「シニアでも、キックボクシングって、始められるのかな?」と思っているあなた。

- 個人なので、自分のペースで出来る
- 必ず成長を感じ取れる
- ケガを予防する方法がある
また、強くなる方法を基本から15個、お話ししましょう。
1:縄跳びの飛び方
2:構え方
3:力の抜き方
4:攻撃は「当たる瞬間に力を入れること」
5:ジャブ
6:右ストレート
7:左フック
9:見る場所
10:パーリング(防御)の仕方
11:フックの防御
12:ディフェンス練習
13:「相手のくせ」を見抜くこと
14:左ボディの打ち方
15:キックの足の運び
これで、安心ですね。最後に「家族の心の持ち方」。心配はいりません。ギャンブル、酒、不倫ではなく「強さ」を追い求める姿。はっきり言って、カッコいいです。
ボクシング歴10年、プロキックボクサーからも教わった私だから、お伝えできる言葉です。
シニアでも始められる3つの理由
シニアでも始められる理由が、次の3つです。
- 個人なので、自分のペースで出来る
- 必ず成長を感じ取れる
- ケガを予防する方法がある
1つずつ、見ていきましょう。
1:個人なので、自分のペースで出来る

最大のポイントは「個人で、自分のペースで出来る」こと。なぜなら、辛いとき、いつでも休めるからです。
50代でボクシングを始めた人の話

私がボクシングジムに行っていた時、50代で入会した人がいました。興味を持った私は「なぜ、始めたのか?」ストレートに聞いてみたのです。すると、この答えが返ってきました。

ボクシングは休みたいときに、休める。自分1人しか、やっていないからね。
これがチームスポーツなら、そうはいかないよ。走ったり、守ったりする必要が絶対にあるからさ。

2:必ず成長を感じ取れる

続いて、必ず成長を感じ取れること。これが、あなたをジムに向かわせます。

サッカーやバスケットボールなら、昔の自分と比べてしまう

サッカーやバスケットボールのような、経験あるものだと「昔の自分」と比べます。だから「衰えた」と感じ、辛くなる。このため、体験していない格闘技がいいのです。
3:ケガを予防する方法も、3つある

ケガを予防する方法もあります。それが、次の3つです。
- 無理をしない
- ディフェンス練習を多くする
- 寸止めで行う
これで、あなたも安心するはずです。
その1:無理をしない

まず、最初に無理しないこと。もう若くはないことは、認めましょうね。

高齢者の筋力トレーニングの効果については, 日本人、カナダ人、アメリカ人、スウェーデン人を対象にした研究報告がいくつかみられる。いずれの報告においても, トレーニングにより筋力の増加が認められたという結果で一致している
その2:ディフェンス練習を多くする

ディフェンス練習を多くしましょう。攻撃を受けなければ、故障も少なくなります。
その3:寸止めで行う

試合形式の練習(スパーリング)も「寸止め」で行いましょう。これを「マスボクシング」と言います。強くなるのと同時に、ケガも予防できる。

強くなる、15の基礎
それでは、強くなる基礎練習を15個、お話しします。
1:縄跳びの飛び方
2:構え方
3:力の抜き方
4:攻撃は「当たる瞬間に力を入れること」
5:ジャブ
6:右ストレート
7:左フック
9:見る場所
10:パーリング(防御)の仕方
11:フックの防御
12:ディフェンス練習
13:「相手のくせ」を見抜くこと
14:左ボディの打ち方
15:キックの足の運び
絵を使って、世界一簡単に分かるよう、解説します。
1:縄跳びの飛び方
縄跳びは「キックボクシング」のフットワーク(足の動き)を作る、大切なもの。ただ、いきなりは「難しそう」。そこで、次の4つをご紹介します。
- 片足で2回ずつ
- 足踏みのように「左→右→左…」
- 1.5倍のスピードで
- 2倍のスピードで
①:片足で2回
最初の飛び方は「片足で2回ずつ」。わかりやすく、すぐに飛べるようにもなります。



この飛び方だと、すぐに出来ます。慣れると「つま先で」「低く」飛べるので、より、上手く見えますしね。

そして、足を使う場所。「親指の下あたり(母趾球:ぼしきゅう)」を使いましょう。下の絵を参考にしてください。
〇:母指球の位置(上から)

〇:母指球の位置(横から)


まず、ここからですね
②:足踏みのように「左→右→左…」
慣れたら、足踏みのように「左→右→左→…」としてみましょう。①が飛べたら、出来るはずです。

続いて、ダッシュです。
③:1.5倍のスピードで
次は「1.5倍のスピードで」。次のポイントを意識しましょう。
- 手首を早く回す
- 縄は浮かせたまま回す(床に当てない)
縄の重さを感じ、腕も鍛えられます。
- ひざの上げ方は自然に
早く飛ぶことに、まずは集中しましょう


④:2倍のスピードで
次は「2倍のスピードで」。こちらもポイントがあります。
- 腕を使って、早く回す
腕全体を使いましょう。
- 縄を床に当てない
- ひざは高く上げる
これで、ダッシュのような下半身を作ります。
- 上半身を少し倒す
足も上げやすく、早く飛べますよ。



そして、1ラウンド(3分)の使い方ですね。私がやっていた飛び方を紹介します。
- 30秒、①か②で飛ぶ
- 15秒、③か④で飛ぶ
これを4回繰り返す
- (30+15)×4=180秒=1ラウンド(3分)
ちなみに、休憩の「30秒」も①か②で飛ぶ

2:構え方
では、構え方。これは「下半身」と「上半身」に分けて、解説していきます。
①:下半身
上から見た絵で、ポイントを解説していきます。
- 後ろ足(ここでは右足)
進む方向に対して「直角」。かかとは少し上げる
- おへその向き(体の向き)
進む方向に対して「45度」。
- 前足(ここでは左足)
少し斜めに(おへそと同じ角度でも問題なし)。かかとは少し上げる。
- 体重のかけ方
後ろ足(右足)の母指球。右足で蹴って、進むため。

②:上半身
上半身の構えの作り方ですが、これも簡単。最初「ギュ」っと丸まりましょう。
【前から見ると】

【横から見ると】


【前から見ると】

【横から見ると】


【前から見ると】

【横から見ると】


そして、腕を置いても、構えが落ちません。


3:力の抜き方
力を抜くと、攻撃をすぐに出せるので、重要です。ポイントは1度、力を入れること。肩をギュっとしてから、自然に落とすと、いい構えになります。
【最初は「ギュっと」力を入れる】

【そして、肩を落とす】


4:攻撃は「当たる瞬間に力を入れること」
攻撃は「当たる瞬間に力を入れること」が大事です。先ほどもお話ししましたが、力むと攻撃が出ません。



5:ジャブ
ジャブも「下半身」と「上半身」に分けて、解説していきますね。
①:下半身
まずは、絵を見て、体の動かし方を確認します。
【上から見た場合】

【横から見た場合】

これがポイントになります
- 後ろ足(右足)で、前に出る
- 前足を出すのは、サッカーのスライディングのイメージで
- 左腰の「ゴツっとした骨」を出す
- 後ろ足(右足)のかかとは浮かせる
- 前足(左足)のかかとは、床についてもOK
②:上半身の使い方







これは「ストレートリード」という、ジークンドーと呼ばれる格闘技で使われている論理。

③:出入り(ではいり)の作り方

そして、ジャブのフットワーク(足の動き)で作り出します。

まず、ジャブの後、軽く飛ぶと、最初の位置に戻ります。この軽く飛ぶは「縄跳び」のように、少しだけ。これで、わずかに離れることができます。




相手との距離をコントロールすると、試合で有利になりますよ。
6:右ストレート
右ストレートのポイントは「腰を下に落とす」こと。これで体が回ります。

そして、股間を出しましょう。これで、より安定します。

野球のピッチャーの「セットポジション」をイメージしましょう。右こぶしを「ボール」のように飛ばすのです。
7:左フック
左フックは、3つの打ち方をご紹介しましょう。
- 頭の重さを利用する
- 左足の体重で回転する
- 軸を右にずらし、体を回転させる

その1:頭の重さを利用する
頭は5~6キロあるので、その移動を攻撃に活かします。絵を見た方がイメージしやすいですね。
〇:中心にある頭の重さを

〇:後ろにずらして、拳にかけます。


これで、距離がなくても打てますよ。
その2:左足に乗せた体重で回転する

自然と「左足に体重が乗る」ので、よくわかるはずです。
【上から】

【横から】


この体重を使って、少し前に出ながら、体を回転させましょう。

その時「左手の甲を、自分に向けること」。これで腕が固定され、強いフックが打てます。
【上から】

【横から】

【手の甲を自分に向ける】
力を入れなくても、自然と「ひじが動かない」強い腕になります。

【手の甲を相手に向ける】
これなら、腕が動いてしまいます。




その3:軸を右にずらし、体を回転させる
軸をずらし、全体重を乗せるフックも紹介しましょう。




8:パンチは「切る」
パンチは「切る」ことが大事です。これは「当てる向こうを打ち抜き」「すぐに手を引っ込める」こと。こちらも絵でイメージしましょう。

このパンチは、サンドバックを縦に揺らします。

サンドバッグを人に置き換えると、怖くなります。なぜなら「顔だと、脳みそに」「お腹だと、内臓に」ダメージを受けるから。つまり、ひざから落ちて、倒れます。

しかし、素人のパンチはサンドバックが横に揺れます。これではただ「押している」だけ。


これが、あなたと私を分ける「差」です。
9:見る場所
相手を見る場所は「お腹のあたり」になります。パンチもキックも、両方、見る必要がありますからね。



10:パーリング(防御)の仕方
パーリングとは「相手のパンチを、手で撃ち落とす」ディフェンスです。
これは、ジャブ、ストレートの理論をそのまま使います。なぜなら「強い力を防御にも使える」から。
①:ジャブに対して
ジャブに対しては、このようにしましょう。
- 腰骨(左のゴツっとした骨)を、前に向ける
- 後ろ足(右足)の母指球に、体重を乗せる
- 「両肩、頭、手」を一直線に
- 腰を「1cm」落とす
- 後ろ足のかかとは浮かせ、次の攻撃の準備をする
【上から見たら】

【横から見たら】

②:右ストレートに対して
右ストレートを打ってきた場合は、こちらです。
- 後ろ足(右足)を半歩(はんぽ:1歩の半分)引き、つま先は前に
- 後ろ足(右足)の母指球に体重を乗せる
- 後ろ足(右足)のかかとは、浮かせ、次の準備をする
- 体の向き(おへそ)は正面
- 腰を「1cm」落とす
これで、強い右ストレートにも、力をそれほど入れずに、受け止められます。
【上から見たら】

【前から見たら】


これを知っていると、体力的にも有利になります。余計な力がいりませんからね。
11:フックの防御



この時は「右手」で対応します。


意外と知られていませんよ。
12:ディフェンス練習
ディフェンスが上手くなるには「反復(はんぷく)練習」がいいですね。これは「1分半、相手に同じパンチを出してもらい、繰り返しディフェンスすること」。








目は「奥から手前」に動かない
目は「奥から手前」に動きませんよね。つまり、見たことがないと、反応できません。






13:「相手のくせ」を見抜くこと
反復練習をすると「相手のくせ」が分かります。これは「パンチを出すサイン」。例えば、次の2つが多いですね。
①:肩・ひじが動く
多いのが、肩・ひじが動くこと。これで、ディフェンスの準備が出来ます。

②:目に力が入る
次が「目に力が入る」こと。私も以前。アマチュアチャンピオンに言われました。
経験を積んで、見抜く練習をしましょう。
14:左ボディの打ち方
そして、左ボディ。最初に、左足の太ももに体重をかけます。右ストレートを打った後の返しでも、よく使いますね。


その体重を使って、打ちましょう。

- 左にかけた体重を使って、回転する
- 脇をしめる
- 「刺す」ようなイメージで
- 両足のかかとは浮かせ、足のばねを使う

〇:前に「突き刺す」

〇:「下から上」だと、力が抜ける


15:キックの足の運び
キックも基本から。「体の回転」を使います。その時に大事なのが「軸足(体を支える足)」。








家族の心構え
最後に家族の心構えです。何も悩むことはありません。素晴らしいですよ。
キックボクシングを選んだことがすごい

「キックボクシングを選んだこと」が、すごいです。素晴らしい。例えば、競馬、麻雀、お酒、不倫などの恋沙汰、たばこ、食べ過ぎなどに走らず「強くなることを選択した」と考えてください。

まとめ
シニアでキックボクシング、何度でも言います。カッコいいです。
ぜひやってほしいですね。そのためにも、正しい知識を取り入れましょう。そうすれば、ジムに行く時間が、何倍も効果的になります。さあ、あとはあなた次第ですよ。