「キックボクシングって、護身になるのかな?」と思っているあなた。
なります。3つの理由をお話ししましょう。
- 相手の攻撃が当たらない
- 相手から離れられる
- 攻撃が全く違う

- 不意打ちで来た場合
- 体格差がある場合
- 武器を持っている場合
- 多数で来た場合
さらに、ほかの格闘技もご紹介します。これで、選択肢が広まりますね。最後に正当防衛(せいとうぼうえい)。これは、自分の身を守るためなら、たとえ暴力であっても、罪に問われないこと。北海道大学法学部を卒業している私だから、この点もご紹介します。
これで、頭はクリアになるはず。さあ、さっそく始めましょう。
キックボクシングは護身になるが、万能ではない
キックボクシングは、護身になるが、万能ではないです。

1:護身になる3つの理由
護身になる理由は、次の3つです。
- 相手の攻撃が当たらない
- 相手から離れられる
- 攻撃が全く違う
それでは、1つずつ確認しましょう。
その1:相手の攻撃が当たらない
まずは、相手の攻撃が当たらないこと。格闘家の強さは、これです。
目は、奥から手前に動かない

理由は、攻撃を見るトレーニングをしているから。目は、奥から手前に動きません。つまり、攻撃を見切るには、鍛えるしかないのです。


目は、上下左右に動く
ちなみに、目は上下左右に動きます。だから、時速100㎞で走る車も目で追える。



その2:相手から離れられる

キックボクサーは、攻撃する距離が長いので、相手から離れられます。これで、何かしらの危害(きがい:つかまれる、体当たりなどの危ない目)を防止できます。

その3:攻撃が全く違う
最後に、攻撃が全く違う点です。格闘家のパンチ、キックは「質」が違います。
人を中から壊すか、外を壊すか
格闘家のパンチは、サンドバッグが縦に揺れます。

それは「パンチを切る」から。こちらの絵をご覧ください。

ミットの奥を打ち抜き、すぐに手を戻すことを「パンチを切る」といいます。これが、違いを生み出す。


だから、素人が殴ると、ただ倒れるだけです。




これが、攻撃の違いです。
2:万能ではない4つの状況
では、続いて、万能ではない状況を、4つご紹介しましょう。
- 不意打ちで来た場合
- 体格差がある場合
- 武器を持っている場合
- 多数で来た場合
やはり完璧とは言えません。
その1:不意打ちで来た場合

キックボクシングを含む、全ての格闘家が不意打ちに対応できません。なぜなら、目で見て反応するから。例えば、格闘家でもあった須藤元気(すどうげんき)氏ですが、以前、通り魔に襲われたことがありました。
須藤元気
2003年7月24日、渋谷区の路上でバイクに乗った通り魔に脇腹を刺され軽傷。
いくら、テクニックがあっても、見ないと反応できません。
その2:体格差がある場合

体格差があると、かなり不利です。例えば60kgのキックボクサーと100kgのラガーマン(ラグビー経験者)では、100kgの人が勝ちます。体をいっぱいに使ったタックルを止められませんからね。

その3:武器を持っている場合

次に武器をもっている場合です。けん銃や、鉄パイプ、また車を使ってとなれば、さすがに勝てませんね。

その4:多数で来た場合

人数がたくさんいる場合も、難しいでしょう。1度に2人までなら、カウンター(相手の攻撃終わりに入れるパンチやキックなど)を打てますが、それ以上だと、かなり難しい。

護身と考えると、この3つもあり
護身となると、次の3つも考えましょう。
- 総合格闘技
- ジークンドー
- 芦原空手
目の前が開けます。
その1:総合格闘技
まずは、総合格闘技。寝技、投げ技なども使えれば、単純に強くなります。
「反則の少なさ」が「格闘技の強さ」となる
反則の少なさが格闘技の強さとなります。例えば、ボクサーは、キックボクサーに勝てません。キックを打たれて必ず負けますからね。こう考えると、全て行う総合格闘技が、最も強いです。

その2:ジークンドー
ジークンドーとは、ブルースリーが開発した格闘技です。
実践的な3つの理由
実践的な理由は、次の3つです。
- 7秒に1人倒す
- 倒れたら攻撃を受けるので、寝技を行わない
- 多人数を相手に行うことを前提としている

その3:芦原(あしはら)空手
最後に「芦原空手」です、これは「喧嘩(けんか)十段」と言われている格闘技です。


『サバキ(捌き)』と呼ばれる、芦原が少林寺拳法などを参考にして作り上げた技術体系が特徴である。相手の攻撃を受け流して死角に入り込み、時には投げなどを使って敵の体を崩しながら打撃を加えて倒す・制圧するという、実戦を意識した攻防一致のスタイルで、稽古においては二人一組での約束組手を通じ、さまざまなサバキを体得することを目標としている。
また、芦原の指導した空手は、自衛隊の警務科部隊で訓練されている自衛隊逮捕術に影響を与えた(ただし、自衛隊の一般部隊で訓練されている自衛隊徒手格闘ではない)。

正当防衛が認められる5つの条件
ここまでお話ししましたが、正当防衛について確認しておきます。弁護士法人のサイトで、このような記載がありました。
- 不正の侵害かどうか
上記の通り,相手の行為に違法性があったかどうかが判断基準となります。
- 急迫性があるかどうか
上記の通り,今相手からの侵害を受けているかどうかが判断基準となります。
- 防衛の意思があったかどうか
客観的状況からみて,行った行為に攻撃の意思は無く防衛の意思があったのかどうかが判断基準となります。
- 防衛行為の必要性があるかどうか
防衛のためにその行為をする必要性があったかどうかが判断基準となります。
- 防衛行為の相当性があるかどうか
不当な侵害の危機を回避するためにとった防衛行為が,必要最低限のものだったのか,本当に防衛のためだったのかどうかが判断基準となります。
これら五つの条件が当てはまる場合,正当防衛とみなされます。
認められにくい理由

そして、キックボクサーの攻撃は、先ほどの5つめ「相当性の原則」と認められにくい。私も北海道大学法学部卒業で、法律的な視点からも、少しだけお話しできますが、やはり、鍛え上げられたパンチやキックは、普通の拳とは違う。

ただ、かなり厳しいと思います。
まとめ
キックボクシングはかなり強い護身になります。ただ「絶対ではない」のも事実。だからこそ、使い方を間違えないこと。あなたの鍛えた時間も拳も、無駄にしないでください。出すべき場所は、リングの上。あとは、あなた次第ですよ。
ただ、万能ではありません。具体的に、次の4つを考えてみましょう。。