「ダイエットの飢餓状態を脱出したいんだけど」と思っているあなた。その方法を2つご紹介しましょう。
- チートデイ
- バランスの取れた食生活
そして、飢餓状態になると「食事を戻す以外」何をしてもムダです。ここを詳しくお話ししましょう。最後に「飢餓状態など無い」という人もいる点。ここも抑えておきたいポイントです。これで「心の飢餓」から解放されます。早速、読み進めてください。
飢餓状態からの2つの脱出方法
飢餓状態からの脱出方法は、次の2つです。
- チートデイ
- 栄養バランスの取れた食生活にする
1つずつ確認しましょう。
1:チートデイ
まずはチートデイです。これは「1日だけカロリーを多く取ること」。体をだます(チート)ため、こう呼ばれています。
カロリーは「2,500kcal~4,500kcal」
まずはカロリーですが「2,500~4,500kcal」にしましょう。本や、ホームページなどで、色々な計算式がありますが、大体この範囲内になります。
- (現在の体重×45)kcal
- (基礎代謝×3)kcal
- (今の摂取カロリー×2)kcal
まずはしっかりとカロリーを取ることです。
たった1日だけ
行うのは1日だけです。「食べ物が入ってきたから大丈夫」と、だます(チート)ことが目的。これ以上は、ただの食べ過ぎで、太る可能性が出ます。
3週間~1か月に1回
回数は3週間~1か月でいいですね。このペースなら、問題ありません。
栄養バランスが大事
次にもお話ししますが、バランスが大事です。足りない栄養があるから「危険」と体が反応して「飢餓状態」になる。肉も、魚も、野菜も、きのこも、果物も食べましょう。
チートデイが終わったら体重が増えるかも
チートデイが終わった後に体重を計ると、増えている場合もあります。当然です。ただ、それよりも大事なのは「飢餓状態のスイッチを外すこと」。これで、また減少していきます。
2:栄養バランスの取れた食事にする
栄養バランスの取れた食生活もアリですね。確実に成功します。先ほどお話しした通り、骨も、髪も、爪も、肌も、筋肉も、全て作り変えながら生きていますから。この栄養が入れば、適正な量で満腹になる。


それでは、私も行っている簡単なルールを、3つご紹介しましょう。
- その1:野菜を先に食べる
- その2:ご飯のお代わりより、おかずを取る
- その3:飲み物から砂糖を抜く
では、1つずつ確認です。
その1:野菜を先に食べる
野菜を先に食べると「インスリン」と呼ばれるホルモンが出にくくなります。
その結果、野菜を先に摂取した場合は米飯を先に摂取した場合と比較して、食後の血糖値およびインスリン値の上昇が20~30%抑制された
これは脂肪を分解するホルモン「カテコールアミン」の邪魔をするものです。
【 カテコールアミン 】
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
【 インスリン 】
インスリンはカテコールアミンによる脂肪分解を抑制し、脂肪分解抑制作用をもつホルモンとして重要である。
さらに「野菜を先に食べる」ことは「野菜が食卓にある」ので、栄養バランスも整います。
また、野菜に多く含まれる食物繊維(しょくもつせんい)には、大腸がんや糖尿病を抑える働きがあります。
食物繊維(Dietary Fiber,DF)は難消化性のために、栄養素中心の栄養学では注目されることはなかった。しかし、1970年代以降、DFには栄養素では達することのできない種類の生理機能、すなわち大腸癌、糖尿病、虚血性心疾患などの生活習慣病を予防する効果のあることが明らかにされ、健康を維持するうえで重要な役割を果たす”栄養素”として注目されるようになった。
一般的に食物繊維は、食物の咀嚼回数や消化液の分泌を増加させたり、便通や腸内環境を改善したりするが、不溶性と水溶性で異なる生理作用もある。不溶性食物繊維は保水性が良く、便量の増加や腸の蠕動運動の促進、脂肪や胆汁酸、発がん物質等の吸着・排出作用がある。水溶性食物繊維は、糖の消化吸収を緩慢にして血糖値の急な上昇を抑える糖尿病予防効果、胆汁酸の再吸収を抑えてコレステロールの産生を減らす脂質異常症の抑制効果が期待できる。また、水分を吸収してゲル化するため、胃腸粘膜の保護や空腹感の抑制作用がある。
不溶性食物繊維には植物体を構成するセルロース、ヘミセルロース、リグニン、エビやカニ類の外骨格成分であるキチン・キトサンがある。セルロースは植物の細胞壁の主成分で、野菜や穀類の外皮に多く含まれる。

これだけで、かなりの違いです。
その2:ご飯のお代わりより、おかずを取る
ご飯のお代わりより、おかずを取りましょう。炭水化物に含まれる糖質は、ご飯に多く含まれています。さらにコンビニやスーパーで、お菓子やジュースがたくさん売られている。だから日常生活でも気づかず、多く取っている可能性がある。これで、バランスを整えるのです。
その3:飲み物から砂糖を抜く
飲み物から砂糖を抜くと、薄い味付けでも満足できる口になります。これで、自然とカロリーが抑えられる。


具体的には、次の4つになります。
- 水(炭酸水はOK)
- お茶
- ブラックコーヒー
- ストレートティー
これで、舌が生まれ変わります。
飢餓状態になると、何をやっても痩せない
飢餓状態になると、これ以外では痩せません。なぜなら、体が「死」を意識しているから。カロリーが生きる最低限(基礎代謝:きそたいしゃ)以下なら、生命の維持さえ、危ない状況です。
だから、生きるために、エコモードにして、何が何でも使わないのです。
飢餓状態になる3つの場合
ここで、飢餓状態になる3つの場合を確認しましょう。
- 1:基礎代謝以下
- 2:食べたカロリーが低い状態が2か月以上
- 3:厳しい糖質制限をしていた
確認していきます。
1:基礎代謝以下
まずは、先ほどお話しした、基礎代謝以下。これは当然、危険な状況ですからね。
基礎代謝の計算式
基礎代謝の計算式はこちらです。
ハリス・ベネディクト方程式(改良版)を使って基礎代謝量を計算しています。
男性
- 13.397×【体重(kg)】
- +4.799×【身長(cm)】
- -5.677×【(年齢)】
- +88.362
女性
- 9.247×【体重(kg)】
- +3.098×【身長(cm)】
- -4.33×【(年齢)】
- +447.593
これ以下なら、体は確実に反応します。
2:食べたカロリーが低い状態が2か月以上
「食べたカロリー」が「使ったカロリー」以下の状態が2か月以上続くのも、危ないと体が反応します。なぜなら、このままだと、だんだん弱って、死んでしまうから。恐ろしいことですよね。
3:厳しい糖質制限をしていた
厳しい糖質制限も、必要な栄養がずっと入らないので、危ないです。代謝が落ち、排便しにくかったり、頭痛がしたりする。まぎれもなく、体からのサイン。だから、危ないのです。
飢餓状態と勘違いする場合


ん? それは、本当に「飢餓状態」でしょうか?
実は、飢餓状態ではなくても、体重が落ちない場合があります。
- 1:1~2週間は、水分が抜けただけ
- 2:食べたカロリーと、使ったカロリーが同じになっただけ
- 3:食事制限を行っていない
もちろん、確認しましょう。
1:1~2週間は、水分が抜けただけ
1~2週間で体重が下げ止まったら、それは水分が抜けただけです。なぜなら、体のグリコーゲンが使われたから。グリコーゲン1gに対し、水分は3gついています。つまり、使うたびに、3倍の水分も落ちていく。だから、体重が「スッと」減るのです。
脂肪の分解のスピードは変わらない
脂肪の分解のスピードは、変わりません。体重に関しては「ボーナスタイム」が終わっただけ。ダイエットを続けましょう。
2:食べたカロリーと、使ったカロリーが同じになっただけ
食べたカロリーが、使ったカロリーと同じなのもあり得ますね。つまり「ダイエット」になっていない。


はい。あり得ます。
体重が減ると、使うカロリーも少なくなる
体重が減ると、使うカロリーも少なくなります。なぜなら、軽くなるから。重りを持ったままだと、座るのも、立つのも、歩くのも、辛いですよね。それが無くなるので、当然、エネルギーも少なくて済む。だから、使うカロリーが減るのです。
3:食事制限を行っていない
食事制限を行っていないのもありますね。これもダイエットではない場合が出てきます。
運動で使うカロリーは意外と小さい
運動で使うカロリーは、意外と小さいです。まずは、計算式がこちら。
カロリー=
- 運動の強さ(メッツ)×
- 運動時間(時間)×
- 体重(kg)×
- 1.05
そこで、腕立て伏せを計算してみましょう。
運動の強さは「8.0」。そして1回あたり6秒だとしたら、100回行った場合、600秒=10分=「1/6時間」になります。つまり「60kg」の人が行った場合
- 8.0(メッツ)×
- 1/6(時間)×
- 60(kg)×
- 1.05=
80.4(kcal)

おにぎり1個にもなりません。

だから、食事制限も必要なのです。
飢餓状態が無いという人もいる
飢餓状態が無いという人もいます。なぜなら、体重が落ちるペースを守っているから。これは「1か月に2キロ」になります。きちんとペースを守れば、体は必ず反応する。しっかり確認しましょう。
まとめ
飢餓状態は確かに大変ですよね。ただ、その脱出方法もしっかりある。そして、飢餓状態にはならないダイエットをしましょう。体に無理がかからないので、安心してボディメイクができますよ。