながら、見ていきます。
①:片足で2回ずつ飛ぶ
最初は「片足で2回ずつ」飛ぶと、飛びやすいです。



〇:母指球(上から見た場所)

〇:母指球(横から見た場所)


ボクシングのフットワークは、全てこの場所を使うのです。
②:足踏みのように、飛ぶ
慣れてきたら、足踏みのように「左→右→左→…」と飛びましょう。先ほどの「片足2回ずつ」の感覚で、低く飛べるはずです。

さあ、続いて、ダッシュになります。
③:1.5倍の速さ(の感覚)で飛ぶ
感覚でいいので、1.5倍の速さで飛びましょう。ポイントは次の通りです。
- 手首で縄を早く回す
- 縄は床に当てない
床に当てると、縄が削れて細くなります。
- ひざはあまり高く上げない
飛ぶことだけ集中しましょう。
- 時間は15秒でOK
これが終われば、①、②の飛び方で、いったん休むのです。

④:2倍の速さ(の感覚)で飛ぶ
③が出来たら、その上「2倍」に挑戦しましょう。これも感覚でOK。コツは次の点です。
- 腕を使って、縄を早く回す
2倍の速さは「手首だけ」では、難しいですからね。
- 先ほどと同じ、縄は床に当てない
「縄の重さ」が「腕」にかかり、上半身も鍛えられます。
- ひざを高く上げる
これで「早く」飛べます。
- 上半身は少し倒すと、飛びやすい
足も上がりやすく、腕も力が入ります。

これで、早くできます。

ちなみに私のメニューは、こちらです。
- 30秒、普通に飛ぶ
- 15秒、ダッシュ
これを4回繰り返す
- (30+15)×4=180秒=1ラウンド(3分)

2:構え方
続いて、構え方。下半身と上半身に、分けて考えましょう。
〇:下半身
まずは下半身のポイントを、上から見た絵を一緒に確認します。
- 後ろの足
進行方向に直角にする。かかとは少し上げる
- へその向き
進行方向から45度に向ける。
- 前の足
少し斜めに、45度まではいかない自然な感じで。かかとは少し上げる
- 体重のかけ方
後ろ足の親指くらいにかける。

〇:上半身
続いて、上半身です。まずは、亀のように、丸まりましょう。
前から見ると

横から見ると


前から見ると

横から見ると


前から見ると

横から見ると




3:力の抜き方
力の抜き方は、簡単です。肩に力をぐっと入れて、自然と落としましょう。これで、脱力できます。
まずは力を入れて

その後、肩の力を抜く


4:パンチを打つポイント
パンチを打つポイントは「当たる瞬間だけ、力を入れること」。

そこで「当たる瞬間だけ」「腰を1cm落とす」。これで、打つ瞬間だけ、拳が固まります。


5:ジャブ
ジャブも「下半身」から、説明しましょう。
①:下半身の使い方
絵でイメージすると、わかりやすいです。

足の使い方は、次の点を意識します。
- 後ろ足で蹴る
- サッカーのスライディングのように前足を出す
- 左腰の骨を前に出す
- 1cmだけ腰を落とす
- 後ろ足のかかとは浮かせる。前足は床についてもOK


②:上半身の使い方



この論理はジークンドーという、ブルースリーが作った格闘技で使われている「ストレートリード」というものです。


③:出入り(ではいり)は、簡単

これは簡単です。例えば、ジャブを出したあと、縄跳びでやったように、少しジャンプすると、最初の位置に戻ります。




6:右ストレート
右ストレートですが、下半身は「下に落とすイメージ」で回します。

さらに、股間を出すようにすると、下半身が安定します。

イメージとしては、野球のピッチャーですね。拳をボールのように飛ばしましょう。
7:左フック
フックは色々な打ち方があります。ここでは3つ、お話ししましょう。
- 頭の重さを利用する
- 体重を乗せて、手の甲を自分側に向ける
- 軸をずらして、全体重をのせる
これで、攻撃の幅が広がります。
その1:頭の重さを利用する
頭の重さを後ろにずらして、その体重移動でフックを打ちます。



その場で打てるので「コーナーに追い詰められた時」にも使えます。
その2:体重を乗せて、手の甲を自分側に向ける
長い距離なら、この打ち方です。

〇:上から見ると

〇:横から見ると


左足に乗せた体重を使って、体を回転させます。その時に「左手の甲を自分側に向けること」。これで、腕が固定され、強いパンチが打てます。
〇:上から見ると

〇:横から見ると






それは「腕がロックされて」強いパンチが打てるから。
手の甲が自分側だと、腕が動かない

手の甲が向こう側だと、簡単に動いてしまう。


ストレートリードと同じで「体のつくりがそうなっている」ため、固まるのです。
その3:軸をずらして、全体重をのせる
軸をずらして、全体重を乗せる方法もあります。




8:パンチを切る「ボクサーのパンチ」
パンチを切ると、プロの攻撃になります。素人と明らかな差を生む方法です。
サンドバッグの揺れ方が違う
なぜなら、サンドバックが縦に揺れるから。やっていない人が殴ると、サンドバックは横に揺れる。これが「大きな違い」になります。
A:ボクサーが殴ると

B:素人が殴ると

サンドバッグを人に置き換えると、怖くなる
サンドバッグを人と置き換えると、怖くなります。
A:ボクサーのパンチは「その場でひざから崩れる」


B:素人のパンチは、ただ「押すだけ」



パンチの切り方は「向こう側を打つイメージで」「すぐに手を引っ込める」
切り方は「当てる向こう側を打つイメージで」「すぐに手を引っ込める」です。下の絵をイメージしてください。

これで、あの「人を壊す」パンチを手に入れられます。
9:パーリングの仕方
パーリングとは「相手の攻撃を、手で撃ち落とすこと」。これも、先ほどのジャブ、ストレートの体の使い方を利用します。なぜなら「体がロックされて強い防御が作られる」から。
①:ジャブに対して
ジャブに対してのパーリングは、こちらです。
- 腰骨を前に向ける
- 後ろに引いた足に体重を乗せる
- ジャブと同じく「両肩、頭、手」を一直線にする
- 腰を「1cm」落とす
- 両足のかかとは浮かせてまま
〇:上から見ると

〇:横から見ると

②:右ストレートに対して
右ストレートに対しても、このようにしましょう。
- 後ろ足を少し引く
- 腰を落として正面を向く
- 腰を「1cm」落とす
- 両足のかかとは、浮かせたまま
下半身が安定し、受けれますよ。
〇:上から見ると

〇:前から見ると

つまり、攻撃も防御も、体の使い方は共通しているのです。
10:フックの防御の仕方



先ほどのディフェンスと違い「相手の左フック」に対して「右手」で払います。


11:反復練習
反復練習とは「相手に1分半(1ラウンドの半分)同じパンチを打ってもらい、ディフェンスを練習すること」です。残りの半分は、あなたが打って、相手が受けるといった感じですね。
まずは、相手と向かい合ってください。








目は「奥から手前」に動かないから、トレーニングが必要
目は「奥から手前」に動きません。だから、見る経験をしないと、ディフェンスできないのです。





12:「相手のサイン」を見抜くこと
反復練習をすると「相手のサイン」を見抜けるようになります。「相手のサイン」とは「パンチを出す前の何か」。例えば、次の2つが多いですね。
- 肩・ひじが先に動く
- 目が「出すぞ」と言う
確認していきましょう。
①:肩・ひじが先に動く
まず、拳の前に、肩やひじが動くこと。このクセを「見抜く」と、相手のパンチは簡単によけられます。

②:目が「出すぞ」と言う
次がこれ。「目は口ほどにものを言う!」と言いますが、まさにです。これも、相手に気づかれます。

13:左ボディの打ち方
最後に左ボディの打ち方です。まずは、左足の太ももに体重をかけます。右ストレートを打った後を、イメージすると、わかりやすいですね。


その返しで左ボディを打ちましょう。

ポイントは、この3つです。
- 脇はしめる
- お腹に「刺す」ように打つ
- 両足のかかとは浮かせる

次の2つの絵を見てみましょう。
下から上に打つと、思われがちですが、威力が無くなります。
〇:突き刺すイメージ

〇:下から上に打つイメージ


さらに、うまくなる3つの方法
さらに、うまくなる方法は、次の3つになります。
- 鏡を見ての練習
- 見て、真似する
- ほかの格闘技を参考にする
これで、間違いなく上達します。
1:鏡を見ての練習
まずは、鏡を見ての練習です。なぜなら「頭で思い描いているあなた」と「実際のあなた」では、全く違うから。
例えば、目を閉じて「両腕を水平に広げて」ください。

鏡で実際に、自分の姿を見てみましょう。水平ではありません。

このような「簡単なこと」でも、目で見ないと、私たちはできない。だから、ボクシングの動きだと、全く違うこともある。
この「イメージの違いを直す方法」が「鏡を見ること」になります。
2:見て、真似する
次に、見て覚えること。世界チャンピオンの練習を見て、真似すれば、当然強く、うまくなります。このためには、動画をたくさん見ることが大事です。

3:ほかの格闘技を参考にする
そして、ほかの格闘技を参考にすること。先ほどのジークンドーが、まさにそれですね。
ほかの格闘技のテクニックは、あなただけの武器になる
ジークンドーの「ストレートリード」や「フック」の打ち方は、ボクシングで習いません。別の格闘技ですからね。だからこそ、あなただけの武器になります。これほど簡単に「人とは別のもの」は見つかりませんよ。
「色々な格闘技に使われている論理」は「宝物」と同じ

色々な格闘技に共通する論理は、かなりすごいものです。「宝物」といっていいですね。
例えば、先ほどのストレートリードを、私は「プロキックボクサー」から教わりました。この人は「空手の黒帯」も持っており、格闘技を文字通り「勉強」していたのです。このように、色々なものに共通する論理は、かなり強い根拠がある。だから、取り入れるべきもの。

空手、キックボクシング、ジークンドーと違う格闘技に共通するのは、やはりすごいものになります。
痛み、ケガを予防する3つの方法
痛みやケガの不安もありますよね。仕事で休めませんから。そこで、次の3つの方法をご紹介しましょう。
- 無理しない
- ディフェンス練習を多めに
- スパーリングでも、寸止めにする
それでは確認します。
1:無理しない

まずは、無理しないこと。負担が大きいと、骨・筋肉が壊れてしまう。これが最も大事で、基本となります。
2:ディフェンス練習を多めに

続いて、ディフェンス練習を多めにすること。先ほどの反復練習をたくさんやると、目と動作がより鍛えられ、パンチが当たらなくなります。
3:スパーリングでも、寸止めにする

続いて、スパーリングを寸止めにすること。これを「マスボクシング」と言います。また、対面でシャドーボクシング(対面シャドー)もいいですね。
向かい合うことが、強くなる唯一の方法

向かい合うことが、強くなる唯一の方法です。だから、対面シャドーも、マスボクシングも強くなります。


揃えるもの


動きやすい服

実は必要なのが「動きやすい服」だけです。これだけでOK。


靴は無くてもいい

実は靴は無くてもいいです。例えば、キックボクサーは裸足で練習します。キックがないボクサーも同じようにできます。

グローブはあったほうがいい
ただ、グローブはあったほうがいいです。共用のものは、汗をたっぷり吸って、正直かなりつらいです。



続ける3つのポイント
せっかくだから、あなたに続けてほしい。そのポイントを3つ、お話しします。
- 通いやすい
- 自分のペースで続ける
- 成長を実感する
では、1つずつお話ししましょう。
1:通いやすい

まずは、通いやすいこと。職場の近く、駅の近く、車で行きやすい。それだけで、続きます。
2:自分のペースで続ける

次に、自分のペースで続けること。無理せず、やれる範囲で練習することが大事です。
縄跳びだけ、シャドーだけ、サンドバックだけでもOK

つまり、縄跳びだけでも、シャドーだけでも、サンドバックだけでも、OKです。縄跳びなら3ラウンド飛んでも、わずか10分ほど。シャドー、サンドバックも、6ラウンドで30分以下になります。
ただ、効果は確実にあるので、あせらず自分のペースで行いましょう。
3:成長を実感する

最後は成長を実感すること。これが、あなたに自信をつけます。だから、またやりたくなり、いい循環(じゅんかん:回ること)ができるのです。
サッカーやバスケとは違う

そして、格闘技は、成長を実感しやすいです。なぜなら、サッカーやバスケと違って「下手になった」と感じないから。学生時代、休み時間や球技大会の練習でやっていたら「あの時より、衰えた」と感じますよね。
ただ、格闘技には、それが無いので、成長を実感しやすいのです。
まとめ
誰もが最初は初心者。だからこそ、正しい知識のもと、練習に励みたいですよね。その全てをここにまとめました。さあ、さっそく始めましょう。あとは、あなた次第。お待ちしております。
これで「つま先を使う」感覚が身に付きます。
使う場所は「親指の下あたり」で「母趾球(ぼしきゅう)」と言います。