「腕立て伏せやっていて、きついんだけど」と思っているあなた。

- 1回あたり6秒の時間を確認
- 姿勢はまっすぐに
- 手は胸の下あたり
- 肩を引き寄せる
- 反動を使わない
- カチッと伸ばす
- ひじを動かさない
- 必ず呼吸すること
そして、筋肉が成長する条件をお話ししましょう。さらに「軽くする」のも1つの手です。
また、オールアウトという「これ以上無理」と感じる大事さも解説します。さらに、ケガの予防。トレーニングを続けるために、必要ですね。
これで、あなたは正しい道に進める。さあ、早速始めましょう。
きつい腕立て伏せは、筋肉を強くする
きつい腕立て伏せは、筋肉を強くします。なぜなら、辛いのを克服するため、体は成長するから。だから、歯を食いしばるトレーニングを、ボディビルダーは行うのです。
8~10回で限界なら、大きくなる
8~10回で限界が来るトレーニングなら、筋肉は大きく強くなります。先ほど、お話ししたボディビルダーが、この筋トレをします。
20回以上で限界なら、細く引き締まる
20回以上で限界なら、細く引き締まります。例えば、ボクサーやマラソンランナーを思い出して下さい。トレーニングの仕方で、体は変わるのです。
正しいフォームで行うと、普通のでもきつくなる
ここで、1つ大事なポイント。正しいフォームで行うと、筋肉に大きな刺激を与えるので、普通の腕立て伏せでも、きつくなります。


- 1回あたり6秒の時間を確認
- 姿勢はまっすぐに
- 手は胸の下あたり
- 肩を引き寄せる
- 反動を使わない
- カチッと伸ばす
- ひじを動かさない
- 必ず呼吸すること
これで、かなり「きつく」なります。ぜひ、やってみてください。
1:1回あたり6秒の時間を確認

①:2秒で体を下す

②:1秒、その体制でキープする

③:2秒で体を上げる

④:1秒、その体制でキープする

2:姿勢はまっすぐに
体はまっすぐにしましょう。


下の2つの間違いが多いので、自分のフォームを確認してください。
〇:肩から上がる

〇:腰から上がる

3:手は胸の下あたり
手は胸の下の高さです。これで、大きな刺激がいき、鍛えられます。そして、腕の広さで、鍛えられる筋肉が違うのです。
- 肩幅…背中の筋肉
- 腕を広げる…胸の筋肉
こちらも、絵で解説しますね。
その1:肩幅に広げると、背中の筋肉が鍛えられる
肩幅に広げると、背中の筋肉(広背筋:こうはいきん)が鍛えられます。


その2:腕を広げると、胸の筋肉が鍛えられる
腕を広げると、胸の筋肉(大胸筋:だいきょうきん)が鍛えられるのです。


4:肩を引き寄せる
肩を引き寄せると、負荷が逃げません。コツは「肩甲骨:けんこうこつ」を意識することです。
〇:肩の引き寄せ

〇:肩甲骨の場所

5:反動を使わない

反動は、簡単に大きな力を生み出せる。ただ、筋肉を使っていないため、トレーニングとしては無意味です。「筋肉への刺激」こそ大事なポイント。「体を持ち上げた」だけでは、意味がありません。
6:カチッと伸ばす
ひじをカチッと伸ばすと、関節に大きな負担を与えます。

関節には、次の2つがあります。
- 腱(けん):骨と筋肉をつなげるもの
- 靭帯(じんたい):骨と骨をつなげるもの
ここは痛めると、治るのに時間がかかる。なぜなら、血管が通っていないため、栄養を血液で運べないから。関節が痛いと、筋トレできませんので、注意しましょう。
7:ひじを動かさない
6と関係しますが「ひじをカチッとしない」ように意識すると、今度は「位置が動く」が多いです。多いのは、下の2種類。
〇:横に動く

〇:前後に動く


これも、負荷が逃げてしまいます。
8:必ず呼吸すること
必ず呼吸をしてください。息を止めると「その時だけ、大きな力が出せます」が「早く限界がくる」。これは、実際に私が体験したこと。

本当に、この記事を書いている3日前のトレーニングで、感じましたね。
ポイントは次の2つです。
- 体を持ち上げる(力を大きく使う)とき…「息を吐く」
- 体を下ろす(力を大きくは使わない)とき…「息を吸う」
【息を吐くとき】

【息を吸うとき】


これで「限界までの回数」が、1~3回伸びます。
軽くしてみるのも手
正しいフォームを維持できないほどキツイなら、軽くするのもアリです。

何度もお話ししている通り、大事なのは「筋肉に与える刺激の大きさ」です。「何をしたか」ではありませんよ。
軽くても、筋肉が強くなる法則
軽くても、体・筋肉は強くなります。例えば、次の2つを考えてみましょう。
- 50kgの負荷を5回
- 30kgの負荷を15回
何となく、上のほうが、鍛えられそうですよね。ただ、計算をしてみると…
- 合計「250kg」を持ち上げる筋肉・体
- 合計「450kg」を持ち上げる筋肉・体

つまり、下のトレーニングこそ強くなる。軽い負荷でも、成長が分かりますよね。
「オールアウト」が大事な2つの理由
先ほどお話しした通り「これ以上無理」になるまで追い込むことを「オールアウト」といいます。そして、大事な理由は次の2つです。
- 筋肉が成長する
- 脂肪を分解するホルモンが出る
それでは、見ていきましょう。
1:筋肉が成長する
まずは、筋肉が成長する点。追い込めば、体が勝手に反応します。だから、より大きく強くなるのです。

2:脂肪を分解するホルモンが出る
続いて、脂肪を分解するホルモンが出ること。このホルモンは「カテコールアミン」と呼ばれるものになります。これは論文で証明されています。
〇カテコールアミンの働き
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
〇 全力運動
血漿A(アドレナリンの濃度)は70~90%(運動)強度で急激に増加したのに対して
アドレナリンとノルアドレナリンは70%VO2MAX(運動の強さ)の場合に、運動60分後と2時間後で他の条件に比べ(30%~60%の運動の強さ)約2倍もの濃度差が認められた
せっかくですから、邪魔な脂肪は無くしたいですよね。
ケガの予防
オールアウトするためには、ケガの予防が大事です。なぜなら、痛いと、追い込めないから。そこで、予防方法をご紹介しましょう。
軽いものをやって、ウォーミングアップ
ウォーミングアップは簡単。軽いものをしっかりやりましょう。例えば「ひざをついたもの」「階段やテーブルに手をついたもの」で、体と筋肉を温めるのです。
その1:ひざをついて行う
〇:流れを4コマで見る

- 足は組まないまま
- 手は胸の下

- 息を吸いながら
- 肩を背中に引き寄せる
- 2秒かける

- 足は組まないまま
- 胸と床の間は、拳1つ分ほど

- 息を吐きながら
- 2秒かける
その2:いす・テーブルに手をついて
〇:流れを4コマで見る

- 体と床は45度を目安に
(台の高さで、負荷が調整できます)

- 息を吸いながら
- 肩を背中に引き寄せる
- 2秒かける

- 胸が軽く触れるまで
- このまま1秒キープ

- 息を吐きながら
- 2秒かける
これで、しっかりと追い込める体を作ります。
まとめ
腕立て伏せがつらいのは、いいトレーニングである可能性が高い。ただ、無理しすぎると、体を壊すことも出てくる。だからこそ、正しいフォームで、筋肉に働きかけましょう。さあ、あとは行動。あなた自身のトレーニングを見直してみましょう。
いいトレーニングですね。
そこで、今のあなたのフォームを確認しましょう。ポイントは全部で、8つです。