「寝る前にスクワットって、いいのかな?」と思っているあなた。

そして、ダイエットにおける「いいタイミング」は「寝る2時間前」です。さらに、ストレッチもおすすめですね。ここも確認しましょう。
そして、朝と夜の特徴も比較します。これで「いつやるべきか」も見えてくる。さあ、早速始めてください。
寝る前の運動は「1分間」にしておく
寝る前のスクワットは1分間にしておきましょう。これなら、寝つきが良くなります。実は論文でも証明されていることです。
1 分間の腕立て群(U 群)
体幹、股関節および膝関節伸展位にて両腕を肩幅に広げ、肘関節最大伸展位で両手掌を床面に接地させる、いわゆる腕立て姿勢にて1 分間保持するものとした。
寝付きの改善を図るのには、就床直前の腕立て運動という簡便な運動の実施であっても効果的であり、リラックス効果とともに、深部体温の急激な低下によって改善される可能性がある。
論文では「腕立て伏せ」ですが、スクワットも同じ「簡便な運動」ですよね。
しかし、やり過ぎはよくありません。全力を出した場合や、運動中に酸素を使う有酸素運動は、興奮するホルモン「アドレナリン」「ノルアドレナリン」が出てきます。
血漿A(アドレナリンの濃度)は70~90%(運動)強度で急激に増加したのに対して
アドレナリンとノルアドレナリンは70%VO2MAX(運動の強さ)の場合に、運動60分後と2時間後で他の条件に比べ(30%~60%の運動の強さの)約2倍もの濃度差が認められた
これには「興奮する力」がある。だから、短い時間で抑えるべきです。
ダイエットが目的なら、寝る2時間前
ダイエットが目的なら、寝る2時間前にしましょう。先ほどのホルモンは、脂肪を分解する働きがあります。
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
つまり、たくさん出せば、それだけ脂肪も分解される。


いえいえ。睡眠も大事です。
睡眠は、ホルモンバランスを整える
睡眠は、ホルモンバランスを整えます。つまり、アドレナリンやノルアドレナリンを出しても、睡眠をきちんと取らないと、働きがおかしくなったり、少なくなったりする。さらに、それ以外のホルモンも出ます。例えば、インスリンは「アドレナリン」などの脂肪を分解する力を邪魔する。ストレスを感じる時に出る「コルチゾール」は、脂肪をため込む力もある。こちらが、その証明です。
インスリンはカテコールアミンによる脂肪分解を抑制し、脂肪分解抑制作用をもつホルモンとして重要である。
コルチゾールとは副腎皮質から分泌されるステロイドのことで、血糖値を高めて、エネルギーを生成し、炎症を抑える働きをします。
別名『ストレスホルモン』とも呼ばれ、働き過ぎや、睡眠不足、過度のダイエットによりストレスが溜まると、コルチゾールの値も高くなっていき、お腹の脂肪や内臓脂肪が出来やすくなります。
睡眠でこのバランスが崩れると、痩せにくくなりますよ。

だから、2時間前に運動は終わらせて、寝やすい環境も作るのです。
息が切れると、寝つきは悪い
息が切れたまま、布団に入っても、寝れないのは当然ですよね。体は「リラックスした状態」だから、眠りに入れる。だから、スクワットを軽くすることが大事です。
寝る前のストレッチが効果的
寝る前にストレッチすると、リラックスし、寝つきが良くなります。

こちらに、その全てを書いた記事がありますので、ぜひ試してください。私はもう20年以上、やっていますよ。
朝、夜、どちらでもOK
運動は朝でも、夜でもOKです。ただ、あなたの状況で、やるべき時間帯が決まってくる。それぞれの特徴を見ていきましょう。
朝の特徴
朝の運動は、気持ちが前向きになります。体を動かすと、スカッとしますよね。これを、1日の始めから手にできるのです。
ただ、疲れや、追い込みにくいことが、デメリットですね。こうなると、先ほどのカテコールアミンがあまり出ず、ダイエット効果にも影響が出ます。
息切れの力
ただ、朝から息が切れると、カロリーを多く使う体になります。これが「EPOC(エポック)」と呼ばれるもの。
息が切れるのは、酸素が足りない証拠です。これを借りる必要がある。それが、体内からになります。そして、借りてきた分は返します。そのタイミングが「運動後」。だから、トレーニング後も酸素を多く吸い込みます。そして、この酸素はエネルギーの消費にも使われる。だから、朝から行うと、カロリーを使いやすい体で、日常生活が過ごせるのです。
これは論文でも証明されていること。
運動後の酸素消費量が安静値へ回復しても肺胞でのや酸素消費量は有意に上昇した状態が続いていた.このことは,運動後に長時間に渡って観察される全身レベルでの酸素消費量の増大は、活動筋以外の組織でのエネルギ消費の亢進,例えば換気や心筋活動の増大,肝臓での糖新生などに起因している可能性を示唆している.

ダイエットを目指しているなら、大きなメリットですよね。
夜の特徴
夜なら、追い込みやすいですよね。仕事や家事の心配がない人も多い。ただ、精神的な疲れや、残業などで時間が取りにくい点があります。
ストレス解消にはもってこい
運動すると、スカッとしますよね。これを「積極的休息(せっきょくてききゅうそく)」と言い、心が晴れます。休みの日、家でダラダラしても、疲れが取れないこと、よくありますよね。
運動には、精神的に楽にする力がある。現に「抑(よく)うつ状態」と呼ばれる、気分が晴れない状態がずっと続くことにも、効果があると、証明されています。
トレーニングの進行にともなって安静時心拍数は有意に減少し,心臓自律神経活動は有意に亢進した。POMS の得点も全ての項目で改善し,特に抑うつ一落ち込み得点で有意な改善が見られた。運動の急性効果としては,トレーニング期間後期において運動後脳波にしめるa 波の割合が有意に上昇した。

一人暮らしなら、この時間帯が取りやすいかも。メリット、デメリットを把握して、やりたい時間で行いましょう。
まとめ
寝る前のスクワットは「軽め」が大事です。思いっきり行うと、寝つきが悪くなります。睡眠も大事。ここが崩れると、ずっと痩せにくくなる。ぜひとも避けたいですよね。健康的な睡眠と運動を手に入れましょう。
1分間ならOK。寝つきが良くなります。
ただ、長くやると、逆効果。ここを詳しくお話ししましょう。