「ダイエットの停滞期で運動するといいのかな?」と迷っているあなた。

詳しくお話ししましょう。さらに、運動と食事制限はセットです。ここも解説します。最後に睡眠。この力を甘く見てはいけません。さあ、目の前の道が開けます。早速始めていきましょう。
停滞期に運動が良くない理由は、体がエコモードだから
停滞期に運動が良くない理由は、体のエコモードを解除できないから。


本当です。だから、体重が減りません。
エコモードになる理由
エコモードになる理由は次の通りです。
- 極端な食事制限をしている
1日に必要なカロリー(基礎代謝:きそたいしゃ)以下
- 2か月以上、食べ物が少ない状態を続けている
- 大幅な体重減少がある
1か月に体重の5%か3kg
この状態では、体も「危ない!」と判断する。そして「生き延びる」ために、エネルギーを使わない。なぜなら、食べ物が入らないから。これが理由です。
やるべきことは、食事制限を緩めること
やるべきことは、食事制限を緩めることです。これしか、方法はありません。だから、運動ではないのです。


基本、次の2つです。
- バランスが整った食生活
- チートデイ
1つずつ確認しましょう。
バランスが整った食生活
バランスが整った食生活なら、確実にダイエットが成功します。なぜなら、色々な栄養が体には必要で、それが体内に入れば、空腹になりにくいから。あなたの髪も、肌も、爪も、骨も、筋肉も、全て作り変えて生きている。これが入れば、満足し、量も抑えられる。空腹は「栄養が足りないサイン」。だから、きちんと取れば、適正な量に収まるのです。
チートデイ
ただ「ダイエットを始めて2か月以上」なら、チートデイを行いましょう。これは「1日だけ、カロリーを多く取ること」。体に「ダイエットが終わった!」とだます(チートと言います)のが目的です。


はい、こちらです。
- ①:カロリーは「2,500~4,500kcal」
ダイエットが終わったと感じるために、量を取りましょう。本、インターネット、SNSで色々、情報も、大体この範囲内です。
- ②:栄養バランスもしっかりと考える
栄養バランスも考えましょう。特に糖質制限をしているなら、ご飯などを取ること。

※ケトジェニック…タンパク質をケトン体というエネルギーに変えて、糖の代わりに使うこと。

不安なら「120~150g」の範囲内にすること。ダイエット効果が、論文で証明されています。
一方、世界的に糖質制限食の研究結果の報告が蓄積され、1 日の糖質摂取量を120gあるいは150g以下にするような食事法が血糖、体重、血圧、脂質といったメタボリックシンドロームの構成要素のすべてに有効であることが示されている。
これなら安心ですよね。
- ③:ピザやポテトチップスを食べてもOK
①②を踏まえて、ピザやポテトチップスを食べてもOKです。好きなものを食べましょう。心の解放も測るのです。
運動を追加しても変わらない
運動を追加しても変わりません。原因は、体のエコモードですからね。
運動で使うカロリーは意外と少ない
運動で使うカロリーは、意外と少ないです。まず、その計算式を確認しましょう。
カロリー=
- 運動の強さ(メッツ)×
- 運動時間(時間)×
- 体重(kg)×
- 1.05
そして、腕立て伏せで考えてみます。運動の強さは【8.0】メッツ。そして、時間ですが30回やった場合、1回=6秒なら【30回=180秒=3分=1/20時間】。つまり【60kg】の人がやった場合はこちら。
- 8.0(メッツ)×
- 1/20(時間)×
- 60(kg)×
- 1.05
=25.2(kcal)


はい。こんなものですよ。
停滞期「だと思っていた」ものなら、効果はある
停滞期「だと思っていた」ものなら、効果はあります。次の2つです。
- 食事制限をしていない
- 最初の1~2週間
こちらも確認です。
1:食事制限をしていない
食事制限をしていないのは、停滞期になりません。先ほどお話しした通り、エコモードにならないから。運動しすぎても、それ以上食べれば太る。お相撲さんが、わかりやすい例ですよ。
2:最初の1~2週間
最初の1~2週間は、グリコーゲンを使うので、体重がスッと減ります。なぜなら、このグリコーゲンは3倍ほどの水分がくっついているから。こちらに、その証明があります。
最初は水分が抜けていきます。体の70%あるので、当然、変動もしやすい。例えば、今、話題の「糖質(とうしつ)制限」をすると、体内の栄養であるグリコーゲンが使われます。これを1g使うと、体から3gの水が抜けていきます。
~(中略)~
この状態で糖質制限を行うと、筋グリコーゲンや肝グリコーゲンが枯渇し、それに伴って当然結合水もなくなるわけです。
そうすることによって、約2キロ近く体重を減らすことができます。
このことが糖質制限初期における体重減少のメカニズムになります。逆に考えると糖質制限を継続していた方がご飯や甘いものなど糖質をとってしまった場合において、体重の増加の大部分がグリコーゲン+結合水の重さであり、すぐに体脂肪が増えたわけではないので、そのあたりは安心してください。
糖質制限中に旅行やイレギュラーな食事会などで糖質を取ったあと思いのほか体重が増加するのはこういう理由からです。
だから、2kgも簡単に減るのです。
脂肪の分解スピードは変わらない
脂肪の分解スピードは変わりません。運動の強さや、長さ、食事制限の量を変えて、始めて変わるのです。焦らず続けましょう。
運動と食事制限はセット
運動と食事制限はセットです。その理由はこちら。
- 運動だけだと、食べ過ぎになる可能性がある
- 食事制限だけだと、筋肉が落ちてしまう
筋肉が落ちるのは、かなり早い。こちらの動画をご覧ください。
だから両方やるのです。
睡眠も大事である3つの理由
睡眠も大事です。その理由はこちら。
- 睡眠にはホルモンバランスを整える
- 睡眠をとると成長ホルモンが分泌される
- 睡眠不足だと食べ過ぎを引き起こす
1つずつ見ていきましょう。
1:睡眠にはホルモンバランスを整える
睡眠にはホルモンバランスが整います。このホルモンには色々ある。例えば、脂肪を分解するホルモンの総称(そうしょう)「カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)」です。
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
さらに、これを邪魔する「インスリン」
インスリンはカテコールアミンによる脂肪分解を抑制し、脂肪分解抑制作用をもつホルモンとして重要である。
そして「コルチゾール」という太らせるホルモンがあります。
コルチゾールとは副腎皮質から分泌されるステロイドのことで、血糖値を高めて、エネルギーを生成し、炎症を抑える働きをします。
別名『ストレスホルモン』とも呼ばれ、働き過ぎや、睡眠不足、過度のダイエットによりストレスが溜まると、コルチゾールの値も高くなっていき、お腹の脂肪や内臓脂肪が出来やすくなります。
このバランスが崩れると、体型にも影響が出ます。
2:睡眠で、成長ホルモンが分泌される
睡眠を取ると、成長ホルモンが分泌されます。これは大人も同じで、肌や筋肉を生まれ変わらせる力がある。
アンチエイジングなどの視点から、夜間の成長ホルモン(growth hormone;GH)分泌を増やすためには早寝が良いと言われているが、覚醒時と睡眠時では、GHの分泌量にどのくらいの違いがあるのか。
睡眠とGH分泌は深く関連しており、睡眠開始後にGHのパルス状分泌が起きる。睡眠中のGH分泌は年齢、性差の影響を受け、若年男性では1日のGH分泌量のうち約60~70%が、若年女性では5割未満が睡眠中に分泌される。
一方、ノンレム睡眠は深い眠りで、体も脳も休んでいる状態です。深いノンレム睡眠を徐波睡眠と呼び、成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンの分泌は徐波睡眠後30分で最大となり、時間帯では午後10時から午前2時に最大になるとされています。成長ホルモンは子供では成長を促しますが、大人では日中の心身の疲れ、ストレスを解放、組織を修復、老化の進行を抑制します。
だから、睡眠が大事なのです。
3:睡眠不足だと食べ過ぎを引き起こす
睡眠不足だと、食べ過ぎを引き起こします。なぜならストレスがかかるから。実際にドカ食いを引き起こすことは、論文で証明されています。
入り口がダイエットであろうとストレスであろうと,BE(むちゃ食い) がダイエットを促進させることで悪循環の過程は発生する。また,仮に,ダイエットをやめたとしても,ストレスが慢性化していれば,常にこうした悪循環を活性化する動力源が供給され続け,BE からは容易に抜け出せないことになる。
しっかりと寝ましょう。
まとめ
停滞期に必要なのは「食事の見直し」です。そこを確認すること。さらに、今の自分のダイエットを見直すこと。これで、解決は約束されます。さあ、早速行動に移すのです。
食事制限が原因。運動では解決しませんよ。