「子供に武道をやらせようかな」と思っているあなた。「幼稚園から小学校5年生まで」息子に空手をやらせている私からアドバイスします。
まず、子供に身に着けてほしい「礼儀正しさ」は、手にできないことが多い。そこをご説明しましょう。
さらに「よかった点」「悪かった点」を、体験をもとに、お話しします。そして、有名な4つの武道の確認。
また、スポーツ教室との比較です。息子は、サッカー教室も通っていますので、この経験からも、説明できます。最後に「やるのは子供」ということ。親として受け止めましょう。これで、頭の中がスッキリします。早速始めましょう。
子供に武道をやらせても、礼儀正しさは身につかないことがある
子供に武道をやらせても、礼儀正しさは身につかないことがあります。なぜなら、うちの息子がそうだから。

これは道場の指導などが、主な理由ですね。

「礼儀正しさが完璧」なのが、むしろ問題

子供に「完璧な礼儀正しさ」があったら、むしろ問題と思うべきです。
例えば「テレビで小さい子役が、あいさつ・礼をしっかりする場面」を見たことがあるでしょう。もちろん「素晴らしい」「すごいな」「しっかりしている」と思います。
しかし、同時に「ちょっと怖い」「なんかおかしい」「子供っぽくない」とも感じるはず。これは、むしろ当然です。なぜなら、子供は「子供らしい」のが1番自然だから。
わがままも言わずに、完璧にこなす子供は、ロボットと同じです。はっきり言って「気持ち悪い」。
だから、あなたも、私も、求めすぎるのは、間違いなのです。
子供に空手をやらせた私が見てきたもの
そうは言っても、私は息子に幼稚園から、空手を習わせてきました。その経験を「よかった点」「悪かった点」の2つに分けて、ご紹介していきます。
1:良かった5つの点

- 自信
- 成果が目に見える
- 学校以外の友人ができた
- 体のいじめにも対応できる力が身についた
- 親に夢を見させてくれた
早速、確認していきましょう。
その1:自信

まずは自信がついたこと。長くやると上達するし、進級(審査と呼ばれるテストに受かって、帯の色も変わること)もします。下手だった自分が「うまくなっている」「級が上がっている」「成長している」という経験は、息子に自信をつけてくれます。
その2:成果が目に見える

先ほどの「進級」ですが、帯の色で、自分の「うまさ」がわかります。あなたも「白帯」「黒帯」は知っているでしょう。そのほかに「黄色、オレンジ、緑、紫、茶」とあるのです。この「目で見るわかりやすさ」が、意欲を出させます。
その3:学校以外の友人ができた

学校以外の友人ができるのも、いい点ですね。ほかの学校の生徒と話すことは、こういう場所以外、あまりありません。
私もミニバス(小学校のバスケットボール)をしていた時、交流がありました。ほかの小学校の出来事を聞くのは、大きな経験でしたね。

その4:体のいじめにも対応できる力が身についた

空手なので、当然、強くなります。このため「体のいじめ」も対応(と言うか、殴られない)する技術を手にしました。

その5:親に夢を見させてくれた

最後に少し自慢ですが「親の私に夢を見させてくれたこと」です。
私の息子は、同年代の子供と比べ、下手で進級も遅かったです。だいたい、2つ下の帯を付けていました。また、大会も全て1回戦、2回戦負け。ほかの子供が賞状やトロフィー、メダルをもらう表彰式の中、いつも消えるように帰っていました。

そして、小学3年生のとき、1番大きな大会で賞状を取ってくれました。

このような夢を見させてくれた。とても感謝しています。
2:悪かった6つの点
続いて、悪かった点です。
- お金がかかる
- 教えてくれない
- 教えるとなると、厳しい指導者もいる
- 試合結果で明らかにおかしなものも出てくる
- ほかの子供とくらべてしまう
- 子供が大泣きする場面が出てくる

その1:お金がかかる

まずは、お金です。すぐ思いつくだけで、これだけかかります。
- 入会金・月謝
月に5,000円
- 道着(形用と、組手用)
10,000~15,000円
- 帯(色が変われば)
1本 2,000円
- 組手で使う防具一式
30,000円ほど
- 審査料
3,000円
- 大会に出る料金
大会による 数千円
- 個人レッスン料金
1時間 3,000円


と思いますよね。それくらいかかるのです。
その2:教えてくれない

先ほど出てきた「進級に必要な審査」ですが。これは次の3つの項目で行われます。
- 移動基本(いどうきほん)
- 形(かた)
- 組手(くみて)
級が上がると、当然、違うものを行う。ただ、練習で、全く教えてくれません。


はい。息子の道場は、そうです。
だから、個人レッスンを入れたり、審査の時に、級が上の審査を撮ったりして、対策しています。
その3:厳しい指導者もいる

今度は、まったく逆で、厳しい指導者もいること。特に年配の人は、この傾向が強いですね。
息子と自主練習のために、公共の体育館へ行くことがありますが、別の道場の師範のレッスンに、よく出会います。
その指導で「まじか!」と思う言葉があるのです。

その4:試合結果で「明らかにおかしなもの」も出てくる

試合・大会の結果で「明らかにおかしなもの」が、よくあります。わずかではなく「たくさん」と言いきれるほどです。私も、この結果をよく見てきました。
- 茶帯(3級)の5段という難しい形をしている子 見た目素晴らしい形
- 黄色帯(8級)で2段という簡単な形をしている子 見た目それほどうまくない形

で、下の2段が勝つことが多いです。「それがルールだから」と言われれば、それまでですが…。

ただ、このような試合を続けていたら、絶対に競技人口は増えないし、世界とも戦えないと勝手に思っております。親がやらせませんからね。
その5:ほかの子供と簡単に比べられる

自慢したところでも書きましたが、ほかの子供と比べてしまいます。なぜなら、空手は「個人競技」で「試合・練習・帯の色」と差がわかりやすいから。
- 同じ年代なのに、あの子のほうが早く進級した
- あの子はトロフィーもらったのに、うちの子はまた1回戦負け

その6:子供が大泣きする場面が出てくる

最後に、子供が悔しくて、大泣きする場面が出ること。これが「親として」つらい。
私の息子も、級が上がらなく、大泣きしたことがありました。試合でも、審査でも、いつもうまくいかない。それでも、続けるべきか、本当に悩みました。

4つの武道
ここで、4つの武道をご紹介しましょう。あなたも、この中で考えているはずです。
- 剣道
- 柔道
- 合気道
- 空手道
早速、見ていきましょう。
1:剣道

最初は剣道。警察学校でも、よくやられているもの。教室も割と多いです。
2:柔道

続いて、柔道。これも武道の1つですね。畳で行い、心と体を鍛えますね。
3:合気道

そして、合気道。教室は多くありませんが、こちらも武道として人気があります。
4:空手道

最後に、私の息子もやっている空手道です。
2つの空手
空手には、大きく分けて2つあります。
- 攻撃を当てない
- 形(かた)と組手(くみて)がある
- あなたがイメージしている空手
- 攻撃を当てる
- 形はあまりやらない印象

スポーツ教室との比較
子供にやらせるなら、スポーツ教室との比較もしてみましょう。

では、次の3つでお話ししましょう。
- 指導方法
- お金
- 友人・仲間
さあ、さっそく確認です。
1:指導方法

指導方法は、明らかにスポーツ教室が丁寧です。空手など、昔からある道場は「見て、盗んで覚えろ」という昔の考えがまだある。そのかわり、スポーツ教室の指導者は、教室を運営する会社に雇われており、意識が高いです。

2:お金

お金は、どちらもかかります。
例えば、息子のサッカー教室では、指定の練習着だけで、かなりの金額です。靴もあわせると、だいたい、30,000円ほどですね。
さらに、空手と同じ進級もあります。ちなみに、ソックスのラインの色が変わるだけ。上がれば、当然、購入します。
そして、合宿、大会の料金などもあるので、大きな金額が動きますね。
3:友人・仲間

これも両方、広がります。サッカーも空手も、ほかの学校・学年と一緒ですから、
やるのは子供。だから、意見をしっかり聞く
大事なのが「やるのは子供」ということ。つまり、子供の意見もしっかり聞く、むしろ「子供に決めさせること」が大事です。
イヤなら、止めるのも一つの方法

イヤなら、止めるのも一つの方法です。ある程度の年齢なら「やるかどうか」「続けるかどうか」を、子供に決めさせましょう。大きな経験になります。

履歴書・資格などは考えない

履歴書で「空手黒帯」「剣道二段」と書けるから、と考える親は多いですが、それはやめましょう。
たった4文字のために、イヤなことをするのは、コストパフォーマンス(コスパ:使うエネルギーをより小さく、成果をより大きくすること)が悪いですからね。
下手でも、好きなら続けるべき

下手でも、好きなら続けるべきです。
息子は、同学年の中で1番下手でしたが、今は1番上です。なぜなら、好きで続け、ほかの子供は、みんな、止めたから。

息子はまさに「継続は力なり」を、体で現したのです。
小さいころから続くと、自信がつく

そして、小さいころから始めて、続けると自信がつきます。私の息子が1年生の時に、同じ小学校の子供たちがたくさん入ってきました。しかし、息子は幼稚園から始めていたので、当然、上手い。これが、大きな自信になったようです。

ただ、息子よりも下の帯で止めたみたいです。今でも、私に自慢しています。
まとめ
武道を子供にやらせると、何かいいような感じがする。ただ、物事のすべてにはメリット、デメリットがあります。私も6年間、それを感じている。だからこそ、隠さずにすべてお話ししました。1つの参考になれば、とてもうれしいです。