「30代でキックボクシングがうまくなる方法って、ないかな?」と思っているあなた。

さらに「ほかの格闘技との違い」もご紹介。
また「全身を細くする方法」「ケガや骨折を予防する点」も説明します。これで、頭はクリアになる。さあ、早速始めましょう。
キックボクシングがうまくなる15のテクニック
キックボクシングがうまくなる方法に、年齢は関係ありません。そして、15個、ご用意しました。
1:縄跳びの飛び方
2:構え方
3:力を抜くこと(脱力)
4:攻撃は「当たる瞬間に、力を入れる」こと
5:ジャブ
6:右ストレート
7:左フック
8:パンチを切る大事さ
9:パンチの防御の仕方
10:フックへの防御
11:反復練習(ディフェンスの練習)
12:「パンチを出すサイン」を探す
13:左ボディの打ち方
14:キックの軸足
15:ほかの格闘技を見て、技術を盗む
1つずつ確認していきましょう。
1:縄跳びの飛び方
縄跳びこそ「フットワーク(足の運び)」の基本です。わかっている人も多いでしょうが、次の4つを確認しましょう。
- 片足で2回ずつ飛ぶ
- 足踏みのように、飛ぶ
- 2倍の速さ(の感覚)で飛ぶ
- ももあげ
①:片足で2回ずつ飛ぶ
まずは「片足で2回ずつ」。



足の使うところも確認しましょう。母指球(ぼしきゅう)と呼ばれる、親指の下あたりです。ここで、体やパンチなど、全てをコントロールします。
〇:上からだと、この位置

〇:横からだと、この位置


かかとは上げたままですね。
②:足踏みのように飛ぶ
次は「左→右→左→…」と、足踏みのような飛び方。より、フットワークに近いですね。

この2つが基本です。
③:2倍の速さ(の感覚)で飛ぶ
次は「2倍の速さ(の感覚)」で飛ぶこと。飛び方のポイントは、次の通りです。
- 手首・腕を使って、縄を早く回す
- 縄は、浮かせたまま
手首や腕に、縄の重さがかかり、腕も鍛えられます。
- ひざは、飛びやすいように上げる
縄を飛ぶことだけを考えましょう。
- 15秒~30秒で、普通の飛び方に戻す

④:もも上げ
次は「ももあげ」です。「ひざ」と「もも」を思いっきり、高く上げましょう。
- 縄を床に当てない
- ひざを早く、高く上げる
リズムよく、足を蹴りあげましょう。
- 上半身を少し倒す
これで、飛びやすいです。
「タンッ、タンッ、タンッ」と、テンポよく行うのです。

3分の使い方
1ラウンド(3分)の使い方は、こちらです。
- 30秒、普通に飛ぶ
- 15秒、③が④で、追い込む
これを4回繰り返すと、ちょうど1ラウンドになる
- (30秒+15秒)×4回=180秒=1ラウンド(3分)

2:構え方
では、次に構え方。「下半身」と「上半身」で分けて、説明します。
①:下半身の基本
上から見た絵を使って、実際にイメージしてください。
- 後ろ足(絵では右)
進む方に対して「直角」につま先を向ける。
かかとは少し上げる。
- へその向き
進む方に対して「45度」。
- 前に出ている足(絵では左足)
45度よりは、少し進む方につま先を向ける。
かかとは少し上げる。
- 体重のかけ方
後ろ足の母指球に乗せ、いつでも動けるようにする。

②:上半身の基本
上半身の作り方は簡単です。まずは、亀のように丸まります。
【前から見ると】

【横から見ると】


【前から見ると】

【横から見ると】


【前から見ると】

【横から見ると】


ちなみに、腕を置いても、ガードが落ちなくなります。


3:力を抜くこと(脱力)
力を抜くと、攻撃をすぐに出せます。だから、格闘技全てで、重要なポイントです。これも、簡単。1度、肩に力を「グッ」と入れましょう。その後に抜くと、肩が自然に落ち「いい構え」になります。
【1度、肩に力を入れる】

【そして、肩を抜く】


これで、いつでも対応できます。
4:攻撃は「当たる瞬間に、力を入れる」こと
攻撃は「当たる瞬間に力を入れること」がポイント。これで、スピードが速くなり、拳やキックをより固く、強く出来ます。



5:ジャブ
こちらも「下半身」「上半身」に分けましょう。
①:下半身
絵で見て、イメージすると動きやすいです。
【上から】

【横から】

ポイントはこちら。
- 前に進むのは、後ろ足で
- 後ろ足のかかとは浮かせる
- サッカーのスライディングみたく、前足を出す
- 前足のかかとは、床についてもOK
- 腰の「ゴツっとした骨」を出す
②:上半身



これは「ジークンドー(ブルースリーが作った格闘技)」の「ストレートリード」という理論と同じになります。

そして、実は少しずれるだけで、簡単に押し返される。



③:出入り(ではいり)

これで「自分の攻撃を当て」「相手の攻撃を受けない」試合運びができます。

そして必要なのが「フットワーク(足の動き)」。ここを説明しましょう。
まず、ジャブの後、ステップ(縄跳びみたく、軽く飛ぶ)すると、最初の位置に戻ります。




6:右ストレート
右ストレートの打ち方は、体を回すこと。「腰を落とす」と、自然と回ります。

さらに、少し股間を出すと、下半身が安定します。これで、強いパンチになるのです。

イメージは、野球のピッチャーですね。右手をボールのように「飛ばしましょう」。
7:左フック
左フックの打ち方は、3つあります。
- 頭の重さを、後ろに落として打つ
- 左足に乗せた体重を使って、体を回転させる
- 右に軸をずらし、全体重をのせる

その1:頭を重さを、後ろに落として打つ
頭を背中側に「落とすイメージ」にしましょう。この体重移動を使って、左手に伝えます。







距離がなくても打てるパンチ。コーナーに追い詰められても、できますよ。
その2:左足に乗せた体重を使って、体を回転させる
続いて、左足に乗せた体重を使って、回転する打ち方です。

【上から】

【横から】


この後、体を回転させます。そして、大事なのが「左手の甲を、目で見ること」。
【上から】

【横から】


手の甲を自分に向けると、腕が固まり、強いパンチになります。
【手の甲を見ると】
手で引っ張っても、動きません。

【手の平にすると】
簡単に腕が動いてしまいます。


これで「小さく鋭い」フックが打てます。


その3:右に軸をずらし、全体重をのせる
右に軸をずらすと、全体重を乗せられます。だから、強いパンチが打てる。




8:パンチを切る大事さ
パンチを切ることで「格闘家の攻撃」になります。
まず「パンチを切る」とは「当てる対象物(たいしょうぶつ)の向こう側を打ち抜くイメージで」「すぐに手を引く」こと。絵を見ると、わかりやすいです。

この打ち方だと、サンドバッグが縦に揺れます。

サンドバッグを「人の体」と考えてみましょう。「顔に当たれば、脳みそ」「お腹に当てれば、内臓」が、縦に揺れます。つまり、体の中から壊し、ひざから倒れるのです。

これを知らない素人の場合、簡単に言うと「押す」だけになります。サンドバックだと横に揺れるだけ。人ならただ倒れるだけ、転ぶのと同じです。


どちらが怖いか、あなたにも分かるはずです。
9:パンチの防御の仕方
続いて、パンチの防御について。相手のパンチを打ち落とすことを「パーリング」と言います。やり方は、説明した「ジャブ」「ストレート」の理論を使う。簡単ですよ。
①:ジャブに対して
ジャブに対しては「ジャブを打つ理論」そのまま使いましょう。
- ゴツっとした腰骨を、前に向ける
- 後ろ足(右足)に、体重を乗せる
- 「両肩、頭、手」を一直線に
- 腰を「1cm」落とす
- 後ろ足のかかとは浮かせる
【上から】

【横から】

②:右ストレートに対して
右ストレートに対しても「右ストレートを打つ理論」を使います。コツを確認しましょう。
- 後ろ足(右足)を少し引き、つま先を前に向ける
- 後ろ足(右足)のかかとは、浮かせて、反撃の準備をする
- 体。おへそを正面に向かせる
- 腰を「1cm」落とす
これで、強いパンチでも撃ち落とせますよ。
【上から】

【前から】


ディフェンスが上手いと、試合でも余裕を持って戦えます。
10:フックへの防御



右腕で、相手の腕の曲がる部分を押すのです。


これさえわかれば、後は簡単ですよね。
11:反復練習(ディフェンスの練習)
続いて「反復練習」。これはディフェンスの練習で「1分半、相手に同じパンチだけを打ってもらい、繰り返し防御すること」になります。








「奥から手前」に動かない「目」
目は「奥から手前」に動きません。だから、見たことがない人は当たってしまう。


ちなみに「上下左右」には、動きますよね。だから、早い車も落ちてくるものも、ほとんどの人が目で追えるのです





12:「パンチを出すサイン」を探す
「パンチを出すサイン」を探すことも大事。このサインとは「攻撃を出す前に、行う何か」。私の経験上、次の2つが多いですね。
- 肩やひじが動いてしまう
- 目に力が入る
これを反復練習で探すのです。
①:肩やひじが動いてしまう
とても多いのが、肩やひじが動くこと。相手の全体を見ましょう。

②:目に力が入る
意外とわかりやすいのが、目に力が入ることです。「目は口ほどにものを言う」と昔から言われていますが、本当に分かります。
この2つを見抜くことで、余裕が生まれるのです。
13:左ボディの打ち方
そして、左ボディ。これは左足にかけた体重を使って、回ります。よく使う場面は「右ストレートの後、返す」ときですね。


こうすると、体が回転して打てます。

- 左足に乗った体重で、回転する
- 脇はしめる
- 相手のお腹を「刺す」ように出す
- 両足のかかとは浮かせる

次の2つの絵で、違いを確認していきましょう。



14:キックの軸足
キックの軸足の使い方も「回転」が大事。軸足とは「支えているほうの足」になります。








15:ほかの格闘技を見て、技術を盗む
ほかの格闘技を見て、技術を盗むと「あなただけの武器」になります。実は、先ほどのジャブでお話しした「拳・肩・頭を一直線上にする」ことも、左フックの「手の甲を見る」こともそうです。

ほかの格闘技との違い
それでは、キックボクシングと似ている2つの格闘技と比較しましょう。
「K-1」と、ほとんど同じ

まず、K-1とはほとんど同じです。細かいルールに違いはありますが、あまり気にすることはないでしょうね。
「ムエタイ」とは、ひじの攻撃があるかどうか

タイの国技(こくぎ:日本でいう相撲みたいなもの)ムエタイですが、これはひじが使えます。ここがキックボクシングとの大きな違い。

全身運動だから、細くなる
キックボクシングは、全身運動だから、細く引き締まります。飲み会などで、崩れかけた体型を、もとに戻せますよ。

ケガや骨折を防ぐ4つの方法
ケガや骨折を防ぐ方法は次の4つです。
- 無理をしない
- きちんと防具をする
- ディフェンス練習こそ、あなたを守る
- スパーリングではなく、マスボクシングを
健康を維持することも、重要ですからね。
1:無理をしない

まずは「無理をしない」こと。大きな負荷がかかると、骨・筋肉を傷めます。
2:きちんと防具をする

きちんと防具をしましょう。特に足に着けるプロテクターを、つけることが大事です。
3:ディフェンス練習こそ、あなたを守る

ディフェンス練習こそ、あなたを守ります。なぜなら、打撃を防げば、傷めないから。先ほどお話しした「反復練習」をたくさん行いましょう。これで、ディフェンスが上達します。
4:スパーリングではなく、マスボクシングを
スパーリングではなく、マスボクシングを行いましょう。マスボクシングとは寸止めのスパーリングです。
相手と向かいあう経験こそ、強くする

相手と向かいあう経験こそ、あなたを強くします。サンドバッグ、ミット打ち、シャドーボクシングだけだと、うまくなるが、強くなりません。



だからこそ、あなたもリングに上がる必要があるのです。
まとめ
キックボクシングは、30代から始めるにはいいスポーツです。なぜなら、個人で行うため「休みたいときに休めるから」。これがサッカーやバスケットボールでは、出来ませんよね。
さあ、迷いはいらない! あとは、あなた次第。さっそく、始めましょう。