「壁に手をついた腕立て伏せなんて、男だと恥ずかしいかな」と不安に思っているあなた。

まず、正しいフォームも確認します。絵で、分かりやすく解説するので、安心してください。そして、次のステップである「4つの腕立て伏せ」「筋肉の成長」もお話しします。最後にダイエット。腕立て伏せは「あなたの体重」が負荷ですからね。
これで、あなたは「何をすべきか」分かります。さあ、早速始めましょう。
男でも、壁を使う腕立て伏せで問題なし!
男でも、壁を使う腕立て伏せで問題ありません。むしろ、素晴らしい。なぜなら、正しいフォームが身につくから。
私もボクシング歴10年から、筋トレを始めましたが、最初はこの壁を使いました。正しいフォームで行うと、かなりきつい。つまり「筋トレ」として効果があるわけです。
正しいフォームを解説する


はい、4つに分けて、詳しく見ていきます。
- 最初のポジション
- 腕を曲げているとき
- 体を壁に近づけたとき
- 腕を伸ばしているとき
それでは、早速、見ていきましょう。
①:最初のポジション

- 手は胸の下あたり
- わきは締める
- 体は少し斜めに
- この状態で1秒キープする
後から見ると、手の置き方は、こちらです。

②:腕を曲げているとき

- 2秒かけて、体を下げる
- 背中と二の腕に負荷を感じる意識で
- おでこを近づけるように
- 体は一直線のまま
- ひじは動かさない
- 息は吸う
〇肩甲骨(けんこうこつ)の使い方
を引き寄せると、わきは締めたままになります。


〇:ひじは動かさない
ひじを含めた関節を動かすと、負荷が逃げて、簡単にできます。


絵で見ると、簡単にイメージできますよね。
③:体を壁に近づけたとき

- おでこが壁に優しく触れるくらいで
- 体は一直線上のまま
- 背中と二の腕への負荷を意識する
- このまま、1秒キープ
④:腕を伸ばしているとき

- 2秒かけて、体を上げる
- 背中と二の腕に負荷を感じる意識で
- ひじは動かさない
- 息は吐く

〇:動画でも確認

- 10回×1セット
- 25回×2セット
- 50回×3セット

私の体験談
先ほどのお話しですが、私は2019年の2月から、筋トレを始めました。「ボクシング歴10年」だったこともあり「すぐに、片手腕立てくらい出来るだろう」と思っていましたが、全くダメ。
そこで「プリズナートレーニングという本」に載っている筋トレを試したのです。そこから、コツコツ行って、普通の腕立てができるようになりました。


「壁での腕立て伏せ」ができた後のトレーニング
先ほどの3ステップが終わったら、壁での腕立てができた後のメニューもあります、これも、4つご紹介しましょう。
- 机や階段に手をついて
- ひざをついて
- 腕の半分だけ下す
- 普通の腕立て

先ほどと同じで、
- 4コマで動画を確認
- 動画を確認
- 3つのステップ
で見ていきましょう。
1:机や階段に手をついて
〇:流れを4コマで見る

- 体と床を45度の角度にする
- わきは締めて、手は胸の下あたり

- 二の腕と背中に体重を感じる意識で
- 2秒かけて下ろす
- 息は吸う

- 胸が軽く触れたら、止める
- 1秒キープする

- 2秒かけて、体を上げる
- 背中と二の腕に負荷を感じる意識で
- 息は吐く
〇:動画で確認
- 10回×1セット
- 25回×2セット
- 40回×3セット

2:ひざをついて

〇:4コマで動作を見る

- ひざをつく
ひざの位置で、負荷は変わります。さらに、マットを活用するのも手ですね。
- わきは締めて、手は胸の下あたり

- 二の腕と背中に体重を感じる意識で
- 2秒かけて下ろす
- 息は吸う

- 胸と床を拳一つ分まで下げる
床との間を変えると、負荷も軽くなります。
- 足は揃えたまま
- 1秒キープする

- 2秒かけて、体を上げる
- 背中と二の腕に負荷を感じる意識で
- 息は吐く
〇:動画で確認
- 10回×1セット
- 15回×2セット
- 30回×3セット

3:腕の半分だけ下す

〇:4コマで動作を確認

- 普通の腕立て伏せと同じ形で
- わきは締めて、手は胸の下あたり

- 二の腕と背中に体重を感じる意識で
- 2秒かけて下ろす
- 息は吸う

- 「腕の半分の高さ」まで下ろす
- 1秒キープする

- 2秒かけて、体を上げる
- 背中と二の腕に負荷を感じる意識で
- 息は吐く
〇:動画で確認
- 8回×1セット
- 12回×2セット
- 25回×2セット

4:普通の腕立て

〇:4コマで動作を確認

- 先ほどと同じ体勢で

- 二の腕と背中に体重を感じる意識で
- 2秒かけて下ろす
- 息は吸う

- 胸が床と拳一つ分の高さまで下ろす
難しいなら、先ほどの「腕の半分」に戻りましょう。
- 1秒キープする

- 2秒かけて、体を上げる
- 背中と二の腕に負荷を感じる意識で
- 息は吐く
〇:動画で確認
- 8回×1セット
- 12回×2セット
- 15回×3セット

筋肉は必ず成長する
普通の腕立て伏せまで「長い道のりだ」と落ち込むあなたへ。筋肉は必ず成長します。これは絶対に。例えば、年齢に関係なく、どのような人種でも、筋肉が成長することが、論文で証明されています。
高齢者の筋力トレーニングの効果については, 日本人、カナダ人、アメリカ人、スウェーデン人を対象にした研究報告がいくつかみられる。いずれの報告においても, トレーニングにより筋力の増加が認められたという結果で一致している

鍛えられる5つの筋肉
さらに、鍛えられる筋肉を絵で確認しましょう。こちらです。
〇:全体

①:三角筋(さんかくきん)

②:僧帽筋(そうぼうきん)

③:大円筋(だいえんきん)

④:上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)

⑤:広背筋(こうはいきん)


筋トレすると、脂肪を分解するホルモンが出る
また、筋トレで全力を出すと、脂肪を分解するホルモン「カテコールアミン」が出ます。このカテコールアミンとは「アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンの総称(そうしょう:まとめて言ったもの)。」これらは論文で証明されていることです。
〇:カテコールアミンの働き
脂肪動員の引き金になるのは、アドレナリンやノルアドレナリンなどの、カテコールアミンとよばれるホルモンである。
~(中略)~
カテコールアミンの血中濃度が高まり、脂肪細胞表面の受容体に結合する。これに応答してペリリピンがリン酸化されると、CGI-58はペリリピンから離れ、かわりに ATGL と相互作用することによって、この酵素を活性化する。またペリリピンがリン酸化されることによって、HSL は脂肪滴にアクセスできるようになる。HSL 自身のリン酸化も、脂肪滴へのアクセスと活性化に寄与する。
このように、多くのタンパク質や酵素が脂肪滴表面で協調してはたらくことにより、大規模な脂肪分解が起こると考えられる。
〇:全力を出すと、カテコールアミンが発生する
血漿A(アドレナリンの濃度)は70~90%(運動)強度で急激に増加したのに対して
アドレナリンとノルアドレナリンは70%VO2MAX(運動の強さ)の場合に、運動60分後と2時間後で他の条件に比べ(30%~60%の運動の強さ)約2倍もの濃度差が認められた
このようなものをまとめた記事も、ご紹介しましょう。ぜひ、参考にしてください。
体重が重いことも、考えられる
ダイエットの話が出ましたが、普通の腕立て伏せが厳しいあなたは「体重が重い」かもしれません。つまり、自分の体を支えられないのです。
腕立て伏せは、あなたの体重が「負荷」となる
腕立て伏せは「自重トレーニング」と呼ばれる「自分の体の重さを使って行うもの」。だから、あなたがデブなら、当然、負荷も大きくなる。それに筋肉が耐えられないのです。
ダイエットが必要
つまり、ダイエットが必要となります。あなたのBMIを計算しましょう。BMIとは「身長と体重の数字から、肥満かどうかが分かる値」になります。計算式はこちら。
BMI=
- 【体重(kg)】÷
- 【身長(m)】÷
- 【身長(m)】
〇:BMIと肥満度の一覧
BMIの数値 体型 18.5未満 低体重 18.5≦(あなたのBMI)<25 標準体重 25≦(あなたのBMI)<30 肥満度1 30≦(あなたのBMI)<35 肥満度2 35≦(あなたのBMI)<40 肥満度3 40以上 肥満度4
そして、身長ごとの標準体重(ギリギリ)はこちらです。
身長 |
BMI=25(標準体重ギリギリ) |
155cm | 60.1kg |
160cm | 64.0kg |
165cm | 68.1kg |
170cm | 72.3kg |
175cm | 76.6kg |
180cm | 81.0kg |

食事制限こそ大事



ダイエットするなら、食事制限こそ大事です。なぜなら、太った原因は食べ過ぎだから。あなたは運動した以上に食べた。だから、その脂肪ができたのです。そこで、2つの食事制限をお話しします。
- カロリー制限
- 糖質制限
1:カロリー制限は、1つの式だけに集中する
カロリー制限は、この式だけに集中しましょう。
使ったカロリー>食べたカロリー>基礎代謝(きそたいしゃ)
※基礎代謝とは、1日に使う必要最低限のカロリー
基礎代謝以下になると、危険な状態だと、体が勝手に判断します。だから、脂肪を使わなくなる。エネルギーの貯金ですからね。
その代わりに分解するのが、必要ない「筋肉」です。これを「糖新生(とうしんせい)」と言い、ボディビルダーも、この状態を避けています。あれだけのトレーニングが、無意味になりますからね。
だから、絶食(ぜっしょく)など、強い食事制限をすると、太りやすくなる。筋肉がありませんからね。これで「リバウンド」の完成となるのです。
2:糖質は「1日120~150g」にすると、ダイエット効果がある
糖質は「1日120~150g」にすると、ダイエット効果があります。糖質とは、お米やパン、ジュースやお菓子、さらに土の中でできる根菜(こんさい)という野菜に多く含まれている栄養です。この論文の証明がこちらです。
一方、世界的に糖質制限食の研究結果の報告が蓄積され、1 日の糖質摂取量を120gあるいは150g以下にするような食事法が血糖、体重、血圧、脂質といったメタボリックシンドロームの構成要素のすべてに有効であることが示されている。


糖質もカロリーも制限できます。そして、タンパク質や食物繊維(しょくもつせんい)など、他の栄養を取りましょう。
糖質は、今の食生活で取りすぎています。なぜなら、スーパーやコンビニでは、糖質がたくさん入った、お菓子やパンがたくさん売っているから。あなたは知らない間に、それを食べている。
だから、半分にするだけで「カロリーが抑えられ」「栄養バランスも改善」されるのです。
まとめ
壁に手をついた腕立て伏せから、スタートするのは、何も恥ずかしいことではありません。私もここからでした。それが今では、ナロープッシュアップと呼ばれる、腕を閉じた腕立て伏せを行っています。


これもコツコツ続けたから。あなたも、その気持ちを持ち続けてください。
こちらに、筋トレのすべてを載せていますので、ぜひ読んでほしいなと思います。
その扉を開けるのは、あなたですよ。