きつい腕立て伏せは「いい筋トレ」8つのポイントを、今のあなたと確認する

電球



「腕立て伏せやっていて、きついんだけど」と思っているあなた。

ちゃと

いいトレーニングですね。

そこで、今のあなたのフォームを確認しましょう。ポイントは全部で、8つです。

8つのポイント
  1. 1回あたり6秒の時間を確認
  2. 姿勢はまっすぐに
  3. 手は胸の下あたり
  4. 肩を引き寄せる
  5. 反動を使わない
  6. カチッと伸ばす
  7. ひじを動かさない
  8. 必ず呼吸すること

そして、筋肉が成長する条件をお話ししましょう。さらに「軽くする」のも1つの手です。

また、オールアウトという「これ以上無理」と感じる大事さも解説します。さらに、ケガの予防。トレーニングを続けるために、必要ですね。

これで、あなたは正しい道に進める。さあ、早速始めましょう。

きつい腕立て伏せは、筋肉を強くする

 

きつい腕立て伏せは、筋肉を強くします。なぜなら、辛いのを克服するため、体は成長するから。だから、歯を食いしばるトレーニングを、ボディビルダーは行うのです。

 

8~10回で限界なら、大きくなる

 

8~10回で限界が来るトレーニングなら、筋肉は大きく強くなります。先ほど、お話ししたボディビルダーが、この筋トレをします。

 

20回以上で限界なら、細く引き締まる

 

20回以上で限界なら、細く引き締まります。例えば、ボクサーやマラソンランナーを思い出して下さい。トレーニングの仕方で、体は変わるのです。

 

正しいフォームで行うと、普通のでもきつくなる

 

ここで、1つ大事なポイント。正しいフォームで行うと、筋肉に大きな刺激を与えるので、普通の腕立て伏せでも、きつくなります。

しぼ男くん
本当?
ちゃと
はい。この通りやってみてください。
8つのポイント
  1. 1回あたり6秒の時間を確認
  2. 姿勢はまっすぐに
  3. 手は胸の下あたり
  4. 肩を引き寄せる
  5. 反動を使わない
  6. カチッと伸ばす
  7. ひじを動かさない
  8. 必ず呼吸すること

これで、かなり「きつく」なります。ぜひ、やってみてください。

 

1:1回あたり6秒の時間を確認

 

ちゃと
まずは、時間の使い方をご紹介します。それが1回あたり6秒。この中身を4コマで見てみましょう。

 

①:2秒で体を下す

腕立て伏せ 2秒で下げる

②:1秒、その体制でキープする

腕立て伏せ 下で1秒キープ

③:2秒で体を上げる

腕立て伏せ 2秒で上げる

④:1秒、その体制でキープする

腕立て伏せ 上で1秒キープ

 

2:姿勢はまっすぐに

 

体はまっすぐにしましょう。

腕立て伏せの姿勢 一直線
ちゃと

下の2つの間違いが多いので、自分のフォームを確認してください。

〇:肩から上がる

腕立て伏せ 肩が動く

〇:腰から上がる

腕立て伏せ 腰を上げる

 

3:手は胸の下あたり

 

手は胸の下の高さです。これで、大きな刺激がいき、鍛えられます。そして、腕の広さで、鍛えられる筋肉が違うのです。

使う筋肉の違い
  • 肩幅…背中の筋肉
  • 腕を広げる…胸の筋肉

こちらも、絵で解説しますね。

 

その1:肩幅に広げると、背中の筋肉が鍛えられる

 

肩幅に広げると、背中の筋肉(広背筋:こうはいきん)が鍛えられます。

腕立て伏せ 脇を締める 手の向きは上

 

その2:腕を広げると、胸の筋肉が鍛えられる

 

腕を広げると、胸の筋肉(大胸筋:だいきょうきん)が鍛えられるのです。

脇を広げての腕立て伏せ 上から見た形
大胸筋

 

4:肩を引き寄せる

 

肩を引き寄せると、負荷が逃げません。コツは「肩甲骨:けんこうこつ」を意識することです。

〇:肩の引き寄せ

腕立て伏せ 肩甲骨を引き寄せる

〇:肩甲骨の場所

肩甲骨の場所

 

5:反動を使わない

 

反動をつけた腕立て伏せ

反動は、簡単に大きな力を生み出せる。ただ、筋肉を使っていないため、トレーニングとしては無意味です。「筋肉への刺激」こそ大事なポイント。「体を持ち上げた」だけでは、意味がありません。

 

6:カチッと伸ばす

 

ひじをカチッと伸ばすと、関節に大きな負担を与えます。

腕立て伏せ ひじをカチッとしない

関節には、次の2つがあります。

2つの大事なもの
  • 腱(けん):骨と筋肉をつなげるもの
  • 靭帯(じんたい):骨と骨をつなげるもの

ここは痛めると、治るのに時間がかかる。なぜなら、血管が通っていないため、栄養を血液で運べないから。関節が痛いと、筋トレできませんので、注意しましょう。

 

7:ひじを動かさない

 

6と関係しますが「ひじをカチッとしない」ように意識すると、今度は「位置が動く」が多いです。多いのは、下の2種類。

 

〇:横に動く

腕立て伏せ ひじが動く 前から見た姿

〇:前後に動く

腕立て伏せ ひじが動く 上から見た形
ちゃと

これも、負荷が逃げてしまいます。

 

8:必ず呼吸すること

 

必ず呼吸をしてください。息を止めると「その時だけ、大きな力が出せます」が「早く限界がくる」。これは、実際に私が体験したこと。

ちゃと

本当に、この記事を書いている3日前のトレーニングで、感じましたね。

ポイントは次の2つです。

2つのポイント
  • 体を持ち上げる(力を大きく使う)とき…「息を吐く」
  • 体を下ろす(力を大きくは使わない)とき…「息を吸う」

【息を吐くとき】

腕立て伏せ 2秒で上げる

【息を吸うとき】

腕立て伏せ 2秒で下げる

 

ちゃと

これで「限界までの回数」が、1~3回伸びます。

 

軽くしてみるのも手

 

正しいフォームを維持できないほどキツイなら、軽くするのもアリです。

 

ちゃと

何度もお話ししている通り、大事なのは「筋肉に与える刺激の大きさ」です。「何をしたか」ではありませんよ。

 

軽くても、筋肉が強くなる法則

 

軽くても、体・筋肉は強くなります。例えば、次の2つを考えてみましょう。

この2つを考える
  • 50kgの負荷を5回
  • 30kgの負荷を15回

何となく、上のほうが、鍛えられそうですよね。ただ、計算をしてみると…

計算すると
  • 合計「250kg」を持ち上げる筋肉・体
  • 合計「450kg」を持ち上げる筋肉・体
ちゃと

つまり、下のトレーニングこそ強くなる。軽い負荷でも、成長が分かりますよね。

 

「オールアウト」が大事な2つの理由

 

先ほどお話しした通り「これ以上無理」になるまで追い込むことを「オールアウト」といいます。そして、大事な理由は次の2つです。

  • 筋肉が成長する
  • 脂肪を分解するホルモンが出る

 

それでは、見ていきましょう。

 

1:筋肉が成長する

 

まずは、筋肉が成長する点。追い込めば、体が勝手に反応します。だから、より大きく強くなるのです。

ちゃと
筋肉痛が起こらないなら、成長も遅いです。

 

2:脂肪を分解するホルモンが出る

 

続いて、脂肪を分解するホルモンが出ること。このホルモンは「カテコールアミン」と呼ばれるものになります。これは論文で証明されています。

 

〇カテコールアミンの働き

脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。

~(中略)~

カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。

このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。

脂肪の代謝とその調節 ―からだのエネルギーバランス―

〇 全力運動

血漿A(アドレナリンの濃度)は70~90%(運動)強度で急激に増加したのに対して

運動強度の増大に対する心拍数および血漿力テコールアミンの応答

 

アドレナリンとノルアドレナリンは70%VO2MAX(運動の強さ)の場合に、運動60分後と2時間後で他の条件に比べ(30%~60%の運動の強さ)約2倍もの濃度差が認められた

運動強度と運動時間から見た脂質代謝特性

せっかくですから、邪魔な脂肪は無くしたいですよね。

 

ケガの予防

 

オールアウトするためには、ケガの予防が大事です。なぜなら、痛いと、追い込めないから。そこで、予防方法をご紹介しましょう。

 

軽いものをやって、ウォーミングアップ

 

ウォーミングアップは簡単。軽いものをしっかりやりましょう。例えば「ひざをついたもの」「階段やテーブルに手をついたもの」で、体と筋肉を温めるのです。

 

その1:ひざをついて行う

 

〇:流れを4コマで見る

腕立て伏せ ステップ3 始め
A
  • 足は組まないまま
  • 手は胸の下
腕立て伏せ ステップ3 おろす
B
  • 息を吸いながら
  • 肩を背中に引き寄せる
  • 2秒かける
腕立て伏せ ステップ3 体を降ろしたとき
C
  • 足は組まないまま
  • 胸と床の間は、拳1つ分ほど
腕立て伏せ ステップ3 上げる
D
  • 息を吐きながら
  • 2秒かける

 

その2:いす・テーブルに手をついて

 

〇:流れを4コマで見る

腕立て伏せ ステップ2のスタート
A
  • 体と床は45度を目安に

(台の高さで、負荷が調整できます)

腕立て伏せ ステップ2の降ろす時
B
  • 息を吸いながら
  • 肩を背中に引き寄せる
  • 2秒かける
腕立て伏せ ステップ3の降ろしたとき
C
  • 胸が軽く触れるまで
  • このまま1秒キープ
腕立て伏せ ステップ2の上げるとき
D
  • 息を吐きながら
  • 2秒かける

これで、しっかりと追い込める体を作ります。

 

まとめ

 

腕立て伏せがつらいのは、いいトレーニングである可能性が高い。ただ、無理しすぎると、体を壊すことも出てくる。だからこそ、正しいフォームで、筋肉に働きかけましょう。さあ、あとは行動。あなた自身のトレーニングを見直してみましょう。



コメントを残す