「子供の習い事に、空手ってどうかな?」と思っているあなた。

さらに、2種類の空手と、道場の異動が難しいことも、お話しします。最後に、剣道や柔道など、別の「道」もご紹介しましょう。さあ、まずは私の体験談に、耳を傾けてください。
良かった5つの点
私が良かったと思う点は、次の5つです。
- 子供に自信がついた
- 成果が目に見える
- 学校以外の友人ができた
- 体へのいじめには、ある程度跳ね返せる力を持てた
- 親に夢を見させてくれた
それでは、1つずつお話しします。
1:子供に自信がついた

まず、子供に自信がつきました。「6年も打ち込んできた想い」が、親の目からも分かります。
息子は、同じ年代の中で、1番下手でした。進級(うまくなると帯の色が変わっていき、級も上がること)も遅くて、私たち親も、悔しい思いを感じていました。
ただ、ほかの子供が、1度の挫折(ざせつ)で止めていく姿も、同時に見てきたのです。そして、息子だけが残り、黒帯への挑戦を手にしています。
この「続けてきたこと」が、彼に大きな自信を与えています。とてもよかったなと、本当に感じているのです。
2:成果が、帯の色でわかる

続いて、成果が、帯の色でわかる点。これはいいですね。「しっかりした練習をすれば、うまくなること」が、目で確認できる。やる気も出てきます。
3:学校以外の友人ができた

学校以外の友人ができるのも、いいですね。

4:体へのいじめに関して、跳ね返す力を持てた

空手なので、当然、強くなります。これで「体へのいじめ」には、ある程度、跳ね返せると思っています。

5:親に夢を見させてくれた

最後に「大会で賞状やメダルを受け取る」という、夢を見させてくれました。
先ほどもお話しした通り、息子は、本当に下手でした。当然、大会でも、1回戦負けが続きます。
ほかの子供は「メダル、賞状」をもらっている中、私たちは逃げるように帰ってきました。
「1回でいいから、表彰されるところを見たい」とやはり思いは強くなります。しかし、息子に変なプレッシャーを与えないよう、何も言わずにいた。

子供があきらめず、やり続けたからだと思っています。
悪かった6つの点
続いて、悪かった点。これは、次の6つです。
- お金がかかる
- 教えてくれない
- 厳しい指導者もいる
- 試合で「え?」という結果がたくさんある
- ほかの子供との比較が簡単にできる
- 子供が泣くほど悔しい場面がある
こちらも体験談ですから、しっかりと見ていきましょう。
1:お金がかかる


1:道着
2:帯
3:会費
4:大会の料金
5:審査(帯が上がる)をうける料金
6:個人レッスン
7:合宿の料金
早速、1つずつ見ていきましょう。
まず道着ですが、実は形(かた)とよばれる演武(えんぶ)と、試合のような組手(くみて:対戦試合のようなもの)で、着るものが違います。形道着は13,000円ほど。合計20,000円以上。
帯は上がるたびに、2,000円かかります。色は全部で7種類。合計14,000円。
月の会費は5,000円。
大会の料金は、その会ごとに違いますが、数千円かかります。ただ「形」と「組手」、両方出ると、倍になることもありますね。
審査の料金は1回3,000円。この審査に必要な「形」「移動基本」「組手」の3つで「どこを審査基準として見るのか?」を知るために、個人レッスンを受ける必要もあります。これも1回ごとに3,000円かかります。
合宿に行くなら、そのお金もかかります。1万円以上はかかりましたね。


はい。子供が通う道場では、教えてくれません。


いや、そうなんですよね…。ただ、子供のために…と考えてしまうのです。
2:教えてくれない

先ほどもお話しした通り、教えてくれないことも多いです。特に子供が行く教室は70人以上で、指導者はわずか2人。鏡もない中、ただ「形」をやる練習です。

本当「何のために来ているの」と思ってしまいます。
3:厳しい指導者もいる

実は、別の道場の練習を、公共体育館で見たのですが、小学2年生に「ここまで厳しくするか」と言うのを目にしたことがあります。このように、厳しい指導者もいて、子供が耐えられない可能性もある。この点も気を付けないといけません。
親も大変

その道場は、親も練習に付き合います。ペットボトルと棒を使った「手作りの道具」をもって、蹴りの練習を付き合ったり、形の指導を親自身がしたりします。

「うちは楽だな」と正直、思ってしまいました。
4:試合で「え?」という結果がたくさんある

実は、空手では「え?」という試合結果がたくさんあります。
例えば、形で次の2人が対戦したとき
- 「難しい形をしている茶帯(3級)」の見た目、素晴らしい形
- 「まだ初めて間もない黄色帯(8級)」の見た目、それほどでもない形
これで、黄色帯の子が勝つことも、たくさんあります。
息子がこれまで出場した大会で、必ずあること。これで、悔しい思いを何度もしてきました。
5:ほかの子供との比較が簡単にできる

そして、ほかの子供との比較が、簡単に出来ること。「帯の色」「練習の勝敗」「大会の成績」。個人で行うため、簡単にわかってしまう。

先ほどもお話しした通り、息子だけ帯が変わらず、一緒に練習している子供が、どんどん上がるのを見てきました。

6:子供が泣くほど悔しい場面がある

先ほどと関係しますが、帯の色が変わらなかったある時、子供も悔しくて声を上げて泣き叫んだことがあります。その時は、本当につらかったですね。親の「無力感」を感じました。

「止めてもいいよ」と言うしか、できなかったですね。
期待していたけど、得られなかったのは「礼儀作法」
実は、あなたも、そして、私も期待している「礼儀作用(れいぎさほう」は手に入りません。
道場にもよるが、息子は手にしなかった

先ほどお話しした「厳しい道場」なら、手に入ったかもしれません。ただ、うちの息子の礼儀は、ほかの同級生と同じです。

挨拶も積極的ではないし。返事も普通ですね。まあ「親への反応」だから、当然でしょうが…。
礼儀が完璧な子供は、やはりおかしい

これは、私個人の意見ですが、礼儀が完璧な子供は、おかしいです。なぜなら「子供らしい」のが、1番自然だから。
例えば「あいさつ」「親の宿題」など大人の指示に、全て行儀よく行う子供をイメージしてください。明らかに「気持ち悪い」ですよね。

まるで「ロボット」。心を持たないようです。
子供の礼儀は、少しずつ作られるもの。だから「小さい時は、礼儀がなくても仕方ない」と、私は考えています。
子供教室は、伝統空手(でんとうからて)がほとんど
子供がやるのは、ほとんど「伝統空手」と呼ばれるものです。この伝統空手とは「あなたがイメージしている空手」と考えて問題ありません。
伝統空手とは、形と組手がある「The 空手」

伝統空手とは、先ほどもお話ししましたが「形」と「組手」があります。この2つを知っている人も多いはず。
そして、組手は攻撃を当てない「寸止め(すんどめ)」になります。

だから、子供にピッタリです。
攻撃を当てる(フルコンタクト)空手もある

空手には、攻撃を当てる「フルコンタクト」空手もあります。有名なのは、極真(きょくしん)空手。これも、少年の部があり、当然、通えます。

ただ親としては「やっぱり、当てるのって…」と思いますよね。
伝統空手は、道場の異動がかなり難しい
ここで、1つ豆知識ですが、伝統空手の「道場の異動」はかなり難しいです。これはママ友、パパ友から聞いた話。ぜひ、参考にしてください。
異動とは師範に「あなたの指導はおかしい」と言うのと同じ

空手には、昔ながらの考えが残っています。その1つに、師範(しはん:道場のトップ)の力がとても大きく強いこと。
道場を異動することは、この「師範の教え」に「おかしいとケンカを売る」のと同じです。なぜなら、ほかの師範のほうが、うまくなる、強くなると言っているから。

かなり失礼な話ですよね。
私が聞いた噂

そして、私が聞いた噂をご紹介しましょう。
- 止める時、ほかの道場に行かないよう誓約書(せいやくしょ:約束を取り決める書面)を書かされた。
- ほかの道場に行くために、半年ほど、大会に出場できなかった

剣道や柔道なども考えてみるのもアリ
そのほかなら「剣道」「柔道」を考えるのも、アリです。


まあ、剣道も柔道も知っている人がほとんどなので、競技については、お話ししません。
その代わり、団体の違いを説明しましょう。
空手は色々な団体があるが、剣道や柔道は1つしかない

空手には色々な団体があります。流派(りゅうは)と呼ばれるものも、本当にたくさんある。しかし、剣道や柔道は1つしかない。つまり、オリンピックなど、大きな大会につながりやすいという点があります。
どちらがいいとも言えない理由



それが、そうとも言えません。
こういった1つだけに、お金も権力も集中させると、当然、変なことも出てきます。ワンマン(自分の意見だけ通す人)会長が、お金を使いこんだり、不正な審査をしたりと。

この話は、あくまで例え。剣道や柔道の団体が、このようなことを行っているわけではありません。
ただ、1つの団体に集中させるのも、絶対にいいとは言えないのです。
こういった見方も、1つの考えですよね。
まとめ
私は息子に空手をやらせて「よかったな」と思います。
辛かったし、お金もかかるし、自由な時間も無くなるが、子供の成長を実感できるのが、親として嬉しい。
あなたも、私の言葉を「1つの意見として」よく考えてみてください。
息子が6年間やっています。その体験を全て、お話ししましょう。