「スクワットって、腹筋に効くのかな?」と思っているあなた。
動きをみると、下っ腹(下腹部:かふくぶ)に効きますが「ほんの少し」だけですね。そこをご説明しましょう。
ただ、足は鍛えられ、ダイエットにも効果的。この点もあわせて、お話しします。
そして「腹筋を鍛えたい!」と言うあなたへ、おススメの腹筋を7つ解説します。
最後に、お腹を凹ませたいと思っているなら、全身をトレーニングしましょう。「腹筋」は小さすぎて、脂肪の分解に効果が少ないです。そこで、腕立て伏せと胸を鍛える筋トレをご紹介します。
これで、迷いなく筋トレできる。さあ、早速始めましょう。
スクワットは、腹筋に「少しだけ」効く
スクワットは、腹筋に「少しだけ」効きます。これは動きを見ていきましょう。
動きを少しずつ見ていく
このように、上半身と下半身を「正しい姿勢」に維持するだけで、負荷はあまりかかりません。

バーベルを持つと、確かに効果は上がる
負荷を上げるには、バーベルなど、重りを持つことですね。これで、大きな刺激が上半身にもいきます。

足の筋肉が鍛えられ、ダイエットには効果的
スクワットは足の筋肉が鍛えられます。ここは大きいので、エネルギーを多く使い、ダイエットには効果的です。筋肉を車のエンジンと考えると、大きな方がガソリンを多く使う。だから、脂肪も使われやすいのです。

- 太ももの表側(大腿四頭筋:だいたいしとうきん)
【1,913㎤】
- お尻(大殿筋:だいでんきん)
【864㎤】
- お腹(腹直筋と腹斜筋)
【310㎤】
全力を出せば、脂肪を分解するホルモンが出る
全力を出すと、脂肪を分解するホルモン「カテコールアミン」が出ます。これは論文でも証明されていること。
〇:カテコールアミンの働き
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
〇:全力運動
血漿A(アドレナリンの濃度)は70~90%(運動)強度で急激に増加したのに対して
アドレナリンとノルアドレナリンは70%VO2MAX(運動の強さ)の場合に、運動60分後と2時間後で他の条件に比べ(30%~60%の運動の強さの)約2倍もの濃度差が認められた
バーベルスクワットなら、力の限り出しますからね。
作られる筋肉は、限界にいく「回数」で違う
作られる筋肉は、限界にいく「回数」で違います。
- 筋肉を太く強くするには、8~12回で限界を迎える
- 筋肉を細く引き締めるには、20回以上
ちなみに、限界まで行うことを「オールアウト」と言います。
長い時間ができれば、有酸素運動としての効果がある
長い時間を使うなら、有酸素運動としての効果も出てきます。実はこれも、カテコールアミンが出るのです。
また,(有酸素運動の)連続法では運動中の血中アドレナリン,ノルアドレナリン,成長ホルモン,遊離脂肪酸およびグリセロール濃度が増加し,濃度の低下が認められた.
20分以上なら、ジョギングやウォーキングなどと同じ効果になる
20分以上スクワットし続けるなら、ジョギングやウォーキングと同じ効果が出ます。この長さなら、分解した脂肪も、エネルギーとして使いきれますね。

テレビなど見ながら、出来ますよ。
おススメの腹筋トレーニング 7種類
それでは、おススメの腹筋トレーニングです。この3種類、7つをご紹介します。
- 1-1:イスに座って、伸ばした手と足をつける
- 1-2:立って「ひじ」と「逆のひざ」をつける
- 2-1:仰向けで、90度に曲げた足を上げる
- 2-2:仰向けで、45度に曲げた足を上げる
- 2-3:仰向けで、まっすぐに足を伸ばしたまま、上げる
- 3-1:ロングブレス
- 3-2:ドローイン

イラストで、動きとポイントを見ていきます。
1-1:イスに座って、伸ばした手と足をつける
【イラストで確認】

- 腕と足をまっすぐに伸ばす
- イスには浅めに座る

- 右手と左足をつける
- 左腕と右足は伸ばしたまま

- 「A」に戻す

- 左手と右足をつける
- 右腕と左足は伸ばしたまま
1-2:立って「ひじ」と「逆のひざ」をつける
【イラストで確認】

- 手は頭の上
- 姿勢よく立つ

- 右ひじと左ひざをつける
- 体をねじりながら、行う

- 「A」に戻す

- 左ひじと右ひざをつける
- 体をねじりながら、行う
2-1:仰向けで、90度に曲げた足を上げる
【イラストで確認】

- ひざを曲げて、足を上げる
- 手は頭の上

- お腹を見るように、腹筋を縮める
- 背中は床につけたまま
2-2:仰向けで、45度に曲げた足を上げる
【イラストで確認】

- ひざを90度に曲げる
- 足は浮かせたまま
- 床に腕を押し付けて、体を安定させる

- お腹を縮めて、足を上げる
- 息を吐きながら、2秒かけて行う

- 太ももが、床と垂直になって、1秒キープ
- 腕で床を押さえて、体は安定させたまま

- 息を吸いながら、足を下げる
- 2秒かけて「A」に戻す
2-3:仰向けで、まっすぐに足を伸ばしたまま、上げる
【イラストで確認】

- 足をまっすぐにし、浮かせたまま
- 床に腕を押し付けて、体を安定させる

- お腹を縮めて、足を上げる
- 息を吐きながら、2秒かけて行う

- 足のつま先が天井に向けて、1秒キープ
- 腕で床を押さえて、体は安定させたまま

- 息を吸いながら、足を下げる
- 2秒かけて「A」に戻す
3-1:ロングブレス
ロングブレスとは、3秒で鼻から息を吸い、7秒かけて息を吐き切る呼吸法です。絵で見て、イメージしましょう。
【イラストで確認】

- 鼻から3秒で息を吸う
- 腰を少しだけ反らす
- 足は少しだけ前後にする


- 7秒かけて、息を吐き切る
- 必ず「吐き切ること」
- 腕を思いっきり力を入れて閉じる

俳優の美木良介さんが作ったもので、有名ですよね。私も毎朝20回行っています。
3-2:ドローイン
ドローインとは、お腹を凹ませて息を吸い、さらに凹ませて息を吐き切るものです。
【イラストで確認】

- 鼻から3~5秒かけて、息を吸う
- お腹をへこませる

- 7~10秒かけて、息を吐く
- お腹を「さらに」へこませる

こちらも、私は毎朝20回やっていますよ。
お腹を凹ませるには、全身を動かす
お腹を凹ませるなら、背中と胸も鍛えましょう。足を加えて、これらを「ビッグ3」と言い、大きな筋肉になります。それでは、トレーニングの解説です。
1:背中を鍛える腕立て伏せ
腕立て伏せは、やり方で、背中に大きな刺激を与えられます。そこで、コツをご紹介しましょう。
4つのコツを見ていく
次の4つのコツをイラストで確認していきます。
- ①:わきを締めて、肩の骨(肩甲骨:肩甲骨)を引き寄せる
- ②:反動をつけない
- ③:ひじをカチッとさせない
- ④:体は一直線に
①:わきを締めて、肩の骨(肩甲骨:けんこうこつ)を引き寄せる
わきを締めて肩甲骨を意識すると、背中に大きな刺激がいきます。
〇:動きの確認

〇:肩甲骨(けんこうこつ)の場所

②:反動をつけない
反動をつけると、ひじやひざに負担がかかります。これがケガの原因。しっかりと筋肉に負荷をかけましょう。

③:ひじをカチッとさせない
②に関係しますが、ひじをカチッとさせないことも大事。ケガにつながりますからね。

④:体は一直線に
体は一直線にしましょう。「肩から」や「腰から」上がると、負荷が逃げてしまいます。

〇:肩から上がる

〇:腰から上がる


では、具体的に次の3つをご紹介します。
- 階段や台に手を置いたもの
- ひざをついて
- 普通の腕立て伏せ
コツと同じように、イラストで確認していきます。
その1:階段や台に手を置いたもの
【イラストで確認】

- 階段などに手をつける

- 2秒かけて、体を下ろす
- 息を吸いながら行う

- 下ろせるところまでで、1秒キープする

- 息を吐きながら、2秒かけて行う
その2:ひざをついて
【イラストで確認】

- 手とひざで、体を支える
ひざの場所で、負荷の調整ができます。

- 息を吸いながら、2秒かけて、体を落とす

- 胸と床の間が「拳1つ分」で、1秒キープする

- 息を吐きながら、2秒かけて「A」に戻す
その3:普通の腕立て伏せ
【イラストで確認】

- 手と足のつま先で体を支える

- 息を吸いながら、2秒かけて体を落とす

- 胸と床の間は、拳1つ分
- このまま1秒キープする

- 息を吐きながら、体を上げて「A」に戻す
正しいフォームを意識すると、筋肉に大きな刺激がいきます。
2:胸を鍛えるトレーニング
胸を鍛えるトレーニングもあります。この4つです。
- 2-1:タオルを腕の下に敷いて、腕を動かし、体を落とす
- 2-2:左右に動く腕立て伏せ
- 2-3:左右に円を描く腕立て伏せ
- 2-4:ベンチに仰向けになり、ダンベルを持って広げた手を閉じながら上げる
2-1:タオルを腕の下に敷いて、腕を動かし、体を落とす
【イラストで確認】

- タオルを敷いて、前腕で体を支える

- タオルを動かして、体を落とす

- 体を落として1秒キープする

- タオルを戻して、体を持ち上げる
横から見ると、イメージがわきます。
【Aを横から見ると】

【Cを横から見ると】

2-2:左右に動く腕立て伏せ
【イラストで確認】

- 腕立て伏せのように、体を支える
- 腕は90度に曲げたまま

- 体の高さを変えずに、左に動かす

- 「A」に戻す

- 体の高さを変えずに、右に動かす
2-3:左右に円を描く腕立て伏せ
【イラストで確認】

- 腕立て伏せのように体を支える
- 腕は、肩幅の1.5倍ほど

- 左から、円を描くように回す

- 床から拳1個分の高さで、右に体を動かす

- 右から、円を描くように、体を上げる
- 「A」に戻す

右回りも行いましょう。




2-4:ベンチに仰向けになり、ダンベルを持って広げた手を閉じながら上げる
【最初の姿を横から見ると】

【最初の姿を上から見ると】


広げた腕を閉じながら、上げましょう。

まとめ
スクワットは腹筋に「おまけ」で効きます。ただ、お腹を凹ませるには、いい運動。脂肪に働きかけ、動かす筋肉が大きいですからね。さらに、全身を動かせば、あなたは無敵です。早速、体を動かしましょう。今すぐ、できますよ。
実際に、筋肉の大きさを比べてみましょう。