運動と病気の関係を、きちんと説明できる人は少ないです。そこで、3つにまとめました。
- 適度な運動は、健康に必要
- 運動しないと、病気になりやすい
- 運動しすぎると、逆効果

そこで、無理のない方法をご紹介しましょう。大事なのは「2種類の運動を知ること」です。
- 毎日やる運動
- 週に2回でいい運動
これで、今までの考えが変わります。「毎日、きつい運動をするんだ」と思いません。
最後にダイエットについて、お話しましょう。太ると、病気になりやすい。だから、この点も確認するのです。
つまり、運動と病気の関係が、はっきり見えてきます。「もやもやした心」が、スッキリと晴れていきますよ。
運動と病気の3つの関係
先ほどもお話しましたが、運動と病気には、3つの関係があります
- 適度な運動は、健康に必要
- 運動しないと、病気になりやすい
- 運動しすぎると、逆効果
これを知っておけば、問題ありません。
1:適度な運動が、健康に必要な3つの理由

適度な運動は、健康に必要です。その理由は、次の3つです。
- 体を強くする
- アンチエイジングの力がある
- ストレス解消になる
では、1つずつ見ていきましょう。
その1:体を強くする

運動には、体を強くする力があります。免疫力(めんえきりょく)や抗酸化能力(こうさんかのうりょく)という、病気から体を守る力を強めます。こちらが、論文の証明です。
適度な有酸素運動は免疫力と抗酸化能力を高める作用があり、運動終了後一定期間持続する。
そもそも、体力がつきますからね。疲れに強くなります。
また、筋肉がつくと、こういった働きがあります。
- 水分・糖分をため込んでおく
- 熱を発生させる
- 血液を送り出すポンプである
すごい力ですよね。
その2:アンチエイジングの力がある

運動には、アンチエイジングの力があります。このアンチエイジングとは、老化を防止すること。たとえば、日本抗加齢医学会(にほんこうかれいいがっかい)でも、ホームページに記載があります。
所見から抗加齢(アンチエイジング)的な医学的戦略に結びつけます
(例) 骨年齢が高ければ、 適量の骨に刺激を与える運動や有酸素運動をすすめます。
体脂肪が多く、筋肉量、筋力等に問題があれば、 具体的な運動方法を教え、簡単に出来る筋トレを指導します。
年齢を重ねれば、様々な病気が出てきます。その老化を防ぐから、健康なのです。
その3:ストレス解消になる

運動すると、スカッとします。この感覚は、体を動かしたときに出るホルモン「ドーパミン」の力。ストレスは、多くの病気の原因。それを無くすので、当然、健康になります。
2:運動しないと、病気になりやすい

運動しないと、病気になりやすいです。先ほどの3つの力が全く受けられません。病気になるのも当然です。
筋肉は1か月で、全て無くなる

何もしないと、1か月で筋肉は無くなります。つまり「学生時代、厳しい部活に入っていたから大丈夫」という言い訳は、全く意味がありません。
プロ野球選手が引退すると、太る人が多いですよね。運動を止め、筋肉が落ち、使うカロリーがガクッと減る。だから、脂肪になるのです。
寝たきりは、誰も健康と思わない

寝たきり生活を、誰も健康だと思いません。寝たきり生活とは、文字通り、座る・立つことさえ出来ない生活です。つまり「寝たきり=全く運動ができない」。この人生に、何の価値があるでしょうか?
あなたの足で歩ける、色々なところに行ける、これが充実した人生の基本です。
3:運動しすぎは、逆効果である2つの理由

運動しすぎは、逆効果です。その理由は次の2つから。
- やりすぎると、体は強くならない
- 何事も「やり過ぎ」は、毒になる
怖いかも知れませんが、これが事実です。
その1:やりすぎると、体は強くならない

運動をやりすぎても、体は強くなりません。これは、論文で証明されています。
平均9年間の追跡期間中、49,113人の女性が最初の冠状動脈性心疾患イベントを、17,822人が最初の脳血管イベントを、14,550人が最初の静脈血栓塞栓イベントを起こしました。 非活動的な女性と比較して、中等度の活動を報告している女性は、3つの状態すべてのリスクが有意に低かった(それぞれP <0.001) しかし、激しい運動を毎日報告している女性は、冠動脈性心疾患(P = 0.002)、脳血管疾患(P <0.001)、および静脈血栓塞栓性イベント(P <0.001)のリスクが週に2~3回報告している女性よりも高かった。 リスクは、出血性脳卒中と虚血性脳卒中の間、または肺塞栓症を伴うまたは伴わない静脈血栓塞栓イベント間で差はなかった。
頻繁な身体活動は、中等度の活動ほど血管疾患のリスクを低下させない可能性があります
ここまで、はっきり分かると、認めるしかありません。
その2:何事も「やり過ぎ」は、毒になる



ずばり「ちょうどいい加減」があります。これは、ダイエットだけでなく、全てに言えることです。
例えば、マッスル北村さんというボディビルダーを知っていますか? 食事にも運動にも、気が狂うほど制限する人でした。そして、低血糖(血液の糖分が足りなすぎる状態)のため、39歳という若さで、亡くなったのです。
高重量のダンベルで過酷なトレーニングに挑んだ結果、胸や腕の筋肉を断裂したこともあるが、それには怯まず、(中略)、その減量をかなり過激な方法で行ったため、身体中の電解質が不足したり、低血糖症のために倒れ、救急車で病院に搬送されたことが何度もある。(中略)
2000年8月3日、ボディビルの世界選手権に参加するべく、脂肪を極限まで落とすために20kgの急な減量を行った結果、異常な低血糖状態となり、急性心不全を引き起こし死亡した。39歳没。
亡くなる数日前にも北村は倒れて救急車で運ばれており、この時は処置が間に合い、一命を取り留めていた。北村の身を心配した実妹が「めまいがしたら飴を舐めて。飴一個でいいから」と懇願するも「僕は、そんなわずかなカロリーすら摂取したくないんだ」と断る徹底ぶりであったという。
死んでは、意味がありません。生きてこその人生、やりすぎは体に毒です。
あなたを救う2種類の運動


それでは、2種類の運動をご紹介しましょう。
- 毎日できる運動
- 週に2回でいい運動

運動を止める人は「週に2回でいい運動」を、毎日やります。だから、疲れたり、ケガをしたりで、止めてしまいます。
1:毎日できる運動

毎日できる運動はこちらです。
- ストレッチ
- ヨガ
- ロングブレス
- ドローイン
つまり、軽い運動ですね。
その1:ストレッチ
ストレッチは、筋肉を伸ばす運動です。今では「静的ストレッチ」と呼ばれています。私も毎日やっていて、この効果を実感しています。
- リラックス効果がある
- 気持ちいい
- 体がリセットされる感覚になる
- 痛み、だるさが取れる
本当にいいことばかり。「止めろ」と言われても、私はやり続けますね。
その2:ヨガ
ヨガとは、インドで生まれた、呼吸を整えながら、色々な姿勢をする運動です。姿勢をキープするのは辛いですが、運動自体は軽め。やると、頭がスカッとしますよ。
その3:ロングブレス
ロングブレスとは、俳優の美木良介さんが発明した呼吸法です。鼻から3秒吸って、口から7秒使って吐ききる方法。
私もこれを毎朝、20回やっています。深い呼吸になり、頭がすっきりしますよ。
その4:ドローイン
ドローインとは、お腹をヘコませながら息を吸い、さらにヘコませて吐く運動です。
ロングブレスも、同じ運動を取り入れています。これも、毎朝20回やっていますね。1日中座りっぱなしでも、腰が重くなりません。
2:週に2回でいい運動

週に2回でいい運動は、こちらです。
- ジョギング
- 踏み台昇降
- DVD
- 筋トレ
激しい運動は、週に2回で、ちょうどいいです。
その1:ジョギング

ジョギングとは、軽く走ることです。
しかし、運動の強さは、大きい方になりますね。
その2:踏み台昇降
踏み台昇降とは、踏み台を上り下りしながら、全身を動かす運動です。
部屋の中でやる有酸素運動として、有名です。
その3:DVD
DVDとは、このような運動を言います。
〇TRF
〇カーヴィーダンス
〇 エクササイズDVD 「ダンスwith佐川男子-上海ハニー編-」
色々ありますから、数種類やってもいいですね。
その4:筋トレ

筋トレも、週に2回で問題ありません。むしろ、トレーニングしたあと、2~3日空ける必要があります。それは、筋肉を大きくする時間を与えるため。
筋トレすると、筋肉の繊維(筋繊維:きんせんい)が切れます。この切れたものを回復するのに、時間が必要。それが2~3日なのです。
デブが病気になりやすい、3つの理由
デブは病気になりやすいです。つらい言葉ですが、これが事実。そして、理由は次の3つです。
- 心臓に負担がかかる
- 食べ過ぎで内臓に負担がかかる
- 血管に負担がかかる
医師が、太っている人に「ダイエットしなさい」というのは、このためです。
1:心臓に負担がかかる

太りすぎると、心臓に負担がかかります。なぜなら、酸素や栄養分をより多くの細胞に届ける必要があるから。その分、毎回、大きな力を必要とするのです。
心臓は1日に、だいたい10万回動くと言われています。

「毎日、負担が大きい10万回」 病気になるのも、当然です。
2:食べ過ぎで内臓に負担がかかる

食べ過ぎると内臓に負担がかかります。消化する量が多いし、お腹も壊しやすくなる。内臓の疲れは、体全体をだるくし、調子の悪さを感じさせます。胃や大腸など、病気の原因にもなるのです。
3:血管に負担がかかる

太ると、血管にも負担がかかります。なぜなら、脂が血管に残ってしまい、血の流れる部分を狭くさせるから。血管の中が細くなり、破裂する可能性も出てきます。「脳出血(のうしゅっけつ)」「脳梗塞(のうこうそく)」という病気は、脳でこれが起きたもの。死や半身不随(はんしんふずい:体の半分が動かなくなる)を引き起こし、あなたの人生を狂わせます。
まとめ
運動と病気の関係が分かれば、健康になるのは、簡単。そして、運動は「やったもの勝ち」です。だから、病気をしていない今こそ、チャンスです。なぜなら、病気になると、思うように動かないこともあるから。
風邪で寝込んだとき「あの時、こうしていれば」と、後悔しますよね。病気の大変さが、風邪のような軽いものでも、身に染みてわかります。まして、大きな病気なら、取り返しがつかないかも知れません。
ぜひとも、それは避けたい。それなら、今、体を動かすべきです。かけがえのない健康を手にし続けましょう。