「運動不足だと、疲れやすいのかな?」と思っているあなた。疲れを感じる根拠は、次の3つです。
- 体力がない
- 筋肉がない
- 心臓が弱い
つまり、体を強くする運動こそ、解決方法。その理由が次の6つになります。
- 1:筋肉が鍛えられる
- 2:心臓が鍛えられる
- 3:積極的休息(せっきょくてききゅうそく)という考え方
- 4:病気の改善効果もあり
- 5:血行がよくなり、疲れを感じる物質を流す
- 6:成長ホルモンを出し、若さを保つ
最後に具体的なトレーニング。絵で簡単に説明します。これで、疲れに負けない体が作れる。早速、見ていきましょう。
運動不足が疲れを感じる3つの根拠
運動不足が疲れを感じる3つの根拠がこれです。
- 体力がない
- 筋肉がない
- 心臓が弱い
1つずつ確認します。
1:体力がない
まずは、体力がない点。


はい。「行動する力」ですね。例えば、厚生労働省のサイトでは、このような記載があります。
体力を大きくふたつに分類したもののひとつ。筋力・持久力・柔軟性など、行動の基礎となる身体的能力のこと。
~(中略)~
全身持久力とも呼ばれる。心臓や肺の機能に依存する身体のスタミナや粘り強さのこと。
体力がなければ、行動も、姿勢を保つこともできない。疲れを感じるのは、当然ですよね。
2:筋肉がない
次に筋肉がない点、トレーニングや行動でのみ、筋肉は鍛えられます。だから、運動が不足すれば、当然、衰える。
この筋肉は血液を送り出すポンプと同じ。弱いと、栄養や酸素を、体のスミズミまで送れず、疲れを感じる物質も、流せません。

つまり「何となく、だるい状態」が続くのです。
3:心臓が弱い
2と関係しますが、心臓が弱いのも同じですね。少しの動作で「心臓はバクバク」「頭はクラクラ」し、酸欠(さんけつ:酸素が少ない状態)になる。何もしていないのに、走っているのと同じ状況。

運動不足は、このデメリットもあるのです。
運動こそ、解決方法になる6つの理由
疲れを取り、体力も作る運動で、解決できます。その理由は次の6つです。
- 1:筋肉が鍛えられる
- 2:心臓が鍛えられる
- 3:積極的休息(せっきょくてききゅうそく)という考え方
- 4:病気の改善効果もあり
- 5:血行がよくなり、疲れを感じる物質を流す
- 6:成長ホルモンを出し、若さを保つ
体力も、筋肉も、心臓も、体を動かすことでしか、手にできません。
1:筋肉が鍛えられる
まずは、筋肉が鍛えられること。トレーニングすると、筋繊維(きんせんい:筋肉の繊維)が切れます。この回復のとき、運動前より少しだけ「強く太く」します。これが「超回復(ちょうかいふく)」の正体。だから、ボディビルダーは、あの体になるのです。
2:心臓が鍛えられる
実は心臓も鍛えられます。心臓は体全体に、酸素や栄養を血液に乗せて、送りこんでいます。そして、運動を続けると、この送り込む回数が少なくなります。なぜなら、多くの血液を1回あたりのポンプで流せるから。これを「スポーツ心臓」と言います。
つまり、常に「静かな状態が続く」。だから、いつも楽なのです。
3:積極的休息(せっきょくてききゅうそく)という考え方
疲れを取るなら、軽い運動が効果的。これを「積極的休息」と言います。例えば、ダッシュしたとき「息は切れるが、スカッとした状態」になること。あなたも体験したことあるでしょう。
一方で、1日中ダラダラ過ごしても、疲れは取れませんよね。これを「消極的休息(しょうきょくてききゅうそく)」と言い、体が重いままです。

こういった効果もあるのです。
4:病気の改善効果もあり
運動には、そもそも病気に打ち勝つ効果もあります。こちらも論文で証明されています。
適度の運動負荷は生体に刺激を与え, 組織の機能を一時的に低下させるものの, 運動後の機能はかえって高い水準にあがる.)は生体に障害を引き起こす過酸化脂質の変動に関しての検討で適切な種類と強さの運動訓練を重ねることにより, 健康を維持できるだけでなく,疾病の予防効果も期待できるとしている
適度な有酸素運動は免疫力(めんえきりょく)と抗酸化能力(こうさんかのうりょく)を高める作用があり、運動終了後一定期間持続する。
※免疫力、抗酸化能力…病気に打ち勝つ力
さらに運動には、心にもいい影響を与えます。例えば、抑(よく)うつ状態と呼ばれる「落ち込んだ状態」を改善する効果が、論文で証明されています。
トレーニングの進行にともなって安静時心拍数は有意に減少し,心臓自律神経活動は有意に亢進した。POMS の得点も全ての項目で改善し,特に抑うつ一落ち込み得点で有意な改善が見られた。運動の急性効果としては,トレーニング期間後期において運動後脳波にしめるa 波の割合が有意に上昇した。

疲れ・だるさの原因が病気なら、効果的ですよね。
5:血行がよくなり、疲れを感じる物質を流す
運動すると、血行も良くなります。これで、疲れを感じる物質も、流れやすくなる。

実際に、スポーツ選手は試合の前日、ダッシュなどをして、血行を多くするトレーニングも入れます。
6:成長ホルモンを出し、若さを保つ
全力で運動すると、成長ホルモンが出ます。
一般的なレジスタンストレーニング(筋トレなどの運動)や高強度の持久的運動などの、強度の高い運動を行なうと血中の成長ホルモン濃度は200倍程度に増加します。成長ホルモンは全身の細胞の合成反応を促進しますので、筋肉の成長を促進するだけでなく、肌の表皮細胞の代謝活性などによる、いわゆる若返り効果も期待できるかもしれません。
このホルモンは、若さを保ちます。体が若いと、体力も落ちにくい。だから、問題解決の方法となるのです。
7つの「今すぐ出来る運動」
それでは、運動不足でも出来る運動をご紹介します。
- ロングブレス
- ドローイン
- ストレッチ
- 4分の1スクワット
- 壁に手をついた腕立て伏せ
- ラジオ体操
- ウォーキング
絵を使って、イメージしやすく解説します。
1:ロングブレス
ロングブレスとは、3秒かけて鼻から息を吸い、7秒かけて口から息を吐き切るものです。
- 腕はまっすぐ上に伸ばす
- 腰を少し反らす
- 足は前後にする

- 腕を思いっきり閉じる
- 必ず7秒吐き切る



深呼吸だけなので、運動習慣がなくても大丈夫ですよね。


腹横筋(ふくおうきん)と呼ばれる筋肉です。

ここは体の内側にある「インナーマッスル」で、軽い力でのみ鍛えられます。重い力を使うときは、手で触れる骨格筋(こっかくきん)が動き、サボってしまうため、これがちょうどいいのです。

簡単なので、ぜひやりましょう。
2:ドローイン
ドローインも「1」と同じく、深呼吸で腹横筋を鍛えます。やり方はこちら。

- お腹を凹ませて息を吸う(時間は3~5秒)

- さらに凹ませて、息を吐き切る(時間は7~10秒)
私も毎朝しており、腰の痛みなど一切ありません。
3:ストレッチ
ストレッチもいいですね。筋肉・関節を動かすので、体の感覚が呼び起こされます。ここでは、8つお話ししましょう。
- その1:腕を引き寄せて、肩を伸ばす
- その2:タオルを使って、腕を上げる
- その3:大きくなる風船を抱え込むようにし、体の外側を伸ばす
- その4:座って足を伸ばし、手でつかむ
- その5:太ももの表側を伸ばす
- その6:股を開いて、上体を倒す
- その7:股を開いて、腰を落とす
- その8:アキレス腱を伸ばす
絵で解説します。動きがイメージできますよ。
その1:腕を引き寄せて、肩を伸ばす
まずは、ひじを引き寄せて、肩を伸ばしましょう。

簡単ですよね。
その2:タオルを使って、腕を上げる
タオルを使うと、普通に行うより、より腕が上がります。この絵のように。


肩の「内部」がほぐれる感じですよ。

その3:大きくなる風船を抱え込むようにし、体の外側を伸ばす
体の外側全体を伸ばすには「大きな風船を抱える」ようにしましょう。

経験のない「感覚」が味わえますよ。
その4:座って足を伸ばし、手でつかむ
座って足を伸ばし手でつかみましょう。

手は左右両方やること。順番はこちらです。

太ももの裏側が伸びますよ。
その5:太ももの表側を伸ばす
太ももの表側も伸ばしましょう。

こちらは有名ですよね。
その6:股を開いて、上体を倒す
股を開いて、ひざを床につけます。

さらに、上半身を倒すこと。これで股関節(こかんせつ)がほぐれます。

その7:股を開いて、腰を落とす
股を開いて、腰を落としましょう。お相撲さんが行う四股(しこ)ですね。

その8:アキレス腱を伸ばす
アキレス腱伸ばしもいいですね。簡単で手軽なストレッチになります。

ストレッチ全てを載せた記事がありますので、ぜひご覧ください。
4:4分の1スクワット
足の「4分の1」だけ落とすスクワットも簡単ですよね。やり方はこちら。
【2コマで、ポイントと動きを確認】

- 肩幅に足を開く
- 手は前で組む
(頭においてもOK)

- おしりを「後ろ」に落とす
- ゆっくりと行う
壁やテーブルに手をついてもOK
もし辛いなら、壁やテーブルに手をついてもOKです。



少しずつで、大丈夫です。焦らずゆっくりで問題ありません。
5:壁に手をついた腕立て伏せ
壁に手をついた腕立て伏せもいいですね。私もここから、筋トレを始めました。


本当ですよ。まずは流れを見ていきましょう。
【4コマで、ポイントと動きを確認】

- 腕は伸ばし、斜めにした体を支える
- 1秒、体勢をキープ

- 2秒かけて、体を落とす
- 呼吸は「吸う」

- おでこと壁がつくくらいで、1秒キープ

- 呼吸は「吐きながら」体を上げる
- 2秒かけて、Aに戻る
正しいフォームこそ、大事
正しいフォームこと大事です。これで、筋肉に大きな刺激を与えます。コツは次の通り。
- 反動をつけず、ひじはカチッとしない
- ひじは動かさない
- わきを締めて、肩を背中側に寄せる
- 呼吸を意識する
絵で確認します。
①:反動をつけず、ひじはカチッとしない
「反動はつけない」こと。小さい力で出来るため、筋トレの意味がありません。

また「ひじをカチッと伸ばす」のもやめましょう。関節はケガしやすく、痛みが走ります。痛めるとトレーニングできませんからね。
②:ひじは動かさない
ひじをの位置を一定にすると、筋肉に大きな刺激を与えます。下の2つが多い間違いですよ。


③:わきを締めて、肩を背中側に寄せる
わきを締めましょう。手の位置は、胸の少し下あたりですね。

肩を背中に引き寄せると、わきが空きません。肩甲骨(けんこうこつ)を意識すると、やりやすいですよ。
〇:動かし方

〇:肩甲骨(けんこうこつ)

④:呼吸を意識する
呼吸を意識すること。止めると、一気に辛くなります。

私もつい最近、強く意識すると楽でした。コツは次の2点です。
- 体を上げる時に「息をはく」
- 体を沈むときに「息を吸う」
ぜひ、試してください。
6:ラジオ体操
ラジオ体操もいいですね。すぐにでき、場所も選ばない。次の点を意識すると、負荷が上がります。
- 指先までしっかり伸ばす
- 動作を大きくする

3~5回続けたら、汗が噴き出ますよ。
7:ウォーキング
外に出るなら、ウォーキングもいい運動です。コツを4つご紹介します。
①:呼吸は鼻から2回吸い、口から2回吐く
これで楽に出来ます。
②:カバンはリュックなど両手が使えるもの
手提げタイプのものだと、歩きにくい。腕に何も持たない状態を作りましょう。
③:ひじは引くように
腕が上手く振れて、上半身が使いやすくなります
④:靴はクッション性があるもので
革靴だと、足が痛むことが多いですよ。
短い時間で細切れでも大丈夫
短い時間で、何回もやると、長い時間やるのと変わりません。これは論文で証明されています
すなわち,休息時間を挟みながら間欠的に有酸素運動を行っても,運動強度と運動時間の合計が同一であれば連続的に運動した場合と同等のV4 O2(運動の強さ) およびEE(エネルギー消費量)が得られ,運動終了後はより多大なEPOC(運動したあと、カロリーを沢山使う状態)の得られることが明らかになった.
通勤や通学の往復でも、使えますよね。
まとめ
運動習慣を作るのは簡単。「ただ始めるだけ」でいい。変なプレッシャーは「あなたが作り出している」のです。
その小さな積み重ねが、人生を変えます。実際に、私も変わった1人。元デブだからお話しできます。さあ、早速始めましょう。