「あれ? 最近、物忘れがひどくなった。年のせいかな」と思っているあなた。ダイエットが原因かもしれません。
糖質制限(ごはんなどの糖分を含む食べ物を制限すること)をすると、物忘れがひどくなることがあります。
これは、記憶する脳の栄養が足りていないことが、考えられます。

また、物忘れを無くす2つの方法もお話しします。さらに正しい糖質制限を、ゼロからご説明しましょう。
これで、何も迷うことはありません。さあ、本当のダイエットを手にするのです。
ダイエットで物忘れがひどくなる、2つの理由
ダイエット中に物忘れがひどくなった人は、栄養が全く足りていません。それは次の理由からです。
- 脳のエネルギーである糖質を大きく制限している
- 他の栄養・カロリーが足りていないため、糖分の代わりも作れない
さあ、1つずつ見ていきましょう。
1:脳のエネルギーである糖質を、大きく制限している

糖質とは、体を動かすエネルギーです。「ごはんなどの炭水化物から、食物繊維(しょくもつせんい)を引いたもの」と、言われます
このエネルギーは、もちろん脳にも使われます。だから、頭が働かなくなり、記憶力も低くなるのです。
2:他の栄養・カロリーが足りていないため、糖分の代わりも作れない



確かにマンガみたいな状況になりますよね。でも、そうではないのです。
ごはんなどの、炭水化物がないと、人の体は次の2つの働きが出てきます。
- ケトン体生成…脂肪から、ケトン体を作りだす
- 糖新生…タンパク質から、グリコーゲンを作り出す
※ケトン体、グリコーゲンは糖質の代わりとなるものです。
しかし、脂肪もタンパク質も足りないと、これができません。
さらに、カロリーを基礎代謝(きそたいしゃ)以下にすると、体にある脂肪も使われないのです。基礎代謝とは、呼吸をする、心臓を動かすなど、人が生きていくうえで、使わなければならない最低限のカロリーのこと。
これよりも少なくなると、体が「危険だ」と判断します。このため「脂肪は大事なものだから、使わないようにしよう」となるのです。
つまり、体は、このような状態になります。
- 口からとる栄養が少ない→ケトン体生成・糖新生が行われない
- 口からとるエネルギーが少ない→脂肪を使おうとしない
この結果、脳のエネルギーが、ほとんど無いのです。
認知症との違いは、ダイエットしてから物忘れが出てきたかどうか


そうですね。そのあたりをお話ししましょう。
認知症とは、脳の細胞が壊れてしまう病気の総称(まとめていったもの)になります。この中に物忘れがあります。


あれは確かに悲しいことですよね。
この認知症との違いは、たった1つ。
ダイエットを始めてから、物忘れが激しくなったか。これだけです。


そこで、次の2つの方法をお話ししましょう。
物忘れがひどい時に行う2つの方法
物忘れが多くなった場合、仕事や生活に、ストレスを感じます。「あれ? 何でこんなに仕事ができなくなったんだ!」「いや、もう、うまくいかない!」といった感じで。
そこで、次の2つの方法を試してみましょう。物忘れがなくなるはずです。
- 糖質制限をゆるめてみる
- 栄養をしっかり取る
これで、安心できますよね。
1:糖質制限をゆるめてみる

糖質制限をゆるめてみましょう。仕事や生活に影響があるダイエットは、必要ありません。例えば、糖質制限は次の3種類があります。
- スーパー…3食全て糖質を取らない
- スタンダード…3食のうち、2食糖質を取らない
- プチ…3食のうち、1食だけ糖質を取らない
そこで、1食多く糖質を取ってみましょう。脳の栄養が増えて、物忘れがなくなるはずです。


確かに、不安を感じるかもしれません。
でも、待ってください。ダイエットの基本を忘れていますよ。
ダイエットの基本は、健康になること。楽しいこと。そして、充実した人生を過ごすこと。
細くなって、自信をつけたい、カッコよくなりたい、綺麗になりたい。もてたい。あの人を見返したい。綺麗なママ・パパでいたい。全て、充実した人生のためです。
でも、物忘れがたくさんあると、このような人生はおくれません。老化が進むのと同じですからね。
だから、制限を少しゆるめてみましょう。充実した人生に、必要です。
2:栄養をしっかり取る



そこまで言うなら、栄養をしっかり取る方法もありますよ。
それが、次の2点です。
- カロリーを基礎代謝以上、きちんと取る
- タンパク質、脂質などの栄養もしっかりと取る
これで、体の中で糖新生が起こるはずです。脳の栄養も、きちんと作られますからね。
その1:カロリーを基礎代謝以上、きちんと取る。

カロリーをきちんと取れば、体が「余っている脂肪を使うか!」となります。つまり、ダイエットしやすい体になるわけです。
先ほどもお話ししましたが、基礎代謝以下のカロリーしか取っていないと、体が勝手に「やばい!」と反応します。その結果、脂肪ではなく、筋肉を分解して、エネルギーを作ろうとするわけです。


それは筋肉の方が、体に必要ないと判断するからためです。
筋肉は、エネルギーを多く使うもの。つまり、栄養が入ってこない体にとっては、むしろ「邪魔」になる。

ダイエットしている人は、驚くかもしれません。カロリーを取ることが、ダイエットにつながると、今、お話ししていますから。
正しい情報こそ、あなたの力になるわけです。
その2:タンパク質、脂質などの栄養もしっかりと取る

栄養バランスも大事なこと。タンパク質、脂質など、しっかりと取りましょう。
特にタンパク質を取ることで、あなたの筋肉は守られます。なぜなら、食べたタンパク質が糖新生で使われれば、筋肉を壊す必要はないから。

これは先ほどもお話ししましたね。
正しい糖質制限の方法
では、ここで、正しい糖質制限の方法を、まとめましょう。
- 糖質は130gに制限する
- タンパク質、脂質など、糖質以外の栄養をしっかりと取る
- カロリーを基礎代謝(言葉の意味必要)以上取る
さあ、1つずつ確認です。
1:糖質は130gに制限する

糖質の目安は「130g」にしましょう。これなら、飲み会などにも対応できますし、食事の楽しみ、美味しさを味わえます。
さらに、論文でも証明されています。
一方、世界的に糖質制限食の研究結果の報告が蓄積され、1 日の糖質摂取量を120gあるいは150g以下にするような食事法が血糖、体重、血圧、脂質といったメタボリックシンドロームの構成要素のすべてに有効であることが示されている。
だから、この基準から、始めてみるのです。
2:タンパク質、脂質など、糖質以外の栄養をしっかりと取る
3:カロリーを基礎代謝(言葉の意味必要)以上取る
この2点は、先ほどもお話ししました。これで、脂肪が燃えやすくなり、筋肉もある程度、維持できます。
糖質制限が効く2つの理由


こう言った情報があるのも、事実です。そこで、糖質制限がダイエットに効果がある理由をお話ししましょう。それは次の2つです。
- 数多くの論文で証明
- 糖質を制限すると、食事自体も大きく制限できる
それでは、1つずつ見ていきましょう。
1:数多くの論文で証明

糖質制限がダイエットに効果があることは、多くの論文で証明されています。
KD(ケトジェニックダイエット:糖質制限ダイエットと同じ意味)が生体に与える影響の分子基盤を,実験動物などを用いて生化学,分子生物学的に検討している報告は意外と少ない.また,KDにダイエット効果があることはケトン体生合成メカニズム 明白であるが,
体重減少の特徴は、Blackburn の体重減少の評価法の高度体重減少と中等度体重減少の境界線付近に集中している様子が観察された。また、13 研究(論文A, C, D, E, F, G, H, I, J, L, N, O, P)、すなわち全体の 68.4%において、検討期間である 6 カ月間に、一度以上の高度体重減少が見られた。一度も高体重減少が見られなかった研究は 6 研究と少数であった。その結果、検討対象の約70%の論文で、短期間での高度体重減少が観察された。
多くの論文で証明されれば、信じてみようと思うはずです。
2:炭水化物など、糖質が食事の大きな割合を占めているから

糖質は食事の中で、最も大きな割合を占めています。
- 糖質…60%
- タンパク質…20~25%
- 脂質…15~20%
つまり、糖質を制限すると、食事の量も少なくなる。だから、カロリーも抑えられるわけです。
さらに、今の食生活は、糖質を取りすぎていることが多い。コンビニやスーパーで、たくさんあるお菓子やジュースを見ると、あなたもわかりますよね。
糖質を制限すると、こう言った食べ物も自然と減る。ダイエットしやすくなるのです。
糖質制限の3つの疑問にお答えします。


なるほど。あなたはこういった疑問を持っていませんか?
- 糖質制限は、体によくない
- リバウンドする
- パーソナルトレーニングジムは、止めると太る

1:「糖質制限は体によくない」という論文もたくさんある

糖質制限が体によくない、健康によくないということはよく聞きますよね。

例えば、寿命が縮むという情報。論文の証明があるとも、言われていますよね。

食事中炭水化物量に関する「low-carb/high-carb」論争には収束が必要である。Brigham and Women’s HospitalのSolomonらは、ARIC study参加者15,428名のデータをもとにこの問題を検証した。一次アウトカムは全死因死亡であり、炭水化物からの摂取エネルギー量と全死因死亡との関連を検討した。~(中略)~
フォローアップ期間中央値25年で、ARICコホートでは、多因子調整後炭水化物由来エネルギー量と死亡率の関係はU型であり、炭水化物からのエネルギーが全エネルギーの50~55%の場合に死亡率が最も低かった。全コホートのメタ解析でも、炭水化物からのエネルギー量が40%未満または70%以上の場合の死亡率上昇を確認した(pooled hazard ratio: 1.20)
Dietary carbohydrate intake and mortality: a prospective cohort study and meta-analysis
しかし、この理由が「糖質制限だけ」とは、言えません。なぜなら、人間の寿命は「食生活だけ」で決まらないから。同じ生活をしても、ストレスを感じる人もいるし、そうでない人もいます。
例えば、健康な食生活をしていても、ストレスがかかれば、病気になりますし、早死にします。その反対に、たばこを吸い続けても、健康で長生きする人もいる。
このように、寿命には「これだけを比較すれば」というものがありません。
糖質制限していても、それがストレスなら、寿命は縮むでしょう。その反対に、成長していく自分を感じれば、どんどん素晴らしい人生をおくれる可能性が高くなる。
だから「糖質制限が問題」とは言い切れないのです。
2:リバウンドするのは、食事制限だけでダイエットしたから

糖質制限だけでダイエットすると、リバウンドしやすくなります。それはダイエットすると、必ず筋肉も減っていくから。
筋肉は、ある程度あれば大丈夫なもの。つまり、ダイエットすると、体は無意識に「必要ない筋肉も落としちゃおう!」と思うのです。
また、体に栄養がない状態ですから、先ほどもお話しした通り、筋肉を使って、糖新生をする。だから、筋肉がない体になっていく。そこで、食事を元に戻すわけです。


これが「やせにくい体」の正体です。
3:ライ〇ップを止めると、太った生活に戻る。だから、リバウンドする

「ライ〇ップが終われば、みんな、リバウンドしていくから、意味がない」という人も多いですよね。確かによく聞きます。
しかし、この理由は「昔の生活に戻したから」です。つまり、筋トレを止めて、食生活を元に戻しただけ。これでは太ります。
ダイエットは「悪い生活習慣を直すこと」。
毎日ケーキを食べていた人が、ダイエットに成功したとしましょう。
でも、またケーキを食べ続ける生活に戻したら、どう思います?


ですよね(笑)。
パーソナルトレーニングジムで、きちんとした食生活、筋トレを知ったのに、それをやらない。だから、リバウンドする。
当たり前の話なのです。
古い・新しいはダイエットと関係ない
「糖質制限なんて、古いよ」という人もいますよね。この考えには意味がありません。
なぜなら、ダイエットはやせること、綺麗になること、より良い人生が過ごせることが目的だから。つまり「古いか、新しいか」は全く関係ないのです。
「食事と運動が大事」は、昔から言われていること



そう思いますよね。では、ダイエットの基本を思い出してください。
ダイエットの基本は「食事」と「運動」です。これって、昔から言われていること。つまり「最も古い考え」になります。
だから古くても、ダイエットに必要なものは、たくさんあるのです。
私が行っているロングブレスの効果

私は朝にロングブレスを行っています。これをしないと、昼頃に腰が重くなっていきます。つまり、私の体で、実際に効果を感じているわけです。
ただ、このロングブレスはちょっと古いものですよね。
でも、私はやり続けている。なぜなら、その効果を実感しているから。
こうやって、自分の体で証明しているので「古くても、問題ない」と、はっきり言えるわけです。
ダイエットで気をつける、3つの不安
最後にダイエットで気をつける3つの不安について、お話ししておきましょう。それがこちらになります。
- 拒食症(きょしょくしょう)
- 妊娠
- 骨粗しょう症

この点についても確認していきましょう。
1:拒食症(きょしょくしょう)

「何も食べない」食事制限をしてしまうと、食べることが怖くなります。これを「拒食症」といいます。
食べることに、恐怖を覚えてしまう、また、食べてすぐに吐いてしまう。これは心の病気そのものですよね。
人は食べないと生きていけません。食べたもので、肌も、髪も、筋肉も、骨も作られていきます。その材料がないと、体を維持できません。生きていけないわけです。
しかも、食べるという人生の幸せを感じることもできない。これは、人生の楽しみが奪われたのと同じです。
ダイエットは、あなたが「今よりも幸せになるため」のもの。その幸せを失うのです。
2:骨粗しょう症

骨粗しょう症(こつそしょうしょう)は、カルシウムを取っていないため、骨自体がスカスカになることを言います。こちらも、強い食事制限で起こるもの。
30代以上で食事制限をしている人は、特に、注意しましょう。年齢とともに骨自体も弱くなっていくので、骨折しやすくなります。
3:妊娠

妊娠中のダイエットも大事。太りすぎると、出産に大きな影響がありますからね。
しかし、ダイエットしすぎるのも、お腹の子供へ栄養がいきません。
子供の出産は、命を懸けて行うことですからね。しっかりと準備をしていきましょう。お医者さんとよく相談することをおススメします。
まとめ
ダイエットは、人生を豊かにするものです。「物忘れ」が多くなり、ミスなどが続いて、ストレスだけがたまるのは、明らかにおかしいです。
しっかりとした知識こそ、あなたの力になる。その情報を、この記事に詰め込みました。
あとは、あなたが、きちんと守ること。これで、人生を豊かにしましょう。それこそ、あなたが目指していたものです。